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チートなんてない!(連載)  作者: ayane_project


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066 旅の誘い

クロエ「やっぱり国語は書き取りの反復練習が大事ですよね」

みんなのドレスやケーキカットも、こちらで描いてます!

https://youtu.be/V3SjtHurQoY

挿絵(By みてみん)


成績発表後、キラキラ会のみんなで放課後魔素研究の教室に集まる。


この呼び方、なんか面倒くさいなー。

キラキラ会→生徒会

魔素研究→部活

小教室→部室

でいいんじゃないかな?

みんなに聞いてみようかな?


まずエリス、

大体エリスから始まるんだよねー

「面倒……でもないけど、頼まれごとができた」

マリィ 「はいはい、今度は何」

「ミレーヌ先生から女子会の企画を頼まれた」

ルーカス 「それはキラキラ会にじゃなくて?」

「先生の希望はお泊まり。だからこれは女子限定なの、ごめんなさいルーカス」

「いいよ。 二人の時間は別に取っておこうね」 にっこり

イケメンめ!


私 「あのね!私のトランスファーとスリープが認められて、魔法院に編入してくれるって!」

「わあ!」「やったな!」「ほほう」「当然」

「それでね!寮に入ってもいいって」

みんな喜んでくれる。

「護衛の問題があるから、アリシア先生とさちも寮に入って良いって!」

「よかった」「やったね!」「いい情報」

「じゃあ、今空きの10号室に入るのね」

「それがね、202号室だって。

201がクラス委員の部屋で、202に私たち三人が入って、一部屋ずつ、ずれなさいって」


クララ 「あの、ミレーヌ先生から私にクラス委員をしなさいって言われたわ」

マリィ 「水コースのクララがクラス委員で、同部屋に土コースのノエミがいるからだね!

アンヌと私がいれば残りの女子にも連絡しやすいし」

クララ 「うーん、クラス委員はエリスが向いていると思うのだけど……」

エリス 「かまわない。先生は公式にはクララ、私的な頼み事は私と使い分けていると思う」

一同納得する。

「話を元に戻す。

明日は三年生退去と二年生移動となるので、私たちが二階に移るのは3月17日になる。

その日の午後から夜にかけて空けておいて」

私 「アリシア先生とさちも呼んでいい?」

エリスはうなずく。

「私たち5人にミレーヌ先生、アリシア先生とさちの8人で開催する。場所は202号室」

ちなみに男子のクラス委員はルーカスだって。

エリス 「ふふん」


クロード 「僕からも情報があるよ。

講評の時にフィルミン農業長が同席されていて、この休暇中に農家に対してマナ補給するよう、依頼されたよ」

マリィ 「あら?クロードはOKしたの?」

クロード 「基本的にはね。マリィの都合を聞いてから正式回答するつもりだよ」

「ありがとう、クロード」

「ただ、少しでも効果を高めたいようで、できれば日帰りではなく、馬車で農家から農家への移動を求められているんだ」

「だから、マリィと会えなくなるのだけれど」

マリィ 「私も行くわよ」

「だけど、ファーティライズが使えないだろ?」

「風魔法使いの魔法を忘れたの?馬車移動だったら風魔法師も必要よ」

「あ、そうか!」

「それに、クロードが行くなら私も行くに決まってるじゃないの~」

「あ、ありがとう、マリィ」

「んふふ」

お熱いことですね!


キラキラ会からの参加は、クロードとクララのファーティライズ組、馬車の補助でマリィ、農家出身でテオ。

「じゃあアタシも行くか」 とアンヌ。

私 「マナ補充で私も参加する」

アリシア先生 「クロエが行くなら私もだね。風魔法師も二人になるし」

の7名になった。


最後に成績の話

エリス 「テオは頑張った」

アンヌ 「いやー 照れるね!」 なぜかアンヌが答える。

「すべて私の計画通り」

前回の総合33位から9位への大躍進である。

ルーカス 「僕とクロードの魔法力も大幅に上昇したよ。さすがエリスだね」

エリスが胸を張る。


クララ 「でもアンヌちゃんの学力142点、テオ君91点は良くないわ。10日の旅の間も勉強が必要ね」

アンヌ 「クララはアタシに厳しすぎだよ!これだけとれれば十分じゃないか~?」

テオ 「僕はまだまだだね。アンヌと一緒になら、もっと頑張るよ」

アンヌは背の高いテオの頭に手を伸ばして、いいこいいこしている。

私 「テオって三人兄弟の末っ子なんでしょ?背は高くても弟キャラだよね!」


みんなが私を見る。

エリス 「自分のことは自分では分からない典型」

アンヌ 「この中で末っ子キャラはクロエだろ」

ルーカス 「一応僕も末っ子だけど?」

エリスがそれに反応しルーカスの頭を撫でる。

「私も下の子。ルーカスも私の頭を撫でる」 そう言って頭を差し出す。

ルーカスに頭を撫でられて、エリスもご満悦だ。


マリィ 「でも、クロエの学力には驚いたわ。まさか一位を取るなんてね」

クララ 「みんなクロエちゃんのことを分かっていないのよ。

私は、この王国の基準がクロエちゃんに合っていなくて、クロエちゃんの力が測れないだけだと思うのよ」


「うん、神殿や魔法院の教室でしょ?筆記用具や紙が手に入るようになったから自習環境が整ったからね!」


別に口にする必要はないけれど、前世の数学を考えれば、簡単な四則演算だけだしね。

やっぱり、数学の段階として、因数分解、微積分、三角関数、線形代数学なんかの、発想力が必要となる段階の手前だからね。

国語力も、語彙とこの世界の文法に慣れれば、内容は別に論説文や随筆ってわけじゃなく、日常的な文章だもんね。


クララ 「それに…………クロエちゃんの力が市長や各部の長官に知れ渡ってしまったわ…………」



個別講評のあと、フィルミンさんのもとには、キラキラ会とアリシア先生以外に、ジャンヌとエミール、ロラとリザが集まっていた。

実は、土コースの魔法力成績で言うと、クロード1位、エミール2位、ジャンヌ3位、リザ5位、ロラ6位なのだそうだ。

それで、ロラまでは練習の結果ファーティライズが発語できたので今回参加することになった。


17日が私たちの寮引越日なので、出発は3月18日、一村あたり移動を含めて二日、10日の旅となる。

旅か~ わくわくするね!


________________________________________


ベルナールは重い足取りで自宅へ帰ってきた。

何を責められるか。

父親の鋭いまなざしを受け止められる自信はなかった。


しかし帰らないという選択肢もない。

憂鬱でも帰る場所は他にないのだ…………


すぐに父親の前に通された。


エメリック

「マナ値最下位、属性魔法38人中37位、自由課題38人中36位、魔法力最下位。

ただし学力は38人中7位。

総合成績では38人中27位。

この成績だったわけだが、お前の総括を聞こう」

「不甲斐ない成績で申し訳ありません…………」

下を向いたままか細い声で答えた。

サロン

「魔法力最下位…………」 呆然とする。

…………

エメリック

「言うことはそれだけか」

「…………」

「少しは自分を分析することはできないのか」

「…………」

エメリックは何も言わない息子にため息をついた。

「私が期末試験を見学した限りにおいては、お前はクラスの中で孤立しているようだった」

サロン 「まあ!」

「一方、職員会議での説明では、このようなめざましい成績を残している学年は、現一年生のみとのことであった」

「…………」

「その分析について見解を求めたところ、クロエという女子生徒がイレギュラーな能力を持っており、その少女と親密な生徒の成績が、並外れた結果となっているということだった」

「論理的に考えれば、お前の魔法力が低い成績だったということは、お前とクロエの関係性が学年の中で最も疎遠であったという結論になる」

ばっ

ベルナールは顔を上げて父親を見る。

「それを分析せよと言っている」


ベルナールは、これまでの経緯を、正しいと思ってした発言のことを、クラスの女子達の馬鹿にしたかのような態度を、堰を切ったかのようにまくし立てた!

「くっ みんなアイツらがっ!」

エメリックは冷徹に、

「もっと分析力を持てと言っている。

そのようなことではこれから何もできないぞ」

「す、すみません」


「要するにだ。お前には人間を観察する能力と政治力が足りなかったと言うことだ」

「政治力ですか…………?」

「そうだ。

第一に、クロエという女子生徒が、己に役立つ人間かどうかという判断を誤ったこと。

そして、クロエを利用するために、囲い込むか、既に誰かに囲い込まれているのであれば、その集団に近づくべきであったのだ」

「すみません…………」

ベルナールは父親の指摘に、自分がいかに目を曇らせていたのか、愕然とする思いだった。

(父上の言うとおりじゃないか!

僕はクララだ、エリスだ、あるいはテオだのにかまけて自分を見失っていたが、重要なことはクロエを確保し自分にマナを供給させることだったんだ!)

(僕はなんてバカだったんだ!)



その様子を見ていたエメリックは急にこんなことを言ってきた。

「クロエという生徒はどんな少女なんだ?

お前の素直な感想を言ってみろ」


「はい。他コースのため、直接会話をする機会はあまりありませんが…………素直な…………そう、どちらかというと幼い印象を持っています」

クララという化け物、エリスという何を考えてるか分からない女、マリィというこすっからそうな奴やアンヌのようながさつな女を思い浮かべる。

また、以前トランスファーを受けていたときの、おっかなびっくりに自分の手を取ってくる態度。

そうだ!

まわりのくせ者がいなければ、クロエは別に嫌う必要なんかないじゃないか!


「つまり、クロエを妻にしてもいいと思っているのか」

思いがけない言葉に、サロンもベルナールも驚きを隠せない。

「あなた、その子は経歴の知れない子なんじゃないの?」

「そうだ、教会と王国が存在を保護しているらしい」

「え?」 とベルナール

「クロエと結婚してもいいのか?」

あの小さな手を思った。

「はい」


「そうか………

ことは慎重を要する。お前たちはこのことを周囲に絶対に気取らせてはならない」

ジュリア 「エリス~ 私たちの合同お茶会のお話が出てないよ~」

エリス 「脇役は黙っているのが大事」

クロード 「本編が忙しいから、ちょっと待ってくれるかな?」

ジュリア 「はーい」

ジュリアの脳天気なところ、嫌いじゃないよという方は、リアクションを!

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