表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
70/80

世界のあいだ - 4

長い回廊だった。

王宮の最奥へ続く道は、異様なほどに静まり返っている。

護衛の足音も声も、もう聞こえない。

背後では、どこかで剣がぶつかる音がした気がしたが、それもいつの間にか遠ざかっていた。


「……ここまで来たか」


隣を歩くノクスが、低く呟く。

その声は落ち着いているのに、どこか張り詰めたものを含んでいた。


「みんな……ちゃんと、離れてくれてる」


それは確認というより、自分自身に言い聞かせるような言葉だった。


「アルベルトたちは、カシウスを引き受けた。セラたちは、お母様たちの部屋を抑えてる」


ノクスは前を見据えたまま、淡々と告げる。


「ここから先は……俺たちだけだ」


重厚な扉が、目の前に現れた。

王宮の中心、玉座の間。

イリスが父の背中を、ただ見つめていた場所。

ノクスの拳が、わずかに強く握られる。


「……イリス。終わらせよう、ここで」


イリスが頷くと、2人は並んで扉に手をかける。

ひやりとした感触が掌に伝わった。

ぐっと、扉を押し、重い音を立てて開く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ