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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第7章 ギルドバトル

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第96話 第五試合、鬼姫の出場者は誰だ!?

 薫先輩が落ち込んで俯いた様子で控え室に帰って来た。


「悪い、勝てなかった」


「まだ2勝2敗。負けてませんよ」


「莉菜の言う通りです!まだ第五試合があります!」


「そうそう。一人で背負い込まない。それ薫くんの悪い癖だよ」


 莉菜、オリヴィア、琴音先輩と薫先輩に前向きな言葉を伝えると少し表情が明るくなった。

 ただ、オレと海夕はそこまで前向きに考えられなかった。

 肝心な問題が未だに解決していないから。

 薫先輩も控え室全体を見回してそれに気づいた。


「二階堂はまだ来てないのか?」


「第四試合の途中でもうすぐ着くとメッセージがオレのとこに届いたんですけど、まだ来てません」


 あれからずっと電話してるけど、郁斗は出ない。

 残りは郁斗だけだから、選出に時間はかけられない。

 ここで時間をかけると変に思われる。


「このままだと第五試合は不戦敗の可能性すらあるしね」


 琴音先輩の言葉が重くのしかかる。

 しかも、それがかなり現実味を帯びている。


「リベリオンと交渉して鬼灯くん、莉菜ちゃん、オリヴィアちゃん、海夕ちゃんの誰かが代理出場できるようにしてもらう?」


「交渉に成功しても勝てないでしょ。四人ともそれなりに疲れてる。万全の状態ならまだしも今の状態じゃ」


 薫先輩の言葉に誰も反論できなかった。

 唯一オレの腕の中で怠けているブルーだけがプルって反応を示した。

 仮に交渉に成功しても出るのは、オレじゃないからね。

 そう言い聞かせたら、また静かになった。


 とりあえず、このままじゃダメだ。

 リベリオンとの交渉は必須だよな。

 向こうも不戦勝でギルドバトルに勝利するのは、後味悪い。

 受けてくれると思う。

 比較的休めてる莉菜かオリヴィアのどっちかに出て欲しいけど。


「琴音先輩、ロザリアさんとお知り合いですよね?交渉をお願いできますか?」


「うん、そうだね」


 琴音先輩がウインドウを操作して、緊急通信を行おうとした。

 その瞬間――


「蓮、琴音先輩、その必要はないぜ」


 声の主は誰かわかりきっていた。

 ずっと待っていた。

 来ると、間に合うと信じていた。

 莉菜たちも声だけで察していた。

 琴音先輩は少し泣きそうになっている。

 ドラマみたいに劇的な登場。


「悪い遅くなった!」


 そこには息を切らし、汗だくになった郁斗の姿があった。


「……てか、郁斗ちょっとタイミングよすぎ!もしかして、隠れてこっちの様子を伺ってた?」


「は?んなわけないだろ!めっちゃ走ってきたんだぞ」


 うん、それは見たらわかる。

 とりあえず、汗を拭こ。

 さすがにそのまま行かせるわけにはいかないから。


「二階堂くん、汗を拭いて。あと、すぐにバトルだけどいける?」


「はい!その覚悟ならとっくにできています」


 汗を拭き終えた郁斗にオレたちは激を送る。

 郁斗はなにも言わずに黙って首を縦に振って、控え室を出た。

 その背中を見ていると何故か安心できる。

 郁斗ならきっと、そう思えた。



 ◆◇◆◇



 リベリオン控え室では、見事に勝利し、希望を繋いだギルドマスター暖かい空気で出迎えていた。

 歓喜のあまりハイタッチまでしている。

 既にAランククラスの実力のあるロザリアでも、負ける可能性が十分にあった。

 勝てたのは実力というより運が味方した。

 ロザリアはそれに気づいていた。

 あの勝利が薄氷の上の勝利だったか。


 ロザリアは過去の薫のバトルからドランバードの神技がタメを必要とする。

 それを知っていた。

 だから『神技・ビックバンノヴァ』をあのタイミングで迷わず使えた。

 だけど、知ったのはたまたま。

 そう、偶然見たBトーナメントに薫が出場していた。


 もし、知らなければ使わなかった。

 いや、使えなかった。

 そしてドランバードに神技を使われ逆にノワールが倒されていた。

 Cランクで神技を三つも使える天使は例外的存在。

 基本的にBランクのモンスターでも、神技は一つしか取得しない。

 神技は、切り札中の切り札。

 使うタイミングが勝敗を決する。


「次で最後。ルーカス頼んだよ」


 ロザリアがルーカスの背中を押し出す。

 それに続くようにメリダ、ウィリアム、シャーロット、ユリアと劇を入れる。


「任せろ。ロザリアが勝って繋いだバトンだ。俺も勝つよ」


 力強い言葉を残し、ルーカスは控え室を後にする。



 次の第五試合でギルドバトルの勝敗が決する。

 それもあって、会場は薫先輩とロザリアさんのバトルの時以上に盛り上がっている。

 その最も大きな要因は実況席に座っているステラさん。

 輝夜さんも巻き込んで観客のテンションを爆上げさせていた。


「泣いても笑っても次で決まります。誰が予想できたでしょうか。この展開を」


「ルーカスくんのエースは聖竜のファム。郁斗くんがどう戦うのか楽しみね」


 観客席の大声援を背に郁斗とルーカスがフィールドに登場する。

 二人とも緊張している素振りはない。

 郁斗は元々、ゲーマーとして数多くの大会に出場してきた。

 その中には、規模が大きく、注目を集めるものもあった。


 対するルーカスもまた、数多くのトーナメントに出場していた。

 このゲームにおいて、トーナメントに出た数では、鬼姫、リベリオンのメンバーの中では一番多い。

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