07-懐かしきもの
「王子!!」
私が、この騒動の元凶と確信した例のクソ王子をぶん殴った瞬間、近くで、ドロドロとした奇怪な化け物と戦っていた黄色い奴が、吹っ飛ばされたクソ王子に駆け寄っていく姿が、目に入った。
いい気味だ。
「きさ------」
なんか、黄色い奴が、物凄い剣幕で、私に、何か、言おうとしていたようだが、聞く気がない私は、この騒動の発端であろう場所へと駆け出した。
例の奇怪な化け物共は、先程、上から見た際、真っ直ぐに、この方角へ向けて、進んでいた。
邪魔な物体を殺したり、薙ぎ倒したり、破壊しながら、只々、真っ直ぐに------
ん?
あそこか………?
建物から建物の屋根を飛びながら、駆け足で向かっていると、あの化け物共が、一心不乱に、群がる建物を発見した。
その建物は、相当、頑丈なようで、化け物共が、幾ら、攻撃をしても、傷一つ付いていない。
余程、堅牢に作られた建造物のようだ。
「あれは………倉庫か………?」
普通の倉庫のように見えるそれは、明らかに、異常な強度と、明らかに、特別な物をしまっていますという風に、周りの倉庫と比べても、異様に目立っていた。
となれば、あのクソ王子が、隠した目当てのものも、そこにある?
《ダイアモンド・バースト》
とりあえず、周りの化け物共が、邪魔なので、私の光線で、一掃する。
そして、討ち漏らした連中を拳で、瞬時に、一掃して---------目の前の倉庫の堅牢な扉を、一息吸い込んだ後、思いっきり、ぶん殴って、こじ開けた。
ぶん殴って、歪んだ扉---------人一人入れるくらいの穴から、中へと侵入した。
入ったは良いが、夜という事も相まって、中は暗かった。
とりあえず、掌に、魔力を集中させて、光源となる光の球体を作って、周りを照らしてみた。
「っ!!? これは………」
光に照らされ、目の前に現れたそれは、私のよく知るあの機体だった。
「デルタ・イーグル………」
《デルタ・イーグル》
それは、かつて、あのクソ王子が、やらかした例の事件で、私がぶんどって、暴走する巨人を倒した時に使用した古代兵器。
でも、あの時使用した《デルタ・イーグル》は、巨人を倒した際、大破して、修復は不可能だった筈。
という事は、これは、あの時のものとは違うもの。
もう一機、存在していたという事なのか?
新たな疑問が、私の中で生まれて来たが、どうやら、化け物共は、考える余裕を与えてくれないらしい。
私が開けた穴から、化け物共が、雄叫びを上げて、侵入して来た。
成程、考えるのは、後回しか………。
私は、光を消すと、迷う事なく、化け物共へと立ち向かって行った。
《デルタ・イーグル》の背後に、その答えとなるものが、ある事にも気付かずに---------




