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カッペが遂に大都市東京を走る?  作者: カビゴンと一緒


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鬼は青髪が良い。

嗚呼あの子か?

 良い匂いがしてる、冷蔵庫には大した物は入って居なかった筈だが?。

 <其れで今日買い出しに行く事になった筈なのだが?>



「何か買って来るぞ、パンで良いか?」と言って出かけようとしたのだが。

「すぐに作るから良いよ、そこに座ってて」と外出するのを阻止された。

 また朝食が食べられるのか、ただ彼女や、嫁さんで無く妹なんだが・・。



 少し前までは是が毎日の光景だったんだよな、失って初めて解る事・・。


 台所から機嫌の良さそうな鼻歌が聞こえて来る、昨日を入れて実質10日間、1月3日は仕事だが、4日は休番その日に空港迄送って行く事になる。


「出来たよ、お茶碗とお箸用意して!」

 お呼びが掛かる、台所に立つ後ろ姿は此処に初めて立った人を思い出させた。


 思わず後ろから抱きしめて仕舞いそうになり、違うんだぞと言い聞かせ、其処に居られず引き返す…。

 <まだまだ引きずって居るんだな俺は>


「どうしたの、お兄ちゃん?、早く手伝ってよ!」

 催促が掛かり、気を取り直して台所に向かった。

 俺を見て一瞬訝いぶかしがったが、直ぐ笑う。


「せっかく作ったのに冷めちゃうでしょ、ほら早く早く」

 と急かされた、何時かの様に…。

「早く食べてみて!」

 促されて席に着く。


 余った材料で作ったのかこれ?、

 確かに納豆は無い様だが食べ難いよなじっと見られては…。


「早く食べてみて!お味噌が大分違うから思った通りにならないの、こっちには此れしか無いのかな?、見つかったら同じ物作って上げるのに。」

 大した材料が無い中でお袋が作った物に似せてある、如何して此処迄するのだろう?、待たせても悪い、食べようと手を伸ばした所で突然怒られた。


「お兄~ちゃ~ん、忘れてるんだけど!いただきますはど~したのかな〜?」

 顔は笑って居るが、眼が座った鬼が居る、兎に角怖い従うしか在るまい。

「頂きます!」

 両手を合わせお辞儀した。

「はい、召し上がれ!」

 コイツ俺を再教育する心算なのか?

 何時から押しが強くなったんだ?。


「美味しくない?難しい顔してるけど、何か好みと違うのかな?」

 顔に出ていたか、あんなに大人しい子が此処迄変わるもんなんだ。


「母さんの料理と変わらないぞ、美味いぞ、お前の彼氏が羨ましいな」

 とたんに複雑な顔になった、

 俺今何か変な事でも言ったのか?まさか本当に彼氏が居るのか?

 あのド田舎じゃ気を付けないと直ぐに噂に為っちまう。


「親父たちは知って居るのか?気を付けろよ、直ぐに噂に為っちまうぞ?」

「何の事?噂になるって何言ってるのお兄ちゃん?」首を傾げている。

「何って、居るんだろう彼氏が?、直ぐ広まるぞ?」話題に飢えてるからな。


 何処の子が歩いたとか、

 良い点とったとかでも直ぐに皆が知る位平和な話題が飛び交う様な所、

 付き合う何て知れたなら何時結婚するんだとか迄発展してしまう。


 隣の人間すら知らない此処とは、余りにも違う環境下。


「何バカな事言ってんのよお兄ちゃんは!そんな人居る訳無いでしょ!」

 何をムキに為って怒ってるんだ?、居てもおかしくない年だろうに?、贔屓目に見なくても、お袋に似て此れだけ可愛いと充分モテると思うのだが。


 大人に為ったらきっとあのお姉さんにも引けを取らないと思うぞ、

 <だから一生故郷あそこから出ないで居て欲しい>


 きっと笑った儘で過ごせる筈。

 悲しむ顔を俺はもう十分見て来たし、

 此れからも見て行く事だろうから。


 せめて俺の身内からは出て欲しくない。悲しむ顔を見るのは大切な人との永遠とわの別れの時だけで良い、其れは過ごした時間の大切な証だから。



 自分の仕事に疑問を抱く事が在る、良い話題を運ぶことも確かに有る。

 だが圧倒的にどす黒い犯罪や、眼を背けたくなる様な事故、其れを悲しむ家族を見る事も在る、此の先どれだけ其れを運び続ける事に為るのだろう。


 故郷に居る時には、

 遠い異世界で起きて居る事の様に感じていた、

 今此処に居て直ぐ傍で触れ、

 運び続けて居る俺が居る。


 何で此処には其れが多過ぎるのか、

 同じ人間が日々の生活を送って居るだけなのに・・。



 少しの反抗心だったのかも知れない、

 傷を負った者に手を差し伸べて仕舞ったのは。



「俺みたいに、ブが付く造作だと声も掛からんのは当たり前だが、お前なら告白位幾らでも在ると思うぞ間違ってるか?」

 大きな溜息が聞こえた。


「いません!来ても断ってるし、其れこそお兄ちゃんこそ嘘ばっか言ってるし、どうしてそんな嘘言うのよ!」

 今度は俺が首を傾げた。


「お兄ちゃんがいつ帰って来るって、聞いて来た人が居るんだよ、学校で同じクラスだったて言ってたけど覚えは無いの?」

 誰だそんな奇特なヤツは?。

「背丈は小さかったか?聞いて来たのは」

 先ず思い浮かんだのは委員長。

「あたしと同じ位だったよ、その人」

 じゃあ違うなコイツ160位有る。

「そうだ青いスクーターに乗ってた」

 嗚呼あの子か、助けた覚えが有った。



「違うな其れ、多分礼を言いに来たんだろ、困ってるのを手助けしたから…。」

 学校最後の式の後、上京する直前で、確か青いパッソルⅡだったな…。


確か青いパッソルⅡ

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