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ただの人形が天才魔術師になるまで  作者: 戸崎猫男
第3章:ダンジョン攻略編〜ただの人形がA級魔術師になるまで~
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第68話(中編) 一時的な幸せ

【重大報告】名前を七瀬ねこ男から戸崎猫男に変えました。

理由などは活動報告から拝見していただけます。



                 1



それからマナは、霊剣スサノオを使い、剣技の練習をして行った。

もちろん、それと並行して魔法も練習している。


「霊剣術、第五術《霊魔星破滅散ソウルスピリットバスター》!」


霊剣術、第五術《霊魔星破滅散ソウルスピリットバスター》。

それは並の霊剣では行使できない剣術である。


そう。この剣術を使えるのは霊剣スサノオのみなのだ。

能力は対象の周りに幽霊ゴーストが出現し、対象が幽霊ゴーストに気を取られている間に発動者は背後から剣を星形に斬り、対象は破滅して散りになる。という物だ。


とは言っても、現在のマナの相手は藁人形だが。


「そういえば、今日ヴェレオン兄さんが帰ってくるんだったけ?」


そう言うと、マナは素早く家に帰っていった。

彼女が指しているヴェレオンというのはトゥアルー迷宮ダンジョンボスの風竜ヴェレオンの事である。



                    2



「ただいま!」


マナは家に到着すると即座にドアを開けた。

ドアの向こうに広がるのは豪華な料理と食卓。

食卓の椅子には父と母、そして兄であるヴェレオンが人型となって座っていた。

そしてマナを除く三人が息を合わせて‥‥‥‥‥‥‥‥「おかえり!!」と同時に言った。


「お兄ちゃん久しぶりだね!」

「そうだな!もう1年と半年振りか‥‥‥‥そう考えるとマナも大きくなったよな。

確か今年で齢が15‥‥‥‥いや、16になるんだったよな」

「大正解!」

「ふっ。自分の妹の事など何でも知っているさ」

「言ったねぇー?」

「え、何このマナから溢れ出る腹黒いオーラは?」

「じゃあ、"賭けよう"か」

「賭ける?何を?ギャンブルでもしてるのか、お前?」

「うるっせぇな!してるわけねぇだろこのアンポンタンが!!」

「アンポンタンって‥‥‥‥‥流石に俺への当たり酷すぎない?」

「はぁ。ま、今回ばかりは許してあげるよ」

「上から目線ウザい」

「黙らんかい!この私が許してあげるって言っているんだからんだから良い加減にせぇよ!!」

「はいはい」

「「はい」は一回じゃ!はぁ。これだから最近の若いのは‥‥‥‥‥」


そのマナと兄ヴェレオンのやり取りに両親は笑った。


「で、その"賭け"ってなんだ?」


しばらくの沈黙が続く中、ヴェレオンはマナに問いた。


「ああー。それはね。"ジャンケン"だよ」

「ジャンケン?」

「そっ。ほら、ジャンケンって運ゲーじゃん?

だからほぼ"賭け"みたいな物じゃん?

お兄ちゃんさっき私の事なんでもわかるって言ってたじゃん?ってことはジャンケンで何を出すのかわかっているって事でしょ?だからジャンケンして確かめてみようって言ってんの」

「うむ。意味わからん」

「ま、お兄ちゃんにはやっぱり難しすぎたね」

「ああ。もうちょっと簡単な問題を出してくれ。

マナ‥‥‥‥‥いえ、マナ先生!」

「何で私がお兄ちゃんの教師になってんの?」



                     3



「お兄ちゃん、本当にダンジョンに帰っちゃうの?」

「ああ。侵入者が入ってきていないか心配なのでな」

「そっか‥‥‥あのさ。私の勘かもしれないんだけど‥‥‥‥‥‥なぜか嫌な予感がするんだ。

だから気をつけてね!」

「‥‥‥‥ああ!

またな、マナ!!

次に会う時のお前の成長した姿が楽しみだ!

父上も母上もお元気で」

「ああ。またいつでも来いよ、ヴェレオン」

「決して死んだりしちゃダメよ?」

「ああ。俺は大丈夫だ。なんたってここ地底大都市アトミックアビスに住むとされる伝説の風竜王様に気に入られた竜だぜ?おまけにダンジョンボスだしな」


そう言い残し、ヴェレオンは蜥蜴人リザードマンが多く住む地底大都市アトミックアビスを去っていった。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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