異世界生活新しい「崩れる未来」
「...くっ、クロードさん?」
「あぁクロードだ。大丈夫か?尻餅ついて」
「大丈夫です!あ、あの俺クロードさんの大ファンで、クロードさんに憧れて魔術学園に入りました!リ、リュカっていいます!リュカ・クラークと言います...っ」
「そうか、ありがとうリュカ君。名前を覚えておこう」
クロードさんは微笑み、尻餅をついた俺の手を取って起こしてくれた。
「あ、ありがとうございます...」
(す、凄い事になった。クロードさんに名前を覚えてもらえばこれから...もしかしたら...)
俺はずっとクロードさんの攻撃魔術と防御魔術に憧れてきた。魔術師になろうと決めたのは親の背中を見てだったけど、学園にまで入ろうと思ったのは紛れもなくクロードさんの影響があった、そして今、目の前に憧れの人がいる。
つまり、する事は一つ。
「あのクロードさん、俺を弟子にしてくれませんか...?」
「ーーー弟子か、そうだな。悪いがもう既に一人、弟子というか生徒がいるんだ。今はその生徒と宮廷の仕事で手一杯でね、すまないが、君の気持ちは受け取っておこう」
「...そ、そうですか」
希望もなく、あっさりと断られる。
(生徒がいるなんて聞いた事もなかった、ソイツはクロードさんに認められてるんだろうな...)
沸々と湧き上がるのは嫌な気持ちや悔しい気持ち、それらが混ざり合ってドクドクと心臓を動かしてる。
「まだ会ったばかりで、君の実力を見てもいないのにこんな事を言いたくはないが、すまないな」
「いえ。俺の方こそ、でしゃばってすみませんでした...あの所でクロードさんみたいな方がどうしてここに?」
ふと気になった事を聞いた。
「あぁ家主とは知り合いなんだ、まぁ友人の仲だろうか。それで今日は家主に呼ばれてね、自分が魔術を使えないから、たまたまここ辺りに仕事に来てた俺に、お嬢さんを探してくれって電話で言われたんだ」
「で、ここで騒ぎが起きてるって聞いて来てみたらお嬢さんが血まみれで倒れててね。お嬢さんを俺と医者の手で助けてから、あいつを魔術で迎えに行って、ここまで連れて来たんだ」
「家主...家主さんと知り合い?じゃあ、コイツの事も知ってたんですか?」
俺は眠るアイツを指差した。
「あぁこのお嬢さんともよく会うんだ、そうお嬢さんが......」
「ーーーーーーあ」
「そう、俺の生徒だ」
リュカ君は真面目で努力家ですが、やはり天才には敵わないのでしょうか。





