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輸送艦オリオン~SF異世界に転生したら、女体化したうえ大型輸送艦の艦長になりました!最強輸送艦で商人プレイ!~  作者: 黴男
ε-エストジール帝国編(後編)

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273-人工神

『アルケーシアは、今より63億年前に建国されました』

「63億.....?」


古代文明としてはケタが違うな。

俺は壁画を見る。

それは、惑星を覆う何かを作っているようなものに見える。

エキュメノポリスを建造するだけの技術力は、建国当時でもあったという事か?


『惑星カバーの技術は当時一般的なものでした』

「.......」


これが当然なのか。

常識がおかしくなりそうな科学力だ。


『そして、建国から21億年が経過し、我々アルケーシアの科学力は最高にまで達しました』

「21億年もかけて?」

『はい。惑星を動かし、熱を半永久的に生み出し、遠距離を一瞬で....貴方が想像する”奇蹟”の全てが実現可能になっていました』

「.....それはまた」


だが、そんな事をしてしまっていいのかと俺は思う。

人間にそんなおもちゃを渡せば、待っているのは破滅だと、地球の歴史だけ見てもよく分かるじゃないか。


『そして、我々はそのような現象を、”現象回路”という非物質構造体に封じ込め、簡易的に使えるようにしました。それらは古来の伝説にあやかり魔法と呼称され、人々の生活を支えましたが、同時に戦争の火種にもなりました』

「だろうな....」


アルケーシア人は再び、世界の理を書き換えて戦うという負の時代を始め、それによって外宇宙は人の住めない領域と化したらしい。

そして、転機が訪れた。

三つの壁画を遷移し、四つ目の壁画。

そこには、俺がよく見たことのあるものが描かれていた。


『ですので、我々は”神”を創りました』

「神......?」


脳裏に、あの光景がちらつく。

アルケーシア、そうだ。

俺の夢に出てくる世界だ。


『人々から現象回路の存在を忘れさせ、その全てを回収して統合、組み込んだ究極の存在である神を崇め、神に願いを叶えてもらい、日々の生活を営む――――アルケーシア最後の”巫女”が生み出したシステムです。巫女はアルケーシアのある惑星そのものを遥かなる次元へと封じ込め、全ての魂が行き着く理をも構築しました』

「魂?」

『人の魂です。量子的に担保された微量の情報エネルギーであり、脳髄に左右されない人間の識別情報を持ちます』

「......続けて」


魂は眉唾だと思っていた。

ただ、俺が世界を越えてここに居るのは、魂のなせる業か。


『全てが完璧に回ると思いました、誰もが。神には自分で願いを選択する力があり、身の丈に合わない願いや破滅を齎す願いは聞き入れられませんでした』

「今は違うと?」

『はい』


次の壁画が光る。

神が崩れ落ち、その下の都市が崩壊しているような画だ。


『ある一人の男が、神に何かを願いました。その願いが、神を壊したのです』

「どんな願い?」

『分かりません。神の摩耗に気付かなかったアルケーシア人の罪はあれど、選別をすり抜けたその願いは、神を崩壊させ、アルケーシアを破滅に導きました。我々は崩壊するアルケーシアより逃げた移民船のコントロール人格の一部です』

「アルケーシアには戻れないのか?」

『戻れません。道は失われ、全ての魂はあの場所に引き寄せられています。肉体を持ったままあの場所へ立ち入る事は出来ないと、私の創造主は仰いました』


全ての魂....

もしかして、その引き寄せる力は、地球にも働いているのではないだろうか。

だから俺は.........いや、偶然か。

それなら、あの世界に引きずり込まれて、永遠に出られない中で彷徨うはずだ。


『私の目的は、アルケーシアが存在していた事を、神に認められし巫女である方へお伝えする事です』

「巫女?」

『巫女です』


巫女って何だ?

よく分からないが、俺はあの”神”に認められているらしい。

道理で毎晩夢に出てくるわけだ。


「それで、話はよく分かった。....俺にどうしろというんだ?」

『簡単です。巫女として我々の向かう先を示してください』

「向かう先....? 新しい主人でも見つけるんだな。俺は早く帰りたい」

『...よろしいのでしょうか』

「突然現れて巫女だの何だの言われても、分からない。だから、俺は帰る」


あの神関連なら、どうせろくな事にはならない。

俺は首を横に振る。

何者かになるために結論を急ぐことはない。

何者かになるという事は、即ち大きな厄介ごとを背負い込むことになる。


「俺の人生は、アルケーシアを導くためにあるわけじゃない。相応しい主人を探すといい。.....帝城の中庭に飛ばしてくれ」


丸投げする。

次の瞬間、俺の周囲にあの扉のような文字が浮かぶ。

そして、光が広がって俺は思わず目を閉じた。


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