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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第7章 ギルドバトル

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第90話 迎える第3試合

 第二試合が終わり、ユリアはリベリオン控え室に戻る。


「ごめん」


 ユリアは戻ってすぐみんなに謝った。

 ここで勝てば、ギルドバトルの勝利に王手だった。

 大事な一戦を落としてしまった。

 その引け目を感じていた。


「気にするな。さすが鬼姫のギルドマスター、強かったよ」


「それにまだ1勝1敗!大丈夫!」


「そうそう。そんなに気にしないでよ」


 そんなユリアをルーカス、ウィリアム、シャーロットが励ます。

 そんな中、メリダだけ明らかに不機嫌な雰囲気を出していた。

 

「まさか第二試合に出てくるなんて……」


 メリダは蓮との再戦を心待ちにしていた。

 過ぎてしまったことは仕方ない。

 割り切って、鬼姫の残りのメンバー表を確認し、ため息をつく。


「さてと、次は俺がいこうかな。ロザリア、いいよな?」


「待って、ルーカス」


 第三試合にルーカスが立候補した。

 だけど、それをギルドマスターのロザリアが止めた。


「第三試合はメリダに出てもらう」


「……なんで?」


「出ればわかる」


 今のメリダの目から闘志を感じられない。

 この状態のメリダをいかせようとするロザリアに対して、ルーカスから疑問の声が上がる。


「俺もわからない。この状態のメリダをいかせる理由は……」


 ルーカスが最後まで言い切る前にロザリアはルーカスを睨み付けた。

 あまりの圧力にルーカスは言葉を失った。


 有無を言わせず、ロザリアが第三試合にメリダを登録する。


 覇気のないメリダがゆっくりとした足取りで控え室を出て行った。

 メリダが控え室を出て、少ししてロザリアが口を開く。


「……ごめん、睨んで」


「いや、それはいいけど……」


「たぶん、鬼姫は郁斗が出る。郁斗は誰よりも純粋にゲームを楽しんでる。だからこそ、メリダなの」


 この場にいるリベリオンのメンバーはロザリアの言いたいことを理解した。

 メリダは同世代で最強と言われ、敵なしの状態だった。

 誰が相手でも勝ってしまう。

 それ故にここ最近のメリダはバトル中に楽しそうに笑うことがなかった。

 郁斗とのバトルでその気持ちを取り戻してほしい。

 ロザリアにはそんな想いがあった。

 

 郁斗が盛大に遅刻しているとは知らずに。



 ◆◇◆◇



 第二試合に勝ててほんとよかった。

 もし、負けてたら流れが一気に持ってかれるとこだったし。


 オレが控え室に戻るとみんな笑顔で迎えてくれた。

 莉菜とオリヴィアも元気を取り戻したみたい。

 でも、控え室に郁斗の姿はなかった。


「鬼灯、これで全戦全敗なんてことにはならずに済んだな」


「ぶーぶー!薫くん、このいい感じの雰囲気に何言ってるのさ!」


 薫先輩と琴音先輩のやり取りにみんな大爆笑してる。

 1勝1敗とギリギリのギルドバトルをしている最中とは思えないな。


「で、二階堂はまだか?あれからなにか連絡とか来てないか?」


「あ、通知来てる」


 薫先輩に言われるまでメッセージに通知が来てるの気づかなかった。

 さっきまでバトルしてたから、通知切ってたから。


「えっと、勝利おめでとう。第五戦には間に合う。だそうです」


 首の皮一枚繋がった。

 郁斗が第五戦にも間に合わないってなったらどうしようかと思ったよ。

 郁斗が不在だと、棄権になるけど、それは相手に申し訳ない。


「うんうん。間に合いそうでよかったよ。それで次はどっちが出る?」


 オレたちがほっと一息ついてた。

 そのまま空気が緩んでいたけど、琴音先輩が引き戻してくれた。


「薫先輩はどうされますか?次、いかれますか?」


 残りは海夕と薫先輩の二人。

 ここで薫先輩をこっちで登録すると、リベリオンは必ずロザリアさんを出さないといけない。

 決定権はこっちにあるから、海夕が薫先輩に出るかどうか確認する。


「いや、俺はまだいい。観客の目当ては俺とロザリアのバトルだ。できれば、第五戦がよかったんだが……」


 あ、そっか。

 薫先輩が先に出るとその後の試合が消化試合になる。

 そうなると、出る側も見る側も微妙な空気になる。

 薫先輩はそれを避けたいのか。


「そういうことなら、次は私か」


 うん、郁斗がいないから消去法で海夕に決まった。

 第三試合に海夕を登録すると、対戦カードが公開された。

 先にリベリオンが登録を済ませていた。


【第三試合 水海夕VSメリダ・フォン・ヴァルテンベルク】


「やっぱり」


 ボソッと海夕が呟いた。

 どうやら、リベリオンがメリダさんを出すと予想していたみたい。


「海夕……」


 オレはメリダさんと一度だけバトルしたことある。

 瞬殺されたけど、なにか伝えられることはあるはず。

 そう思って、考えるけど、なにも思い浮かばなかった。


 そのまま海夕は控え室を出て行った。

 ただ、表情がどこか楽しそうだった。

 あんまり顔に出すタイプじゃないけど、今だけはすごく顔に出てた。


 対戦カードが決まったことで控え室にも実況席の声が届く。


「鬼姫はギルドマスター自らが第2試合に出場し、見事に勝利を掴みました!第3試合の対戦カードは未だに決まっていませんが、会場はすごい熱気に包まれています!」


「その負けを取り戻そうとリベリオンはサブマスターのメリダさんね。世代最強の実力者に鬼姫は水さん。個人的にすごく楽しみな組み合わせ」


 実況席の音声を通して、会場の熱気、歓声が伝わってくる。

 今、ブルーのバトルが見たかったって声が聞こえてきた気がした。

 これは、気のせいだと思うことにした。


 当の本人というか、ブルーに不満は特になく、今はオレの腕の中で寝ている。

 バトルが終わってしばらくすると、リーフィアがブルーを抱いてオレの前に現れた。

 ちょうど控え室に入る前。

 出番が無いと知って、寝たとリーフィアが教えてくれた。

 その時、ちょっと自分の耳を疑ったけど。

 なでても無反応だったし、すぐに寝てるとわかった。

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