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Rewrite : Let's Monster Battle〜無限の可能性 進化と退化の軌跡〜  作者: 夕幕
第8章 学年別個人トーナメント

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第111話 順調

「一回戦第一試合。激闘を制したのは、鬼灯蓮!」


 ステラが声を高らかに勝者を宣言する。

 観客席から二人に大きな声援が送られる。

 中には、蜆を応援していたなどの声もあった。


 ステラの横では、輝夜は顎に手を当てて、勝敗そっちのけで考え事をしていた。

 その理由はブルーが使った昇華スキル『八雷神』にあった。


 ステラも昇華スキルの存在を知っているが、実況者としての経験からポーカーフェイスを貫いていた。

 しかし、内心ではかなり驚いている。

 この二人だけでなく、観客席でも昇華スキルを知る者は驚きを隠せていない。


 Cランクで昇華スキルを取得したという前例はない。

 そもそも、昇華スキルはAランクダンジョンでドロップする『 』のスキルの書を使った上で特定の条件を満たさないと取得できない。

 特定の条件を満たすことができなかったり、『 』という意味不明のスキルの書。

 昇華スキルの存在を知らないプレイヤーは手放すことが多い。


 輝夜の中で蓮が『 』のスキルの書をどこで入手したのか。

 試合結果よりもそれの方が気になっていた。

 ただ、どれだけ考えても結論が出なかった。

 そうなった輝夜の思考回路はシンプルだった。


 自分の後輩なのだから。

 これくらい当然。




 去年の4月。

 Gランクのプレイヤーがスライム1体でFランクダンジョン『嘆きの墓地』を攻略した。

 これがモンスターニュースに掲載された。

 これを見た輝夜は誰よりも早く、このプレイヤーが誰かプロフェッサーに確認していた。


 新入生代表トーナメント。

 タッグEトーナメントと準決勝で負けている。

 それでも、輝夜の蓮に対する評価は下がらなかった。


 どうにか白黒学園OGとしての接触を試みて、学園長と交渉をしていた。

 その矢先、なぜかシグマが仲介役となり、自然と話す機会を得られた。


 当然、ここまで輝夜が蓮に固執する理由はある。

 自分と共に世界最難関ダンジョンを攻略するメンバー。

 輝夜は世界中を奔走し、探し回った。

 各世代、飛び抜けた実力者は数人いる。

 だが、輝夜が求めているのは数人の実力者じゃない。

 ある程度、まとまった数の実力者。


 今の白黒学園1年生は蓮をはじめ、実力者が揃っている。

 学園生以外にも先月、ギルドバトルを行ったリベリオン。

 輝夜の求めている人材が揃っていた。




 その後、行われた一回戦第二試合。

 海夕と辻峰のバトル。


 海夕は1体目にニュクス。

 辻峰はゴーレムのゴーレンを召喚した。


 ゴーレンは巨人と見間違うほどの巨体。

 全身がなにかしらの金属でできているのか、光がキラキラと反射している。


 海夕は最初から全開で飛ばす。

『黒杖解放』と『多重詠唱』を使った飽和攻撃。

 ゴーレンはその場から動くことなく、それを正面から全て受け止めた。

『黒杖解放』の効果が切れる頃には、ゴーレンのHPはゼロになっている。

 観客席で見ている誰もがそう思った。

 だが、ゴーレンが耐えた。

 HPが1割ほどだが、残った。


 これに海夕は戸惑いの表情を見せた。

 倒せなかったのが意外。

 それもあったが、一番は覚醒を使うかどうか。

 この後にまだアナスタシアが控えている。

 ギルドバトルで覚醒を見せている以上、隠す必要はない。

 様々な考えが交錯し、海夕の判断を鈍らせていた。


 それが仇となった。

 辻峰がゴーレンに行った指示。


『大爆発』


 ゴーレム系のモンスターだけが取得する自滅スキル。

 アルマの使う『エネルギー大噴出』とは違い、使ったら必ず瀕死になる。

 その代わり、残りHPに問わず通常では考えられない威力を発揮する。


 フィールド全体に轟音が響く。

 その直後、爆炎に包まれる。


 煙が晴れるとそこには誰もいなかった。

 ニュクスとゴーレンがDOWNしたウインドウだけあった。


 大きく深呼吸をし、海夕は気を取り直した。

 そうして、アナスタシアを召喚する。

 対する辻峰はエースのジャイコスを召喚する。

 

 2体とも召喚されると同時に解放スキルを使った。

 辻峰はまだDランクではあったが、しっかりとジャイコスに解放スキルを取得させていた。


 海夕は新入生代表トーナメントの本戦とギルドマスター決定戦。

 辻峰は新入生代表トーナメントの予選でそれぞれ蓮に負けている。

 二人にとってここで勝てば、次は蓮へのリベンジ戦になる。

 このバトルにかける想いも人一倍強かった。


 ジャイコスの解放スキルの効果はかなりシンプル。

 時間制限付きの強化。

 具体的には、自身の使う火属性と全ステータス2倍。


 普通に戦えば、ジャイコスがかなり有利だ。

 だが、『閃剣解放』発動中のアナスタシアに間合いという概念は存在しない。

 物理的に剣を止めるか防御スキルを使うか。

 それくらいしか、今のアナスタシアを止められない。

 それに加えてジャイコスの全ステータス2倍に気づいた海夕が迷わず、『閃剣覚醒』を使う。


 虚空を何度も斬るアナスタシア。

 当然、攻撃スキルを使っている。

 間合いを無視した攻撃の数々。

 そこに『閃剣覚醒』の効果である追刃が加わる。

 無数に飛び交う不可避の刃にジャイコスは攻撃をすることなく、倒れた。


 その後、郁斗、莉菜、オリヴィアと余力を残して一回戦を突破した。

 莉菜とオリヴィアに至ってはエルナとカーラでそれぞれ2体抜きをした。

 それもあって、マリンとアルマの情報は未だに出回っていない。

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