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バトル×バトル  作者: トカゲ
包丁少女編
2/13

始まり

株式会社アカシック・レコード主催の大会【惑う世界の闇居城】


株式会社アカシック・レコードは音楽や本、雑誌等を販売している大企業だ。

そんなアカシック・レコードが主催する今回のバトル×バトルの大会のルールは


【魔法使用あり】【近代武器なし】【復活あり】【勝利ポイント制】


【魔法使用あり】と【近代武器なし】はそのままの意味だ。

魔法は使えるけど銃とかは出現しない。

【復活あり】は大会中に倒されたとしてもペナルティはあるものの復活出来ると言う事だ。


最後に【勝利ポイント制】は大会の順位ポイントに関する事になる。

勝利ポイント制とは敵との戦闘に勝つとポイントが貰えて、そのポイント量で順位を決める事になっている。


今回のステージは洋風の城の中での戦闘らしい。

城は広く大きい。大体東京ドーム2個分程度の広さがあり、入り組んだ通路が参加者を迷わせる仕組みになっているみたいだ。


・・・


1日目


私のスタート地点は城の厨房からみたいだ。

今回は魔法が使えるルールみたいだけれど魔法を使うには魔道書を入手しないといけない。だから使えたとしても後半からになる。

だから厨房ってのは中々良いスタート地点といえるだろう。

なんたって武器が豊富だ。私は包丁を脇に挿し、大ナタを背中にかついだ。


私の名前は御堂 沙耶、花も恥じらう17歳の乙女だ。

髪はショートで色は黒。そして胸は・・成長に期待かな。


今回はこの大会の景品である【茜色のスカーフ】が目的だ

【茜色のスカーフ】は10位以上には全員プレゼント(勿論男にも)だから狙って行きたいと思ってる。


今回の大会の参加人数は確か150人だ。

6日間は150人で殺し合いをして、殺した数を競わないといけない。

なんて悪趣味なルールだろう。宝を発見したらポイント加算とかのルールの方が私は好きだ。

唯一救いなのは一回死んだらそこで終了の大会じゃないところだ。

死んだ場合、持っているポイントが半分になるのと復活地点に転送されて1日待機をしないといけないというデメリットはあるが、その後にポイントを取り返す事は充分にできる。


私は優勝を狙っている訳じゃない。10位以内に入って茜色のスカーフを貰えればそれでいいんだ。

城は迷路のように入り組んでいる。

部屋数も多く、また落ちているアイテムも多い。

どの部屋にも食べ物は必ずと言っていいほどあるし、変なお面なんかも落ちてたりした。


「気味の悪いお面だなぁ・・・」


私はお面は捨てて探索に戻って行った。


城は入り組んでいるのもあるが、広さも結構な物がある。

だからスタートしてから1時間程経った今でもほかの人に出会っていない。

探索は順調で、食料や鍵、後は弓なんかを見つけた。

弓は全体が黒く、高級感が漂っている。

私は弓を使った事は無い。ゲーム補正が動きに掛かると言っても当たる可能性は少ないだろう。牽制程度にしかならないと思う。

弓を手に入れた代わりに大ナタは置いてきた。重たいから動きが鈍るし、私が使うにはちょっと大きかったから暖炉の中に隠したんだ。


コツコツコツ・・・


足音が聞こえてくる。

私は確実に敵を倒すために物影に隠れて様子をみる。

装備が整ってなさそうだったら奇襲を掛ける事にしよう。


私みたいに武器になりそうな物が揃っている場所がスタート地点でない限りまだ武器を持っていないはずだ。

足音がすぐそばまで迫って来ている。私は敵の方に走り出し、包丁を右手に持ち敵に迫る。

どうやら敵は男性のようだ。筋肉が凄い。あと背も高い。


だけどここはゲームの中だ。ステータスは全員統一されている。

背が高かろうと筋肉隆々だろうと能力自体は全部同じだ。(まぁ、リーチとかは差が出てしまうけれど)


私は右手に持った包丁で男の右足を斬りつける。


「いきなりだけれど、私と殺し合いをしましょう?」


男は苦痛で顔を歪めたが直ぐに殴りかかってくる。

せっかく私がコミュニケーションを図ろうとしたのにどういう事だ。


ここはニヒルな感じで「いいぜ?かかってこいよ?」とか言ってほしいものなのだけど。

私は舌打ちをして男の右ストレートを避ける。

どんなに迫力があろうがどんなに魂が籠もっていようが身体能力が同じレベルなら私の敵じゃない。


「あははっ!凄い迫力ねぇ♪」

「ぐそがぁあっ!!」


男の叫びは何処までも響く。

良い声だ。実に良い声だ!!


「いいよ、いいわよ!ゾクゾクしちゃう!!でもちょっとだけウルサイかなぁ?」


とても良い声だけれどこのまま叫ばれて他の奴等が来てもマズイ

私は包丁を男の喉に向けて横に一閃する。

プシュッ――という変に抜けた音と共に赤いシャワーが広がり叫び声が止まる。


あぁ、キレイだけど匂いが嫌いだし、汚れちゃうから血が付くのは嫌かな。

私は素早く後ろに下がると男はゆっくりと倒れて行った。


「まず、一人っと♪」


ピロン・・とポイントが加算する音が鳴った。同時にアナウンスが城内に流れる。


【プレイヤーネーム サヤがプレイヤーネーム ジルガスを撃破!

隠し実績『早すぎる殺人』クリア!追加ポイントが発生します。実績解除ボーナス――】


どうやら戦闘は一番乗りだったみたいだ。

しかも隠し実績まで!これは嬉しい誤算だわ。


実績とは特定の行動をする事で得る事ができるボーナスの事で、殆どはどういう風な行動をすれば得られる実績か分かるようになっている。

だけど隠し実績はやり方が公表されておらず実績解除ボーナスは普通の実績ボーナスと違って最初の一人のみしか貰えないんだ。

因みに私はこれが初めての隠し実績獲得だったりする。隠し実績ボーナスはポイント以外にも武器があった。


【呪い包丁 濡れ鴉】


「また包丁?なんか包丁ばっかりだわ。」


濡れ鴉を道具袋から出してみる。

そこには赤く濡れた包丁があった。

包丁の刃の部分が赤い。透き通るような赤だ。


「凄いキレイ・・よし、あなたは今日から私の相棒よ!」


大会はまだ始まったばかり。充分にこの子を試す時間がある事が嬉しかった。


この大会が終わればこの濡れ鴉を使えるのはプライベート空間か武器無制限の大会のみになる。

つまり濡れ鴉を多人数に使える機会は今回で終わっちゃうってことだ。

私は新しく手に入れた相棒であるこの濡れ鴉を使いたくて仕方なくなっていた。


気付けば笑い声を響かせながら私は走り出していた。



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