143.ファーマーさん、ヤサシサロス
翌日―
ブタ祭!!イベントの六日目――
ジサンは飼育小屋に訪れ、ここ数日、日課となったことだが、メニューから生産対象を確認する。
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飼育数8/10
●サワヤカ系
ヤサシサ・オーク レベル:50 ランクN 雌
ニッコリ・オーク レベル:37 ランクL 雄
サワヤカ・オーク レベル:35 ランクK 雄 ×2
ホロヨイ・オーク レベル:35 ランクK 雄
●ゴウワン系
タクマシ・オーク レベル:50 ランクN 雄
カラテ・オーク レベル:35 ランクK 雄
●ヤワラカ系
なし
●フックラ系
コエコエ・オーク レベル:35 ランクK 雌
(前回との差分)
Out
ヤワラカ系 フワフワ・オーク レベル:37 ランクL 雌
In
サワヤカ系 ヤサシサ・オーク レベル:50 ランクN 雌
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最後のヤワラカ系ランクLがいなくなり、サワヤカ系のランクNのオークが増えていた。
「元気出しなよ……あーしが話、聞いたげるから……」
(お……?)
飼育小屋の中には腰かけて、ぶんやりとオーク達を眺めているサイカとそれを慰めているオークがいた。
そのオークは少し浅黒く、目尻などはキラキラとし、頭部に金色の毛が生えており、やや目立つ見た目をしていた。
(これがヤサシサ・オークだろうか?)
「あ、小嶋くん、おはよう。来てたんだ」
「おはようございます」
「おっ、彼氏? や、優しそうな人じゃん」
ヤサシサ・オークがサイカを冷やかすように言う。
「か、彼氏じゃないわよ……」
(……)
ジサンは女性が他人の恋人を見た時、他に褒めるところがない場合に優しそうな人と言うという昔見たゴシップ記事のことを思い出す。
そんなことより、サイカはジサンが想像していたよりは狼狽えている様子ではなかった。サワヤカ系を間引かなかったことからある程度、予想できた結果であったからだ。
「ごめんなさい、小嶋くん、一週間も使わせてしまって、ほとんど成果は上げられなさそうで……」
サイカは申し訳なさそうに言う。確かにここからの逆転は少々、難しそうであった。
「いえ……自分は結構、新しい種類のオークが入手できたので大丈夫です」
「そう言ってくれると助かるよ……」
サイカは申し訳なさそうであるが、ジサンはモンスター図鑑を埋められたので、比較的、本当に満足していた。
と……
「悩ませてしまったかな……」
「「……!」」
今度は隣の小屋からトンダが声を掛ける。
昨日、オーク相撲を見せたことで、サイカを悩ませてしまったかという主旨の発言であろう。
「いえいえ……お気遣い有難うございます」
サイカはそう応える。
「しかし、驚いた……」
「えっ……?」
トンダは確かに目を丸くして、驚いたような様子を見せる。
「雌のサワヤカ系っていたんだな……」
「……!」
トンダが言うように、確かに先ほどからサイカをしきりに励ましているヤサシサ・オークは雌のサワヤカ系であった。
「うーむ、効率化するとできないこともあるのだろうか……」
トンダは独り言のように呟く。
(……そんなに珍しいことなのだろうか)
ジサンがそんなことを考えていると、件のヤサシサ・オークが突如、運命の豚を見つける。
「あーし、運命の豚、見つけたから、あんたも頑張りなさいよ……!」
「えっ……?」
それは目にも留まらぬ早業であった。
(あ……交配した……)
◇
ブタ祭!!イベントの六日目――
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飼育数8/10
●サワヤカ系
ニッコリ・オーク レベル:37 ランクL 雄
サワヤカ・オーク レベル:35 ランクK 雄 ×2
ホロヨイ・オーク レベル:35 ランクK 雄
●ゴウワン系
パワー・オーク レベル:60 ランクO 雄
カラテ・オーク レベル:35 ランクK 雄
●フックラ系
コエコエ・オーク レベル:35 ランクK 雌
●ヤワラカ系
なし
(前回との差分)
Out
ゴウワン系 タクマシ・オーク レベル:50 ランクN 雄
サワヤカ系 ヤサシサ・オーク レベル:50 ランクN 雌
In
ゴウワン系 パワー・オーク レベル:60 ランクO 雄
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目にも留まらぬ早さで運命の豚を見つけたヤサシサ・オークはゴウワン系のタクマシ・オークと自主交配を行い、ゴウワン系ランクOのパワー・オークが生成された。
(雌の場合はサワヤカ系でもレギュレーション通り、消滅するんだな……)
などとジサンが呑気に考えていた傍らで……
「えっ、ランクOのゴウワン系……? どういう……?」
トンダは結構、狼狽えていたのだが、肝心のサイカは……
「…………ヤサシサちゃん」
ヤサシサロスに陥っていた。




