領地編 8 王都への販路
見に来てくださる方がいると、「更新頑張ろう」スイッチが入ります。おかげさまで今週も金曜朝5時更新に間に合いました(汗)そろそろ仕上げにかかりたいな〜と思いつつ練っております。
スピカはエスエスト領の魔糸織を仕入れてスカイリア家が販売することを思い付いた。実際、在庫は目で見て確認しないと分からないが、しばらくマーガレットとオリビアの美容商品開発の時間稼ぎは出来そうだ。
「どのみち、魔糸織は上流貴族からのオーダーが多いからデザインの打ち合わせから仕上がりまで時間がかかるでしょう?アウディーレやガルディが着ていたミニサイズの服も手間は同じだし。オリゼのところの魔糸織は色味やデザイン製が高いから、選択肢に加わったらますますじっくりデザインすると思うの。」
「そうよね、まさか橋が架かるなんて想定外だし、余っている魔糸織を販売経路のあるスカイリア家でさばいてもらったら万々歳だわ。」
「「私どもは美容品に専念できると!!」」
マーガレットとオリビアの声が揃った。オリゼいわく、エスエスト領の女性はほぼ全員魔糸織が織れるのでロックバードへも派遣可能とのこと。橋、万歳。
「スピカお姉様、オリゼ様。このリボンのような装飾品は販売しませんの?きっとお友達に質問責めにされますわ!」
スピカとオリゼは目を合わせて考えを巡らせたが、なにぶんやりたいことが多すぎて余力が無い。その時メレルナがスケッチをする姿がよみがえった。
「ねぇ、メレがデザインして販売してみるのはどう?」
メレルナは目を見開いて頬を朱く染め、ふるふるしながら手を組みぶんぶん首を縦に振った。こ、これは傾国級の承諾ポーズだわ…。
「スピカお姉様からお願いごとをされるなんて…はっ、もちろんスピカお姉様のイメージは無限なのでバージョンごとに、コレクションできるくらいのバリエーションは整えられますっ!」
いろいろ突っ込みたいフレーズが聞こえたが、乗り気の気迫に安堵した。
「それでは、役割を整理するわね。私とオリゼでエスエスト領魔糸織の在庫確認と新作菓子の販路と選定、同時に工房のあるロックバードへ魔糸織職人の派遣調整、マーガレットとオリビアは魔蜂蜜、海藻を使った美容品の試作と試験をキハと一緒に、完成したら販路の会議をしましょう。」
キリッとしたスピカのスケッチにも余念がないメレルナである。
「そしたら、オリゼと在庫を確認したら1度橋を渡って大精霊様にこのお菓子をお出しして、お父様やアルバークに今後の方針を相談してくるわね。」
「「「かしこまりました!!」」」
魔糸織の在庫はオリゼの言うとおり、領の各所にある高床の倉庫にぎっしり詰まっていた。2人は名産品の可能性を語りながらさくさく大精霊様の元に戻ってきた。
「献上いたします。」
オリゼはうやうやしく、キュイの実入り寒天シュワの実割りを差し出した。無言で大きな器を抱えるところを見ると、やはりお気に召したようだ。
その間にスピカたちは両当主に話を通し、2人の父親は良い笑顔で握手を交わす。これで当面の販路拡大へ向けた道筋ができ、心置きなく新商品開発に時間を割けることとなった。
どうやら今晩、橋の上で両領民が料理を持ち寄り急遽祭りを開くことにしたようだ。魔の森の住人(虫?)も参加するらしく、種族を超えての交流はとても良い機会となるだろう。
「というわけでスピカ、私は大精霊様のお力を借りて魔糸織を届けるついでにお酒と食材を運んでくる。」
「それならお父様、今宵はメレルナとロックバードに泊まりますのでお母様方にお伝えいただけますか?」
レグルスはもちろん、とうなずくとウキウキの大精霊様と荷運びのため本邸に向かった。さて、お祭りとなれば料理はいくらあっても困らない。オリゼとスピカはとんぼ返りでエスエスト領に戻った。
わ〜い祭りじゃ祭りじゃ〜
祭り好きに老いも若いも関係ないですね!
秋はわくわくシーズンです。




