異世界生活新しい「生きるより大切な事」
幼女は疲れたのでお休みのターンになります。
「ほら、飲まねぇのか?いらねぇなら別にいいけど、動けねぇのは辛いだろうなぁ?」
「む...ぐっ...」
そう言いつつも拒否権を与えない様子で、リュカは少しニヤつきながら、家主の口に哺乳瓶を突っ込んでいく。
「あ、あの家主さん、私はあっち向いてますから吸って...あ、えっと飲んでください」
幼女はささっと目をつぶり家主に背を向けた。
「ほら気遣ってもらってんだから、さっさと飲め」
リュカに催促され、家主は気まずい顔色で渋々哺乳瓶を吸い始めた。
「ほら、最後まで飲めよ」
「む...」
ゴクゴクと家主の喉を通り抜けていく緑の液体、家主は液体を飲み終えるまでずっと苦虫を噛んだような表情だった。
「っ、ありがとう」
「おう」
飲み終えた頃には、すっかり体の倦怠感は無くなり家主はすっと起き上がった。
「あ、終わりました...か?」
「うん、終わったよ」
ぎゅっと強く瞑ったままの瞼をゆっくり開くと、家主の方を振り向いた。
「ーーーっ」
「...ん、どうしたんだい?」
幼女は縋り付くようにの家主お腹にぎゅっと無言で抱きついた。
「ーーーごめんね、心配かけて」
「......」
家主も幼女の背中に腕を回して頭を撫でるものの、幼女は無言でぎゅうっと腕の力を強めていく。
「怒ってるかい?」
「......」
「ごめんね」
「......」
「おーい、聞いてる?」
「......」
その瞬間、幼女が家主の腕の中からずるりと抜け落ちる。
「えっ、ちょっ...!」
家主は慌てて床に倒れそうになる幼女を抱き抱える。
「おい!何やってんだよ!」
家主が幼女を仰向けにしてソファに寝かせたが、幼女は目を瞑り意識はなくピクリとも動かない。家主が恐る恐る幼女の頬をぺちぺちと軽く叩いた。
「も、もしかしてこれは...」
「...おう」
家主はゴクリと生唾を飲み込み、リュカは拳を握りしめた。
「「寝てるね」」





