異世界生活基本の「朝日」
ブクマありがとうございます。
二人の仲が少しこじれてしまいましたが、きっと元に戻るはず。幼女はしっかりしてますがまだ7歳、家主は20代のいい大人ですが、二人とも怒ってるのはお互いの事、結局はお互いが一番大切なんだと思います。
「......」
ぶすーと頬を膨らませながら、朝を迎えると共にようやく目覚めた家主の背中を拭く蒸しタオルで幼女。
そして申し訳なさそうに黙り込む家主。
「......」
「...今度から、あんな無茶したらポンコツって呼びますよ。本当にどれだけ心配したと思って」
「...ごめん」
家主がポツリと呟く、幼女ははぁっと溜息をつきながらも家主の土まみれの体を拭く。本当なら寝てる間にしてしまうと思った幼女だが、何となく憚られたのでやめておいて、傷の手当てだけをして、それからは自分も知らぬうちに眠ってしまっていた。
「でも、君も君だよ」
家主が少し怒ったようにの肩を掴む。
「だって、仕方なかっ」
「なくないよ」
口を手で塞がれた、先ほどから家主が怒っているのはやっぱり昨日幼女が独断で魔術を使ったからだろう、宝石などに貯められた魔力を使って魔術をしても、自分の体の中の魔力を使って魔術をしても、どちらも初めてやる場合は親や師匠が見守らなくてはいけない。
法律ではないが、もはや当たり前のこと。
「もし魔力が暴走したらどうなるか分かってたのかい?それに比べたら僕の傷なんて数日もあれば治る傷だ」
「だから、ごめんなさいって...」
「だってじゃない、もう二度としない事」
「昨日みたいな事があっても?」
「勿論、それに僕はどうにかするって言っただろう?それを聞かずに追いかけてきたのは君だよ」
「う......」
でも感謝の言葉ぐらいあってもいいんじゃないか、あんなにボロボロだったんだからどうにか出来てないじゃないか、幼女の言いたい事が喉の奥に溜まっていく。
「...ごめん。でも初めての魔術は本当に危険なんだ、分かって欲しい」
「それは分かってますっ、このポンコツっ!それよりももっと言う事あるんじゃないですかっ?」
「え...」
「しりません!」
幼女はそのまま二階の自室へ上がっていってしまった、言いたい事がありすぎて心臓がパンクする。特に、『どうにかするって言って結局どうにも出来なかった件』については一番頭にきてるのだろう。
家主も同じ、一つの事が頭に来てしまい言いたかった言葉を見失っていた。
朝の麗らかな陽気の下、家主は一人居間のソファに上半身裸で座らされたまま。まるで誰も居ないように静まり返った家。大人気ないな、と思いつつ少し切り傷が痛む腕を背中に回して、自分の体をタオルで拭く。
今には救急箱の中身が散乱していて、幼女はよほど焦って治療したんだろう。それを見ると家主は怒っていたはずが、やはり申し訳なさそうに俯いた。
「どうにか、出来なかったのは事実か.,」





