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『等価交換の創造無双 〜ジャージ姿の俺、悪意を燃料に最強兵器を創り出す〜』  作者: beck2026
第1章 等価交換のオーバーフロー 〜ジャージ姿の男、完璧な街を創って飽きる〜

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第46話:システムの定着と、保守派の断末魔

カイトがギルドの掲示板を「ホログラム式リコメンド・システム」に書き換えてから数日。ギルドのロビーは、これまでにない奇妙な熱気と困惑に包まれていた。

「おい、見ろよ! 俺が掲示板の前に立つだけで、昨日倒したゴブリンの数から算出した『推奨クエスト』が浮かび上がってきやがった!」

「俺なんて、報酬の支払いが銀貨じゃなくて、この『ギルドカード』に記録された数字になったぞ。これで酒場の支払いもできるっていうんだから、世の中どうなっちまったんだ?」

若手の冒険者たちは、待ち時間の消失と事務処理の正確さに狂喜乱舞していた。彼らにとって、カイトがもたらした「効率」は、命を懸ける現場において何よりの救いだった。

しかし、ロビーの隅で忌々しげにその光景を睨みつける者たちがいた。長年、手書きの書類と不透明な報酬分配で私腹を肥やしてきた、ギルドの古参職員たちと、彼らと癒着していたベテラン冒険者の一団である。

「……カイトとか言ったか。あのアマチュアが。勝手にギルドの設備を弄くり回して、伝統を汚しおって」

ギルドの副ギルドマスター、ハンスは、自室の窓から近代化されたロビーを見下ろし、苦虫を噛み潰したような顔で呟いた。彼にとって、情報の透明化は「横領」という名のボーナスが消えることを意味していた。

「シルヴィア。……あの男、ハンスの周囲を探知しろ。……溜まりに溜まった『負債』が、今にも溢れ出しそうだ」

カイトは受付カウンターの端に座り、無機質な瞳でハンスの部屋がある二階を見上げた。隣では、新しくなった端末の操作を冒険者たちに教えているリアが、忙しそうに、しかし充実した表情で立ち働いている。

「……言われるまでもないわよ。あの狸親父、さっきから地下の金庫室と自分の部屋を何度も往復してる。……隠し持っていた裏帳簿が、新しいシステムに検知されるのを恐れてるんでしょ」

シルヴィアは「周囲探知」を共有し、建物の振動からハンスの動揺を読み取っていた。

カイトが構築したデータベースは、過去数年分の依頼履歴と報酬額を「リペア」の際に自動的に照合している。その過程で、数千枚の金貨に相当する「使途不明金」が、ハンスの口座に紐付いていることを既に特定済みだった。

「……デバッグの時間だ。……リア、そこを離れていろ。……これから少し、組織の膿を絞り出す」

カイトが立ち上がったその時、二階のテラスからハンスが叫んだ。

「静まれ! 冒険者諸君! 聞くがいい! このカイトという男が持ち込んだ得体の知れない魔法具は、我々のギルドを乗っ取るための罠だ! 報酬の数字が書き換えられ、皆の取り分が奪われているという報告が届いている!」

ハンスの煽動に、一部の古参冒険者たちが武器を手に取った。彼らはハンスから不当な便宜を図られていた共犯者たちだ。システムの導入により、彼らの「不当な高待遇」が是正されることを恐れていたのである。

【検知:ハンスと古参冒険者たちからの「既得権益を守るための悪意」:+4500 evil】

「(……いい。十分な対価だ。……『悪を挫く力』の燃料としては、これ以上ないほど純度が高い)」

カイトはタクティカル・ジャージの裾を払い、騒然とするロビーの中央へと歩み出た。

彼に向けられる殺気。だが、カイトの歩調は乱れない。

「……ハンス。あんたの言う『奪われている報酬』とは、この数値のことか?」

カイトが指先を動かすと、ロビー中央の巨大なホログラム掲示板が切り替わった。

そこに映し出されたのは、ハンスが過去十年にわたって改ざんしてきた、一万枚を超える金貨の流出経路――その全てが、ハンス個人の隠し倉庫へと繋がっているという決定的な証拠データだった。

「な、なんだこれは!? デタラメだ! こんなもの、魔法で捏造したに決まっている!」

「……リペア Lv.2――『真実の復元』。……この書類の筆跡、魔力の残滓、そしてあんたの指紋。……すべてがこのデータの正当性を証明している。……あんたが隠していた『負債』は、今この瞬間、街全体の『公共財産』として再定義された」

カイトの声は、静かだが部屋の隅々まで響き渡った。

その瞬間、ハンスの足元――彼が立っていたテラスの床が、カイトの「事象干渉」によって消失した。

「うわあああぁぁぁ!?」

無様にロビーへと落下したハンスを、カイトは見下ろすことすらせず、背後に控えていた傭兵たちに向け、掌を向けた。

「『悪を挫く力』を創るなら、対価は【悪意】。……蓄積ポイント、全開放。……不純物排除デバッグ――出力100%」

【悪意消費:8000 pt ―― 局所的因果干渉・『強制引退フォースト・リタイア』】

カイトの周囲から、漆黒の雷鳴のようなエネルギーが放たれた。

それは武器を手にしていた反逆者たちだけをピンポイントで捉え、彼らの装備を粉砕し、戦意を根こそぎ奪い去った。血を流すことすらない、圧倒的な「断罪」の光景。

【検知:若手冒険者たちからの「正義の執行への喝采」:+5000 pt】

【検知:ハンスからの「破滅の絶望」:+4000 evil】

静まり返ったギルドの中で、カイトは無機質に言い放った。

「……ギルドのルールは、今日からこのシステムに従う。……不服がある者は、今すぐこの街から出て行け。……ただし、これまでに盗んだ『負債』を、命で支払ってからだ」

ジャージ姿の管理者は、倒れ伏す敗者たちを背景に、次なる「最適化」の作業へと戻った。

情報の透明化。それは、腐敗した組織を「リペア」するための、最も残酷で最も効果的な手段だった。

(第46話 完)

【現在蓄積リソース:26282 pt(感謝) / 15290 pt(悪意:蓄積中)】

【所持金:金貨 100枚(※ハンスの隠し資産の一部を接収)】

【ギルドランク:C】

【状況:ギルドの腐敗勢力を一掃。新システムによる完全統治を開始】

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます!

カイトさんは今、集まってきた「悪意」をどうやって「ポイント」に変えようか、とっても怖い顔で計算しています……。

もしよかったら、下の【☆☆☆☆☆】をポチッとして、私と一緒にカイトさんに【感謝】を届けていただけませんか?

皆さんの応援ポイントが、カイトさんの魔法をもっともっと強くしてくれるはずです!

よろしくお願いしますっ!

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