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「あ、王家秘蔵書庫……!!!!」
私は休暇三日目にして、今回の依頼の報酬について思い出した。
休みをすっかり満喫しちゃってたよ……。
家でゴロゴロ、ちょっと体を動かして、家でゴロゴロ、また体を動かして、の繰り返し。こんなにゆっくりと過ごせる日はいつぶりだろうと思って怠けすぎていた。
そして、今ジェフリーが買ってきた本を読もうと本棚に手を伸ばした瞬間に思い出した。
今回のエワット自治区に入れる許可と、その情報について得れるんだった……!!
どうしてこんな大切なことを今の今まで忘れていたのよ、私! このためにレイとの遠征を頑張ったのに!
ああ、発狂しそう。ゴロゴロしている暇なんてなかったじゃん。
私は急いで、身支度を終わらせ家を飛び出した。それと同時に固まった。
…………うわぁ、王宮に行かなきゃいけないんだぁ。
私は王子に会うことに乗り気になれなかった。
ここ三日間はそのことについて考えないようにしていたのに……。
あれはさ、好意を寄せられてるよね……? いや、“聖女”に対しての好奇心……?
そもそも、今からどうやって王宮に行こうか。いつだって向こうから迎えが来てたし……。
私は再び頭を悩ませる。
無意識に眉間に皺を寄せて、「う~~~ん」と考え込んでいると、「ワンワン (何しているんだ)」とクリフの鳴き声が聞こえてきた。
あ! クリフがいるじゃん!!
私はハッと彼の方へと身体を向けて、クリフ専用の犬小屋へと私は早足で直行する。
そのスピードと私の何かひらめいた表情にクリフがギョッとしたのが分かった。
馬車がなければクリフを使えばいい!
「ワン……(なんだよ……)」
「乗せて!!」
私は嬉々たる声でそう言った。それと同時にクリフが顔を顰める。犬でも表情はよく分かる。
「ワン (は?)」
「王宮まで連れて行ってほしいの!」
「ワンワンワン (だから、俺に乗るってか)」
「その通り!」
「ワンワン(断る)」
クリフが即答で私の提案を却下してきた。クリフのくせに。
私たちが会話していると、騒がしかったのか、小屋からミミが出てきた。タンクトップを着た彼女は「どうかしましたか?」額に流れ落ちる汗を拭う。
ミミは二日前からトレーニングを始めた。
ジェフリーに色々と教えてもらったみたい。ミミは真面目だから、放っておけば一日中トレーニングしている。
ジェフリー曰く、ミミは相当ポテンシャルが高いって。
細身だけど、元々筋力があるから、もっとハードなメニューを考えないとって昨晩言ってたな~~。
私はそんなことを思い出しながら、今の状況を説明した。




