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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第8章 学年別個人トーナメント

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第113話 相性

 海夕相手に先手を取れたのは大きい。

 落ち着くために大きく深呼吸する。

 だけど、作戦がハマってニュクスを倒せた興奮が収まらない。


「お願い、アナスタシア」


 青い甲冑で体を覆い、身の丈ほどの大剣を構えている。

 こうして対峙すると、アナスタシアから感じる圧がとてつもない。


 ラグニアはゆっくりとアナスタシアから目を離さないように後退する。

 もし、ここで『閃剣解放』を使う。

 オレとしては、それが一番ありがたい。

 特に『閃剣覚醒』は後半に使われるほど厄介。

 序盤で使わせておきたい。

 ただ、覚醒スキルには反動がある。

 だから、ラグニアには解放までしか使わないと思う。


 ちょっと時間を稼ぎたいけど、それに気づかれるのは嫌だな。

 気づかれない程度に攻めるか。


「ラグニア、『シャインボール』『ホワイトレイ』!」


「アナスタシア、『超加速』『ソニックスラッシュ』!」


 よし、それはありがたい。


 ラグニアの放った攻撃は二つともアナスタシアに当たらなかった。


 ただでさえ、スキルの効果で素早さにブーストがかかる『ソニックスラッシュ』。

 そこに『超加速』が加わると速すぎる。

 ここまで速い動きはアナスタシアにも制限がかかる。

 ブルーの『電光迅雷』もそう。

 どうしても、動きが直線的になる。


 ラグニアは、アナスタシアが動き出すと同時に真上に跳ぶ。

 それによって、アナスタシアの剣はラグニアの真下、虚空を斬った。


「ラグニア、『ブラックブレス』!」


「躱して!」


 攻撃しようと剣を振り下ろしたばかり。

 体勢が崩れた状態。

 どれだけ動きが速くても、これは躱せない。


 アナスタシアは『キュアヒール』とかのデバフ・状態異常を解除するスキルは使えない。

 これでより時間稼ぎが有効打になる。


 ここら辺で『閃剣解放』を使ってくれると助かるんだけど。

 まだ使わない。

 ラグニアには使わずに勝ちたい。

 そんな感じかな。


「ラグニア、距離を取って!」


 ここは露骨に逃げに徹する。

 『閃剣解放』さえなければ、アナスタシアに遠距離攻撃の術はほぼない。

 強いて言えば、『ソードカウンター』。

 まだ、『ブラックブレス』でしかダメージを与えていない。

 今、使ったところで大した威力にはならない。


「ラグニア、『プチヒール』!」


 ここで『プチヒール』がクールタイムから明けた。

 これでラグニアのHPは全回復した。

『ヒール』のクールタイムはまだだけど、もうすぐ明ける。

 それに『影走り』もクールタイムが明けた。

 これでいつでも『閃剣解放』に対応できる。


「仕方ない。アナスタシア、『閃剣解放』」


 アナスタシアの剣から青いオーラが放たれる。


「ラグニア、『影走り』!」


「『神風・一文字』!」


 アナスタシアが剣を振るよりも速く、ラグニアが影に潜った。

『影走り』はその名の通り、影の中を走るスキル。

 今は夜だけど、照明で照らされているからフィールド上に影が少ない。

 アナスタシアの人影くらい。

 そして、オレの予想通り、影の中は必中効果の対象外。


「くっ……!」


 こうなると、ラグニアが影から出てくるのを待って攻撃される。

 影の中にいられる時間ギリギリまで粘り、外に出る。

 その瞬間、アナスタシアが剣を振るのは容易に想像できた。

 だから、ラグニアは出ると同時にアナスタシアの足を掴み、手前に引っ張った。


 アナスタシアは、ラグニアに足を引っ張られ、体勢を崩す。

 その状態でも尚、剣を振ってラグニアを攻撃する。


「アナスタシア、『神風・十文字』!」


「ラグニア、『ヒール』『カオスブレス』!」


「『チャージスラッシュ』『ダブルスラッシュ』『ライジングスラッシュ』!」


 体勢を立て直し、最初に放たれた『神風・十文字』は初撃を受けて、すぐに『ヒール』で回復。

 これによって、二撃目を耐えることに成功した。

 攻撃することに意識を全振りしていたアナスタシアに『カオスブレス』を当ててラグニアは一矢報いた。

 その後、怒涛の連続攻撃ですぐにHPはゼロとなり、倒れた。


【ラグニア DOWN】


 ラグニア、おつかれさま。

 ありがとう。


 心の中でラグニアに感謝を告げる。

 それと同時にここでも時間を稼ぐ。

 次のモンスターを召喚する際、冷静になるとか。

 いろんな名目で少しだけ時間が与えられている。

 この時間をどう使うかは人それぞれ。

 すぐに次のモンスターを召喚する人が多い。

 でも、時間制限付きのスキルを発動中のモンスターとバトルしている時はギリギリまで時間を使う人がほとんど。


 もうすぐ時間か。


「出でよ、リーフィア!」


 リーフィアを召喚すると同時にアナスタシアの剣が発していた青いオーラが消えた。

 これで『閃剣解放』は時間切れ。

 あとは覚醒スキルだけ。


「ブルーじゃないの!?」


 海夕はやっぱり、オレの2体目をブルーだと思ってたか。

 今回、ブルーじゃなく、リーフィアを選出したのは理由がある。

 ラグニアで『影走り』を使った作戦が決まった。

 でも、『影走り』は本来、リーフィアのスキル。

 あれだけ、『影走り』を使って躱し続ければ、必ず警戒する。

 もし、失敗してラグニアが倒されたらブルーの出番だったけど。

 試合前にやる気になっていたブルーを説得しといて正解だった。


 これでアナスタシアの覚醒スキルは封じたも同然。

 それにラグニアのおかげでデバフ・状態異常を付与できている。

 なら、やることは一つ。


「リーフィア、『魂葬・断』!」


 よし、これで一気にアナスタシアのHPは残り半分。

 状態異常のスリップダメージも大きい。

 いろいろと警戒しないといけない攻撃はある。

 だけど、『超加速』の効果が切れてる今なら対応できる。


「アナスタシア、『疾風・辻斬り』!」


「リーフィア、『空駆』で上に逃げて!」


『超加速』が発動中に『疾風・辻斬り』を使われたら、正直回避はできない。

 それくらい、速い。

 でも、単体での発動なら『白猫』のダンジョンボス、ディザスターキャットといい勝負。

 今のリーフィアは、あれと何回も戦って目が慣れてる。


「リーフィア、『黒閃撃』『ダークスラッシュ・テンペスト』!」


 上空に退避したら、覚醒スキルを使われるかもしれない。

 だから、あまり上空には移動しない。

 それでいて、攻撃する時は徹底してする。


 蜆くんとのバトルでリーフィアが見せた合技。

 無数に飛び交う斬撃。

 しかも、その全てが空中で物理法則を無視したかのように曲がる。


「『天剣解放』『天空斬り』!」


 アナスタシアが防戦一方となり、攻撃に移れない。

 それを確認して、一気に仕掛ける。

 出し惜しみせずに『天剣解放』からの『天空斬り』。

 間合い無視の必中効果を付与した『天空斬り』がアナスタシアのHPを削り切った。


【アナスタシア DOWN】


 緊張の糸が緩んで、足に力が入らなくなった。

 そのまま地面に尻餅をつく。


 よかった、勝てて。

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