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王都の中は、まるで別世界だった。
まず、建物が高い。南部地域の住宅は簡易的な木造の設いなのだが、王都は石造りのしっかりした基礎の上に焼きレンガの複数階建てという様式がデフォルトのようだった。
そして、人々にもどこか高貴さを感じるような雰囲気があった。なめらかな記事に紋様が刺繍されている、見るからに高価そうな装いをたくさん確認することができた。
僕は少し気圧されたが、自分を奮い立たせて中央広場まで歩いていく。
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少し遡る。
先程、王都の南門に着き、僕は馬車を降りた。門番に入区許可証を提示してから、僕は馬車、それから運転手と別れた。
門番に教えてもらったのだが、門を入ってまっすぐの中央道という大きな道路があり、そこを進んでいくと中央広場という場所に着くらしい。
中央広場に面した建物のなかに、王都のメインギルドがあるそうなので、そこで宿泊の申請ができたり、剣聖の面会の方法を教えてもらったり出来るらしい。
中央道はたくさんの人が歩いていた。馬車で移動している人もちらほらいる。道に面した軒先には、呉服屋や武器屋、飲食店などが立ち並んでいた。ギルドで色々済ませたあとは、せっかくだし外で何か食べようかな。
などと考えているうちに、中央広場についた。大きさは南部地域の広場よろしくなかなか広大で、それを円形に取り囲むように主要な建物がグルッと並んでいる。ギルドギルド……あっ、あれだ。
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メインギルド、と書かれた立て看板の下、石段を上り、扉を開けた。中は大勢の人で混み合っていた。
入ってすぐ、整理券を渡され、待合室に案内される。なるほど、このようなシステムは初めて体験するな。
長椅子に座りながら、その喧騒の中で今日の日記は捗りそうだな、などと考える。
数分後、僕の番が来たようだ。待合室をでて、カウンターに向かった。
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「ご用件お伺いします。」
「宿泊の手続きと、…それから、剣聖にお会いしたいのですが。」
受付の若い女性は一瞬ギョッとしたような表情を見せたものの、すぐに平静を取り戻した。
「承知いたしました。まず、宿泊の方でしたら、こちらの書類の記入をお願いします。ホテルは空き状況などを加味して自動的に選択されますが、それでもよろしいですか?」
「あ、はい。」
書類の記入を進めていく。住所…名前…両親の情報…受付の彼女は何やら慌てた足取りでバックヤードに行ってしまった。
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受付の女性が戻ってきた。僕もちょうど申請書を書き終えたところだったので、話を聞くことにした。
「あの…剣聖様にお会いしたいということでしたよね……?」
「そうです、ね…はい。」
「なるほど…少々お待ちくださいっ!」
またもやバックヤードに行ってしまった。なかなか無理難題を押し付けているようだった。
その後も何度か確認が相次いだ末、最終的にはこちらでは判断しかねる、という結論に落ち着いた。
剣聖は現在、王城内に住んでいるとのことだった。そのため王城に直接確認を取らなければならず、まだ時間がかかるらしい。
また明日お越しください。申し訳ありません。そう言われて、僕はギルドを後にした。
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中央広場を抜け、北に続く中央道を歩いていくと、王城の門の前に着いた。南門にいた時点で全体像が見えていたが、改めて見るととんでもなく大きい。門も6メートルほどで、畏怖すら覚える。
門番が大柄の厳しい男だったので、チキって引き返してしまった。怖い。
ご飯でも食べるか。何食べようかな。麺もいいな。…などと考えながら、王都内を散策する。街並みの中で、何枚か帝剣杯のポスターが掲示されているのを見た。
日が暮れてきたので、ご飯にしよう。




