↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
5/81

2 三校対抗戦⁉ 1

 新入生歓迎会が終わった。だが、生徒会にとっては、ここからが本番だった。

 日野会長たちは、二、三年生にはほぼ声をかけ終えていたが、結果はゼロ。

 そして月曜の朝。

 いよいよ一年生にも募集がかかった。

 朝のホームルームで、スピーカーから日野会長の溌剌とした呼びかけが校舎に響き渡った。

 三校対抗戦募集の放送が終わると、俺はクラスに申し込み用紙を配ったのだが、一組の反応は、やはり芳しくない。

「まあ、みんな学校を代表して盛り上がるっていうのは、いいもんだぞ。是非前向きに考えてくれ」

「いやあ、先生。今年の種目っていうのがネックでしょ」

 元気者の井澤が、したり顔で言う。

「やはりそこか」

「だって『かるた』だもん」

「『かるた』って、あの小学校のときにやったやつか?」

 井澤の後ろの伊山が、井澤に尋ねる。

「違うよ、ほら、これちゃんと読めよ。百人一首だよ」と、今、配ったチラシを見せる。

「ああ、あの古典でやったやつか」

 教室が静かになった。

「先生、これで、俺らが選ばれる可能性ある?」

「まあ、お前の場合、ちょっと不安だな」

「なら安心だ」

 クラスが笑う。

 今年の対抗種目は「かるた」。百人一首の札取りだ。これは、なかなか素人にはハードルが高いと国語科の俺でも思う。部活ですら時間をとられるのをいやがるうちの生徒たちだ。今さらそんなことに時間を割いてくれるとは思えなかった。

 俺はため息をついて、ざわめく教室を後にした。

 今日は月曜、選手名簿の提出期限は、今週いっぱいだった。

  

第八十九回三校対抗戦

  今年度種目:競技かるた(「百人一首」)

  参加人数 :男女で五名

  条件   :競技かるた経験者は、一名まで

  ルール  :公式競技かるたに準ずる 五人による団体戦

        ・三校による総当たり形式。

        二戦の勝敗で優勝を決定する。

  時    :八月六日 立秋の前日  午前九時開会

  場所   :甲子社高校 総合体育館

    〜君も、この夏、伝統ある戦いに名を刻め!〜


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 他校との交流戦。楽しそうだと思ったけど、百人一首はちと辛いよね。本格的な競技かるたともなれば、なおさらだ。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。