異世界生活新しい「心配」
アイツの魔法で魔術学園に着いた、大きい門にデカイ学園。学園の前には、この学園の初代学園長の像が建てられてる。
「ほんとに使えるのかよ、瞬間移動魔術」
魔力は残っていないただの栞を見つめて呟く。
俺の考えは塗り替えられた。ちょっとぐらいのミス、例えば学園より何メートルか離れた場所、もしくは全く違う所、それぐらいアイツは正直やらかすと思った。
「チッ...」
学園に入り、ロビーのゴミ箱に栞を投げ捨てた。無性に苛立ってくる。
(なんで名前もない俺より年下の奴に、あんな高等魔術が完璧に使えて俺には出来ねぇんだよ)
自分が出来ない事を他人が簡単にやってのける事が一番悔しい、由緒あるこの魔術学園に通う俺が、あんなヘタレ家主とかいうのに魔術を教わってるアイツに劣ってたまるか!
賑わうロビーを一人通り過ぎて、靴箱へ向かう。バタンっと勢いよく靴箱の扉を開けて靴を履き替えた。
(俺とアイツに差なんてねぇだろ。一つ歳が離れてるぐらいで、差なんて...なのになんで...)
廊下を睨みながらドスドスと足音を立てて、階段を登っていく。
ピピッ...ピピッ...
廊下を歩いてる途中、ポケットにしまった携帯の着信音が鳴った。
「ばあちゃんから?なんだよ、忘れ物なんてしてな......は?」
メールの内容に数秒間唖然としていた。
「嘘だろ。アイツが腹刺されたって...一体何に...」
メールの返信をするためボタンを打とうとすると、ホームルームの鐘が鳴り響く。リュカは教室へと早足で歩いて行き、胸にモヤモヤを抱えたまま授業を受ける事となった。
そして放課後の3時半、放課後の友人の誘いも断り、リュカはバスを乗り継ぎ急ぎ足で自分の家へと帰って行く。





