異世界生活新しい「希望」
「おい、ばあちゃん!アイツが腹刺されたってマジかよ!」
扉が壊れそうな勢いで玄関を開けたのは勿論リュカ、おばあさんは玄関でリュカを出迎える。
「リュカお帰りなさい。あの子は今はもう出血も止まって眠ってるから大丈夫よ、お医者さんが見てくれたわ。それと宮廷魔術師のクロード様もいらっしゃったのよ」
「は?」
俺は口をあんぐりと開けた。
「クロード様と家主さんとあの子は知り合いのようでね、家主さんも来ているわ。今は2階の客室にいらっしゃるから、リュカも手を洗って...ってリュカ?!」
「っ...ばあちゃん、客室ってどっちの?!」
「どっちって、クロード様と家主さん方がいらっしゃるのは一つ目の客室で、あの子が眠ってるのは二つ目の...」
リュカはそれを聞くなりリュックを床に放り投げて、2階への階段をドタバタと登っていった、おばあさんは、はぁ。と呆れた様子でリュックを拾い上げる。
「はぁっ、っ...」
一気に登ったせいで息が上がっているのも御構い無しに、客室の扉の前へ立った。
(クロードさんって、マジであのクロードさんかよ...宮廷魔術師の天才の...)
心臓が大きく動いてる、俺にとって憧れの人が目の前にいる。この扉の先にいる事に素直に興奮した。
一目でいいから会ってみたい、雑誌や写真でしか見たことない天才の姿、一度宮廷の儀式か何かで正装のクロードさんを見た事があった、でもそれ以外は勿論ない。
「ーーーアイツ、大丈夫かな」
ふと隣の客室を見る。まぁクロードさんに会う為の心の準備も出来てないしと、とりあえず隣の客室をノックする。
「おーい、生きてんのかー」
ドンドンとノックしても返事は返ってこない、寝てるんだろと思って部屋に入った。
「は?」
ベッドで眠っているアイツ、そしてその隣で椅子に座るいるはずのない人が目の前に居て俺は腰が抜けた。
「あぁ君がここの家の子か、お帰り」
しかも黒いスーツを着てお帰りと微笑まれた、これは男でも惚れると思う。実際今胸が鳴った。





