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ヒーローと重装

オークが突撃し、それを骸骨たちが受け止めるという形で始まった戦いですが、一瞬で普通の骸骨たちは殲滅されました。大きな斧を持っている奴は残っていますが、大きさが逆に弱点になっているようですね。

オークたちも無傷というわけではなく数名が後ろに下がっていますわ。しかし倒れたものは見かけませんし、前聞いたことが本当であれば、その数名もじきに戦線に復帰するはずです。部位欠損しているように見える方はおりませんしね。


知っていましたが、とんでもない軍団ですね。まともに戦えている敵は竜爪兵(ブローヴァー)竜肋兵(トゥルダク)ぐらいですね。それも竜爪兵(ブローヴァー)は体が大きく大振りなせいか、数がいてそれぞれが強いオークに対応できていない感じですわ。時間の問題でしょう。


竜肋兵(トゥルダク)だけが例外ですね。後ろに下がった数名の内二人がこの竜肋兵(トゥルダク)のせいですし、ゾーグさんは竜肋兵(トゥルダク)の魔法を受けて、動きが止まってしまったようです。すぐに再び動き出しましたが。彼を一瞬でも止められるのはすごいと思います。何の魔法を使ったのでしょう? さすがにここからでは魔法の種別まで分かりません。


骸骨たちの後ろにいるハウンド隊は動きません。犬が数頭吠えているだけですね。軍用犬が吠えるとか、よほどオークが怖いのでしょう。実際前に出ようとしている犬はいないようですし。彼らは一般的な軍用犬ではなく、攻撃するための犬らしいですのに。

後ろに下がった魔法使いたちはどこにいるのかも分かりません。


竜肋兵(トゥルダク)の周りだけ空間が出来、そこで竜肋兵(トゥルダク)と残った二体の竜爪兵(ブローヴァー)とオークヒーローのゾーグさんと見分けが出来ないオーク重装兵数名が戦っています。他のオークたちは後ろのハウンド隊を囲みつつあるようです。先程より距離が離れていますのでハウンド隊は下がっているようですね。それも仕方ないと思います。普通の兵士より強いとされていた竜牙兵(スパルトイ)十数体が本当に一瞬で壊滅させられたのですから。数で負けていたとはいえ、これはショックだったと思います。


ようやくハウンド隊もリードを外し、犬を開放していますが、犬たちはオークたちに襲いかかりません。彼らが言うことを聞かないことはないと思うのですが、完全にオークに怯えていますね。帝国ではたまに出てくるだけの亜人種でよく暴れるのでモンスター扱いされている種族ですから、一切知らないから未知の怯えということはないと思いますけど。


ハウンド隊の兵士も抜刀し、戦う素振りを見せていますが、士気はガタ落ちしているようです。実際じりじり下がっていますし。オークたちも襲いかかりはしないようで、囲んで威嚇していますね。


「こうして見ると、可哀相になってくるな。ハウンド隊は山賊などには無類の強さを誇るはずなのだが、重装のオーク相手ではな。頼りになると思っていただろう魔法使いはすぐにひっこむし、骸骨どもは一部を残し速攻ですり潰されるし。どっちが攻め込んできたのか分からんことになってしまっている」

叔父さんがうなずくしかない感想を述べました。


竜肋兵(トゥルダク)と二体の竜爪兵(ブローヴァー)は、ゾーグさんたちをよく抑えていましたが、とうとう崩れてしまったようで、一体の竜爪兵(ブローヴァー)がゾーグさんに破壊されました。オークたちは一人が下がっただけです。今まで均衡していた戦いがゾーグさんたちに傾き、一気にゾーグさんが決めにかかっています。


今までは竜肋兵(トゥルダク)とまともに戦えていたのはゾーグさんだけでしたが、竜爪兵(ブローヴァー)の一角が崩れたため、そっちにいたオーク重装兵が竜肋兵(トゥルダク)にもかかっていっています。といってもオーク重装兵では斬りかかることすら出来ていないようですが、牽制するために片手の剣が使われているため、ゾーグさんへの圧力が弱まっています。


魔法を使ってきたところをおたけびでそれを無効化して一気に迫ります。竜肋兵(トゥルダク)がもう片方の剣で迎撃しようしますが、ゾーグさんはその剣と腕を狙っていたようで、剣を片腕ごと吹き飛ばしました。その返し剣で胴を薙ぎにいったようですが、それは盾に受けられました。しぶとい。と思ったらゾーグさんは剣をひくと同時に頭突き? 肩からの体当たりですか? それであの大きな竜肋兵(トゥルダク)を吹き飛ばしてしまいました。

強敵と言えど倒れてしまえば何も出来ません。一瞬でオーク重装兵に囲まれて破壊されました。


しばらくゾーグさんの戦いを見ていたので奥の囲んだ方はどうなったでしょうか。


何匹かの犬が倒れていますね。切られたようには見えないので、殴ったか何らかの方法で気絶させたのでしょうか? それを見たせいかハウンド隊は戦わずして瓦解してしまったようで、逃げ始めていますね。まあ犬の牙では全身をくまなく装甲で覆ったオーク重装兵に太刀打ちできるはずもないですしね。倒れている犬は勇敢、あるいは無謀……、命令に忠実な子なのでしょう。


オーク重装兵たちは逃げるハウンド隊は無視して並行して走っています。どういうことでしょうか? すぐに分かりました。ハウンド隊にまぎれていたローブ姿だけを捕まえています。


最終的にハウンド隊はわざと逃されたような感じで、負傷した数名と数頭が捕えられ、ローブ姿の魔法使いは全員捕えたようでした。ハウンド隊はもう完全に無抵抗ですがローブ姿は抵抗しているようで、逃げ出そうとしたローブ姿が躊躇なく斬られていました。斬られたローブ姿はオークの魔法使いにおそらく治療されつつ、重装兵に肩に担がれて運ばれています。それを見た他のローブ姿も逃げるのを諦めたようで、オークたちに連行されてきました。


後ろの動きを見ているうちにもうゾーグさんの方は勝負が決まったようで、もうどこにも動いている骸骨はいませんでした。ゾーグさんは周りにいろいろと指示しつつ、戻ってきています。


ミルトさんは最初に強化をかけただけで何もしておりませんのに、このざまですわ。つくづくオークを敵に回さないでよかった、と思います。立ち回りが悪かったら、運が悪かったら、そういった未来もあったかもしれません。

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