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風待ち港で、君を待つ  作者: 風間 絆
第4章 離れ離れ

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夢の中

ホテルリマーニは、すべてがギリシャ風の美しい海辺のホテル。

マリーナもあり、船で来館することもできるらしい(セレブやん!!)


お料理も、珍しい本格的なギリシャ料理がいただける。

スイーツはたくさんの種類から好きなだけ。

うれしくて全部選んで山盛りプレートに。

味付けは結構日本人の口にあう。

「お肉やわらかくておいしーい」

香草が効いた、からだにとても良い感じ。


大珂コロナになったあとやし、こういうお料理食べたら元気出るかな


いつでも頭の中には、彼氏の存在がある。

一般常識で考えたらつきあってるとはいえど何ヶ月も連絡してないとか遠距離もあるけど会ってないとか、ホンマにつきあっとんの?それ。自然消滅してない?と言われちゃうレベル。


しかし、そんな一般論には耳をかさず。

世間の意向なんて、どこ吹く風。


考えられなかった

大珂以外の人を、好きになるということが。


幼い頃から側にいて、隣にいて。

どんどん背が大きくなり、話す時見上げる横顔が好きだった。

ここにいるのが、他の人なんて全く想像もつかない。

大珂にも、そう思っていてほしい。

だけど、人の気持ちは自分でどうこうできるものじゃないから。

それなら、相手にどう思われるかを気にするよりも、自分がどう思うか。

自分の気持ちを大切にしよう。


大珂

私は今も、あなたを想ってるよ


どこにいても

どんなに離れていても

心は、離れたことはない


あなたが大好きで

あなた以上の人はいなくて

きっと

この先も出会えないと思うから



美久は、大珂に言われたことを忠実に守っていた。



自分の意志を持て、自分の将来のことくらい自分で考えろ




ホテルにはリゾートらしく、プールもある。

水着をレンタルして、ナイトプールにからだを浮かべてみた。



静か…



浮力で、余分な力が抜ける。

瞳を閉じて、浮かんでくるのは大珂の姿。



触れたい

抱きしめたい

愛おしい

溢れてくる、想い。

まだ伝えてない、言葉。


こんなにも、好きになるなんて


ただの幼なじみではない、特別な人。



会えないさみしさは、水の中に溶けてしまえ



オーシャンビューの部屋、シャワーを浴び青と白のギリシャカラーのリネンに包まり眠る。

目が覚めたらそれは、大珂に会える日に1日近づいてる。

そう思うと、眠るのが楽しみになる。



翌朝。

まぶしい太陽で目を覚ます。

真夏のギラギラとした、生命力あふれるエネルギー。


夢をみた。

高校時代の夢。

弓道部のみんながいて、

もちろん大珂も私もいて。

夢って不思議。

実際は側にいないのに、夢の中では確かに

大珂の体温も、にぎった手の感触も

脳が記憶してるみたいでリアルなの。

みんなで笑って、遊んで、

たわいもない話で盛り上がって。

楽しかった日々がよみがえった。



朝食を済ますと、館内を散策。

パンにバターナイフ刺さって出てきたのは笑った。


ああいうの大珂好きやろうな


ほらほら、ついそんなこと考えちゃう。

大珂のことで頭いっぱいになるの、少しづつやめていかなきゃ。

今は、自分を見つめ直す時間だから。



目にとまったのは、ブライダルコーナー。

きれいな白いウェディングドレスが展示されている。写真をみると、プールサイドで挙式できるらしい。



私もいつか大珂と…

そんな夢のようなあこがれが。


だって、ずっと一緒にいたいって思うことは、

いずれそういうかたちやと思うし…


なんてね



ホテルの目の前は海。


キラキラ…

 キラキラ…


宝石のように輝く光が

水面でダンスを踊っているようで

寄せては返す静かな波を

じっとみていた。


そんな夢のような美しい世界から出てきたから

これはきっと幻だと思ったんだ。

目の前に、ずっと会いたい人がいるのは。



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