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異世界で記憶のない毒舌幼女とポンコツ魔術師。  作者: くるすみ。
次のはじまり。
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異世界生活基本の「魔術」

幼女、はじめての魔術デビューです。どうなる事やら〜。


「ど、どうしよう」

バタバタとドレスを脱ぎ、楽な白地のシャツと紺のズボンという私服に着替えた所で幼女は部屋のあちこちをウロウロしていた。


「でも、私が行っても...仕方ないし...」



家主さんは何も言わなかった、家に帰って自分を助けに来いなんて言わなかった。言わない人だから、あの人は人に頼るのが苦手なだけ。


「...森の中に家主さんがいる。魔物さんに食べられて死んじゃうかも、家主さん魔術なんて全然使えないくせに」


どうにかする、なんて出来ないくせに。森は走りにくい、しかも着てるのはスーツ。家主さんが帰ってこない事を想像すると目尻が熱い、下から身体中を心臓を巡って込み上げてくる何かを必死に堪えた。



「っ、もうっ!行かなきゃ」


助けなきゃ、私は魔術を使った事はない。それっぽい呪文とかは教わったけど実践は一度もしてない。いや、家主さんはさせてくれない。青いペンダントを握りしめて、マッチで火を付けたランプを持ち出した、走りやすい靴を履いて靴紐をしっかり締めて外へ出る。



外はまだひんやりしている、冷たい風が頬を撫でて髪を弄ぶ。家を囲む大きな木々が今日は少し怖く感じた。


「あんまり無闇に歩いても仕方ないから...」


青いペンダントを見る、もう魔力は残ってないと家主さんは言ってたけど、もしかしたらまだ残ってるかもしれない。


もし残っていたら、これで家主さんの所へひとっ飛びすればいい。


......初めて魔術の呪文を教えてもらった時、家主さんに言われた。



『君には魔術師の素質があるよ』




詳しくは教えてもらえなかった、でも素質があるのは確か。だから、私の体にも魔力とやらがあるかもしれない、でも初めて魔術を使う時は1人でやっちゃいけなかったような...。



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