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夢のステージへの思い  作者: あいぼ
第1章序章〜基盤編
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第28話:問いかけ

次の練習の日、美咲は意識的に玲奈の近くへと立った。


距離はほんの数メートル。

それだけなのに、心臓の鼓動がやけに大きく響く。


手のひらにはじんわりと汗がにじみ、呼吸が少しだけ浅くなる。


何を言えばいいのか。

どんなタイミングで声をかけるべきか。


考えれば考えるほど、言葉はまとまらない。


それでも、今回は目を逸らさなかった。


逃げない。

それだけを決めていた。


玲奈が一度動きを止めた、その瞬間。


美咲は息を吸い込む。


「……どうしたら、ああいうふうに動けるの?」


声は少し震えていた。

それでも、確かに言葉として外に出た。


玲奈は一瞬だけ驚いた表情を見せる。

けれどすぐに、いつもの落ち着いた様子に戻った。


そして、少し考えるように間を置いたあと、静かに答えた。


「続けてるだけだよ」


あまりにもシンプルな言葉。

拍子抜けするほど、あっさりしている。


けれどその一言には、軽くはない重みがあった。


積み重ねてきた時間。

逃げずに向き合ってきた日々。


それらすべてが、その短い言葉の中に詰まっているように感じられた。


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