第84話 出場メンバー紹介
「さあ、いよいよです!!鬼姫VSリベリオンのギルドバトル開幕!!!!」
おおおおーーーーーー!!
両ギルドともに初めてのギルドバトル。
とてもそうとは思えないほどに会場の白黒スタジアムには多くの人が集まっている。
5万人を収容できる白黒スタジアムが満席。
その上で特設ステージを白黒学園が用意して、そこも満席。
さらにリアルタイムのライブ配信映像を流すことでチケット関連の騒動は落ち着いた。
ここにいる人たちの目当ては生保内VSロザリア。
この二人は未だにトーナメントで当たったことが無い。
そのため、どちらの方が強いのかと議論されていた。
その答えが今日、明らかとなる。
観客席にはAランクプレイヤーなど有名人もチラホラ。
それだけこの二人のバトルが注目されている。
「本日のギルドバトル、実況は私ステラがお送りします!」
おおおおーーーーーー!!
マジかよ!?
あのステラが!!?
嘘だろ?
え?生保内とロザリアのバトルの実況のために来たのか?
私あんまり詳しく無いけど、もしかして鬼姫とリベリオンってかなりすごい?
いや、よく考えろ。あのロザリアがギルマスのリベリオンと生保内が所属している鬼姫だぞ!
やべー、それだけでなんか急にすごく感じる!
実際にステラが実況だぞ!すごいに決まってる!
実況者ステラの名を知らないLMBプレイヤーはきっといないだろう。
自分のバトルをステラに実況してもらうことを夢だと語るプレイヤーも一定数いる。
それくらいステラは有名なLMB実況者。
基本的にはAトーナメント、もしくは12神のバトルトーナメントでしか実況しない。
一度だけBトーナメントの実況をしたこともあったが、例外はその一度だけ。
今回の鬼姫とリベリオンのギルドバトルの実況をステラが行うのは異例中の異例。
スタジアムにいる高ランクプレイヤーも驚きを隠せない。
「さあさあ、会場の熱気も高まって来ましたね!ここで更なる爆弾投下!!!なんとなんと、今日は解説席に私などよりもすごいお方にお越しいただきました!どうぞ〜!」
「あら、そんな持ち上げなくていいのに。白黒学園OGの新垣輝夜よ」
ARで姿が見えないように隠されていた輝夜がステラの前振りと共に姿を現す。
スタジアム全体が静寂に包まれる。
驚きを通り越して、声が出ない。
12神の一人が解説……
しかも序列1位。
え、なにこの神ギルドバトル…。
正に爆弾投下とはこのこと。
「それでは、両ギルドの出場メンバーを紹介しましょう!!まずは鬼姫から。ギルドマスター、鬼灯蓮!エースモンスターは皆さんご存知の赤きスライム、ブルー。名前の青要素は一体どこにいったのか?」
「そして世界最強のスライムね」
さらっとブルーを世界最強のスライムと告げた輝夜。
これに鬼姫のギルドマスターは只者じゃない。
そういう空気が観客席に蔓延しつつあった。
「さあ、続いてはサブマスター、男女問わずファンの多い人気読者モデル(現在活動休止中)、姫島莉菜!!エースモンスターは準最強種、天使のエルナ!」
「Cランクなら能天使もしくは力天使には進化してるでしょうし、覚醒したエルナのバトルは注目ね」
ほとんどのモンスターがBランクから使えるようになるスキル。
天使はそれをCランクから使える。
「続いては唯一のアメリカ人、オリヴィア・ブラウン!エースモンスターは準最強種、悪魔のカーラ!」
「進化してどこまで強くなってるかに要注目ね。噂ではDトーナメントで最強種の竜を倒したとか」
観客席からどよめきの声が上がる。
竜はデバフ・状態異常無効だから悪魔は相性最悪。
それの相性差を覆して勝つのは、かなりすごいこと。
「次はそのゲームの腕前はプロに匹敵すると言われた男。しかし、LMBにおいては大した成績を残せていないと揶揄されている毎日。今日こそはその真の実力を示せるか、二階堂郁斗!エースモンスターは妖怪種のコン」
「うーん、彼に関してはノーコメントかな」
ここまで盛大に盛り上がっていた観客席が静まり返った。
「続いて、実力未知数。モンスターは2体とも人類種。意外性の塊、水海夕!エースモンスターはアナスタシア」
「私が知る限り、鬼姫で唯一解放スキルを使える。どこまで使いこなしてるのか。バトルが楽しみね」
郁斗との扱いの差。
輝夜のコメントに観客席にいる高ランクプレイヤーは笑い飛ばしている。
だが、ほとんどの観客はリアクションに困っていた。
「……最後、誰もが知る白黒学園最強の男。未だにその実力の底を見せていないとまことしやかに囁かれている。生保内薫!エースモンスターは最強種、竜のドランバード!」
「うーん、ネタバレはつまんないからノーコメントで」
鬼姫の出場メンバーをステラが紹介するのに合わせて白黒スタジアムの電光掲示板に映像が映し出される。
最初は蓮とブルー。
ギルドマスター決定戦でエルナとの激戦を繰り広げているそころを上手く編集して繋げている。
次は莉菜とエルナ。
空高々と飛び上がり、絨毯爆撃のように魔法と銃弾の雨を降らしている。
オリヴィアとカーラ。
ブルーとの攻防、ブルーの『電光迅雷』と『霞連槍』が激突する瞬間が映し出される。
郁斗とコン。
『稲荷の境界線』などの妖術を巧みに使って相手モンスターを翻弄している。
海夕とアナスタシア。
ギルドマスター決定戦のラスト。
アナスタシアとブルーの刹那の攻防。
最後に薫とドランバード。
以前、出場したCトーナメントの決勝戦。
ドランバードが相手モンスターを圧倒しているシーンがラストを飾る。
水竜爪の滅と破によるコンボが上手く決まったところで鬼姫の紹介映像は終了する。
息つく間もなく、リベリオンの紹介に移る。
「さあ続いてリベリオン!まずはギルドマスター、ロザリア・ブラン!エースモンスターは最強種、竜のノワール。ノワールは言わずもがな世界で唯一、闇属性の竜」
「悪魔もそうだけど、闇属性ってそれだけで強い。予め戦うのがわかっているなら薫くんは何かしらの対策は講じてる。今からバトルが楽しみね」
薫とロザリアのバトルはこのギルドバトルのメインイベント。
これを目当てにスタジアムに来た人たちから大きな声援が上がる。
「続いてサブマスター、メリダ・フォン・ヴァルテンベルク。モンスターは2体とも最強種の竜。圧倒的実力で世代最強と呼ばれています!」
「蓮くんとちょっと模擬戦をしたけど、不完全燃焼に終わったし、ここでの再戦に期待ね」
ここでも輝夜の爆弾発言。
蓮とメリダがフランスでバトルしたことは噂になっていた。
だけど、真偽不明でバトルの詳細な情報がない。
それが輝夜の口から真実だと明らかになった。
観客席のボルテージが上がる。
「ルーカス・ガルシア!こちらも何と何とエースモンスターはギルドマスター同様に最強種、竜のファム。Dトーナメントを圧倒的な実力で勝ち上がり、優勝した姿は記憶に新しいことでしょう!」
「間違いなく、リベリオンでは彼がこのギルドバトルの勝敗の鍵を握ってるわね」
ロザリアとは対極の光属性の竜。
ただでさえステータスが高いのに回復もできる。
ルーカスの実力なら、リベリオン以外のギルドならギルマスができるレベル。
「続いては、ユリア・ファン・デン・ベルク!エースモンスターは美しさの化身、幻想種、ユニコーンのユニ!」
「相性次第では鬼姫側は手も足も出ずに負ける可能性が高いわね。そうならないことを祈るわ」
ユニコーンは空を飛べる上に回復魔法が使える。
空を飛べず、物理攻撃しかできないモンスターだと完封される。
「そしてお次はウィリアム・キング!エースモンスターは人類種、重鋼戦士のタロス!魔法適正こそ無いが、その攻撃力と防御力はエグい!」
「とにかく戦い方が上手いのよね。将来が楽しみなプレイヤーの1人ね」
鉄壁の防御力と圧倒的な攻撃力。
ウィリアムのバトルを見たことある人は輝夜のコメントに大きく頷く。
「そしてそして最後はシャーロット・グリーン!エースモンスターは幻想種、天使のアルテミス!その鉄壁の防御力の前に悪夢を見たプレイヤーの数は計り知れない」
「莉菜さんのエルナと同じね。能天使もしくは力天使には進化しているはず。覚醒したその力には注目ね」
エルナ同様に天使だけCランクで使えるスキル。
このランク帯で天使に勝つのはかなり厳しい。
リベリオンも鬼姫と同じように電光掲示板にステラの紹介に合わせて映像が流れる。
それを見た観客のテンションはマックスを超えて吹っ切れる。
「僭越ながら私個人的な疑問なのですが……。ズバリ新垣さんに質問です!このギルドバトルのキーマンは誰でしょうか?」
「そうね。メリダさんや蓮くんって言いたいけど、個人的にはルーカスくんね。鬼姫のメンバー全員と相性がいいからね」
「おおっと、それはつまり、鬼姫にはルーカスさんに勝てるプレイヤーはいないと?」
「そうは言ってないでしょ。ネタバレは好きじゃ無いから誰かまでは言わないけど、一人だけごかくに渡り合える。たまたまヨーロッパで会って、バトルを、見る機会があったの」
「おおー!!12神の新垣さんにそこまで言わせるプレイヤーが!!それはかなり期待しちゃいますよ!果たして、新垣さんが仰るプレイヤーとは誰なのか、気になりま――――」
ここで第一試合の対戦カードが公開された。
鬼姫:姫島莉菜&オリヴィア・ブラウン
リベリオン:シャーロット・グリーン&ウィリアム・キング




