異世界生活新しい「年頃」
千人を超えると言われる志願者から、入学者は毎年200人を超え、最新の設備研究施設、薬草園、数々の歴史と知識集まる図書室、生徒達の寮、数ある魔術学園の中でも抜きん出た規模の学園。
卓越した魔術師を目指すべく、生徒は皆競い争う。
「そうなの、由緒ある魔術学園であの子がどうしても彼処に入りたいって私に言ってきたのよ、学費も厳しいし余裕もあまりないけれど、両親がいないからって夢を見させてあげられないのは悲しかったの」
「リュカは将来宮廷魔術師になりたいと願ってるの。宮廷魔術師になって世界を魔術で救うんだ、ってね。ふふっ」
その言葉に私は目を輝かせた。
「すごいですね...」
「ふふっ、ありがとう。リュカも喜ぶわ。そうだ貴方は家主さんって方に拾われたのよね」
「...はい」
「なんだかそういうのってステキな関係よねぇ、私ちょっと憧れちゃうわ」
「そ、そうですか?別に家主さんなんて外見はいいですけど、中身なんて...」
私がくもぐった声で話していると、おばあさんの一際大きな声が飛んできた。
「そうだ、貴方は家主さんって方のこと好きなのかしら!?」
「ーー好き?」
思いもしない言葉にクッキーをつまんだ手が止まった。
「私こういうお話大好きでねぇ。ふふっ、だって楽しいじゃない?」
おばあさんは、まるで花の咲く若い女性のような雰囲気でカップケーキを頬張っている、私は唖然としてクッキーを持つ手が止まっていた。
「あら、もしかして本当に好きなのかしら」
「っ、違いますっっ」
フリーズする私に、おばあさんは効果音がつくようなキラキラとした目をして、私慌てて否定する。
「ふふっ、耳赤いわよ?」
「ーー!」
私は咄嗟に自分の両耳を隠した、しばらく私とおばあさんのゆるやかな攻防戦は続いた。





