サイドストーリー4 幼女とおじ様のお夜食
いつもありがとうございます!ブクマ40記念です!
闇に潜み、闇に生きる……それがわたし達……えーっと……
「パーティ名何がいい?」
「知らないわよ」
皆様。こんばんは。ミコです。今夜はお夜食(魔物)を求めお城を抜け出しました。
これもアーノルドのおかげです。
「夜食って。お城で良い物たくさん食べてるんじゃないの?」
「わたしは見ての通り小食なので。でも吸収は別腹。」
そもそも腹に収まっていません。
深夜で人が寝静まった街を手を引かれ歩いていきます。アーノルドはこういう暗闇でも昼間と変わらず見えるそうです。
時々、物陰からこちらをうかがうような視線も感じます。
黒髪をピッシリとオールバックに固め艶やかなレザーコートのおじ様とドレスの幼女が2人。夜の街を行く……あれ?めちゃくちゃ目立つんじゃない?
「アーノルド」
「何?」
スッ
わたしは両手を伸ばします。
所謂、だっこのおねだりです。
「……はぁ」
深夜で人が寝静まった街を胸に抱かれ歩いていきます。アーノルドはこういう暗闇でも昼間と変わらず見えるそうです。
時々、すれ違う人からこちらを疑うような視線も感じます。
黒髪をピッシリとオールバックに固め艶やかなレザーコートのおじ様とドレスの幼女が2人。夜の街を行く……あれ?やっぱり目立つんじゃない?
そうこうしているうちに門に到着。詰所の戸を叩きます。
「誰だ?こんな夜中に」
軽鎧に身を包んだ兵士さんが出てきます。
「こんばんは。お勤めご苦労様です」
ニッコリと笑いかけておく。
「お、おう。」
兵士さんはちょっと驚いた様だった。
「済まないが通してもらえないかな?今は依頼の最中でね」
アーノルドは首から提げている銀のタグを兵士に見せます。なるほど、これがギルドカードってやつか。
兵士はそれを確認すると門の横に有る小さな扉を開けた。
そしてチラリとこちらを見て言った。
「アーノルドさん、あんたも大変だな。俺は貴族とは関わりたくないが」
「そうでもない。話の分るやつは羽振りがいいんだ」
ニヤリと笑うアーノルドは中々様になっていた。
狩場に着きました。夜行性の生き物が動く気配がします。わたし、すっかり野生児。
今日のターゲットはキラースネークです。梟よりも早く狩りますよ!
「何で蛇なのよ!」
アーノルドは蛇が嫌いらしいです。
わたしは拳を握りしめ宣言します。
「アレに鰻の気配を感じました!」
「う、鰻ぃ?」
胡散臭そうにこちらを見下ろすアーノルド。
そう、以前吸収した時に気がついたのです。キラースネークは鰻の味だと。
吸収する時に味なんて感じないはずなのに分ったのです!
ちなみに本来の蛇は淡白で特別おいしい物ではない。
と言う訳でちゃっちゃと捕ってきました。今度のは大人も丸呑みしそうなほど大物です。
例によって頭部を射撃。蛇は頭を潰しましょう。
「あんた、えげつない戦い方するのね……」
銃弾飛び交う紛争地帯のほうがもっと悲惨だと思います。
サイズを合わせたナイフは巨大な剣だった。これでさばきます。
登っては降り、降りては登り……相手が大物で一苦労です。
三枚おろし……になるのかな?鰻と蛇では骨格が違うのでそれっぽい感じと言うことで。
川の水でよく洗います。
串に刺して、塩をふります。
燃焼弾で薪に火をつけ焼きます。明かりが漏れないようにアーノルドに囲ってもらいました。
じゅうじゅうと油が焼ける音と香が広がります。
「……何かそれっぽいわね……」
「やろ?」
と言う訳でできました。キラースネークの白焼き。
「醤油が無いので蒲焼は諦めて下さい」
「まぁ仕方ないわね。あぁ、白いご飯とお味噌汁が食べたい……」
アーノルドは米が無いと思ってるけど実は有ります。お城ではパエリアみたいな料理が出ました。
パリパリに焼けた鰻もとい蛇。見た目はおいしそう。毒見も兼ねて先に食べます。
いや、毒ぐらいは耐えられるから(地獄の一週間)。
パリッ
モグモグ
蒸してないから硬いけど逆に歯ごたえが有っておいしいかも。
「大丈夫」
「え、ええ……」
恐る恐るちょこっとだけ齧るアーノルド。
「あ、おいしい」
「やろ?」
「あーこれなら酒飲みたい」
未成年が何をって思ったけど、こっち着てから飲んだんだね。
2人で仲良く食べ(ほとんどは吸収した)、後始末。キャンプ場は来た時よりもきれいに。
「悔しいけど、おいしかった……でも普通は魔物食べなんだよなぁ……」
「そう言えばこれは?」
川を漁ってゴミが無いか確認するとキラキラと光る物が。
ペンダントかな?
「ん?どれどれ……げ、これ冒険者証……どこに有った?」
「えっと……内臓洗った川のところ……」
『……』
どうやら人食い蛇を食べたようです?(白目)




