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夢のステージへの思い  作者: あいぼ
第2章 初舞台編
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第38話:認めたくない弱さ

練習が終わったあと、美咲は一人で鏡の前に残っていた。誰もいない静かな空間で、何度も同じ動きを繰り返す。


けれど、意識すればするほど体はぎこちなくなる。今まで自然にできていると思っていた部分が、実は曖昧だったことに気づかされる。


その現実は、美咲が思っていた以上に苦しかった。


自分はもっとできていると思っていた。少なくとも、ここまで不安定ではないと信じていた。だが実際には、少し意識が崩れるだけで動きは簡単に乱れてしまう。


「できているつもりだったんだ……」


小さく漏れた言葉は、自分自身に突き刺さった。


悔しい。認めたくない。けれど否定できない。


今まで積み重ねてきた時間が無意味だったとは思わない。それでも、“努力している自分”に安心していた部分があったのかもしれない。


本当に向き合うというのは、できない自分を認めることなのだと、美咲は少しずつ理解し始めていた。


鏡の中の自分は、決して格好良くなかった。


それでも、美咲は目を逸らさなかった。


逃げずに見続けること。それが今の自分に必要なことだと、静かに感じていた。

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