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異世界で記憶のない毒舌幼女とポンコツ魔術師。  作者: くるすみ。
次のはじまり。
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異世界生活基本の「問題」


「ん?どうかしたかい?」

「あの、あそこの屋台...」


幼女が一つの屋台を指差した、それに気づいた屋台の販売人が素早くこちらへ寄って来た。



「そこの白いドレスの綺麗なお嬢さん、伝統的な織物の品はいかがでしょうか?」

「あ、わっ!」


いきなり近寄って来た事にも驚いたが、幼女はそれ以上にその販売人の容姿に驚いた。家主に教えてもらった事のある幼女はその容姿に見覚えがあった、下半身が蜘蛛の足で上半身が人間、そうアラクネーという怪物だった。


「...えっと、あの」

「見ていく?」


幼女が家主を横目みると、にこっと笑った家主はアラクネーの屋台へ幼女の手をひいた。

「どうぞどうぞ、お入りください」



屋台に近づくと遠目からは分からなかったカラフルな織物の品が並んでいた、バッグにカーペット、カーテンやクッションカバーなど、どれも目を惹かれる色使いで幼女はみるみるうちに惹かれていった。


「...かわいい」



幼女はふと目に入った織物のテディベアを大切に持ち上げる。


「気に入られましたか?お嬢さん」

「え、あ、はい...」


悪気はないのだがどうしても大きな蜘蛛の足に目がいってしまう幼女、家主は平然としながら中を見て回っている。


ガサガサと蜘蛛の足が動く度に、周りからヒソヒソと声が聞こえた。



「やぁね、気持ち悪いったりゃ...」

「よくあんな容姿でお店出せるものよねぇ...」



名前も知らない若い男女、少し年老いたおばあさんが屋台の外で呟いていた。呟くといってもそこそこ声が大きいのでアラクネーにも聞こえているだろう、幼女も背中を向けていたがしっかりと聞こえていた。




アラクネーはそれでもにこにこと笑って幼女におススメの品を紹介していた。


「これはいかがですか?お嬢さんぐらいの年齢ですと、かわいいのでお似合いになりますよ」


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