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万物の言葉たち  作者: 鈴音あき


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10/11

残されたもの

置いていかれてしまったのは

思い出と僕

いつも一緒だったから

置いていかれてしまうなんて

思いもしなかった


なぜ僕は連れていってくれなかったのか

分からないけど

僕の他にも連れていってもらえなかった

たくさんのモノ


悲しくて苦しくて…

でもとても幸せそうな顔を見せてくれたあの笑顔は

ただのくるみボタンに映る


置いていかれてしまった僕は

気がつけば新しい暮らしが始まっていて

静かな部屋から

賑やかで明るい思い出が

積み重なっていくらしい


ただのくるみボタンに映るのは

まだたどたどしい小さな手の

興味津々の輝く瞳





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