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第37話:見えた課題
それから美咲は、自分の動きを意識して見るようになった。ただ振りを覚えるだけではなく、どう見えているのかを考えながら踊る。
すると、今まで気づかなかった癖が次々と見えてきた。
動きを急ぎすぎること。次を気にして、途中の動きが浅くなること。間違えないように意識するあまり、体が縮こまってしまうこと。
どれも小さなものだった。けれど、その積み重ねが「自信のなさ」に見えてしまうのだと、ようやく分かった。
鏡の前で踊りながら、美咲は何度も動きを止める。うまくいかない。頭では理解できても、体はすぐには変わってくれなかった。
玲奈のように自然に動こうとすればするほど、不自然になる。そのたびに焦りが生まれ、また体が硬くなる。
それでも、前とは違った。
前までは「差がある」としか思えなかったものが、今は少しだけ具体的に見えている。何を直せばいいのか分からない状態よりは、ずっと前に進んでいる気がした。
もちろん、簡単には変われない。
けれど、美咲は初めて“自分の課題”を自分の言葉で理解し始めていた。




