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『等価交換の創造無双 〜ジャージ姿の俺、悪意を燃料に最強兵器を創り出す〜』  作者: beck2026
砂漠の国編

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199/227

第199話:聖域の監査と、等価なる反転

『不浄なる余所者め、神罰の光に焼かれよ! ――聖光連弾レイ・バースト!!』

 高位魔導神官の号令とともに、数十人の聖守護騎士が一斉に純白の魔導杖を突き出した。

 大霊峰の中枢から独占的に吸い上げられた、極めて純度の高い光の魔力塊が、容赦なくカイトの四輪駆動車へと降り注ぐ。一撃一撃が地脈を穿つほどの出力を誇る、聖域の絶対防衛術式だ。

「カイト様! お空のピカピカ、私が全部跳ね返します!」

 助手席のドアを開けて外へ飛び出そうとしたリアが、ジャージの裾を力強く握りしめた。

 トレーラーの快適なインフラによって常に極限まで最適化されている彼女の肉体は、聖なる光の障壁すら素手で引き裂くほどの熱量を帯びている。

「……否。リア、車外への展開はリソースの無駄だ。……等価交換」

 カイトは衣服に汚れ一つない漆黒のジャージのポケットから、バル・ザザード帝国の総司令部から公式に回収した、軍事最高機密たる『純真なる魔力結晶』を数枚取り出し、空間へと提示した。

 結晶がまばゆい光の粒子となって霧散すると同時に、カイトの創造魔法によって、車両とキャンピングトレーラーの全方位に、現代の光学迷彩とエネルギー偏向テクノロジーを魔導変換した『位相幾何学的魔力偏向防壁トポロジカル・シールド』の術式構造が完璧に具現化・結合された。

 捧げた軍事最高機密の等価価値と、敵が放った聖光の波長。そのすべてを計算式で回し、カイトは正面からその術式を完璧に「均質化」した。

 ドガァァァン!!!

 聖域を白く染め上げるほどの閃光が炸裂したが、四輪駆動車のフロントガラスには塵一つ分の衝撃も届かない。

 放たれた聖光は、具現化されたシールドの表面で屈折率を完全に上書きされ、エネルギーの指向性を真逆に反転させて、そのまま放ち手である聖守護騎士たちの足元へと一直線に跳ね返っていった。

「な……、ば、馬鹿な!? 聖なる光の術式が、そのまま逆流して――」

 ズドォォォン!!!

 自らの最大出力の光撃を正面から浴びた聖守護騎士どもは、その衝撃で大理石の正門ごと吹き飛ばされ、一瞬にして身動きを封じられて石畳へと転がっていった。

 周囲の美しい大理石の建造物には塵一つの傷もつけず、ただ「敵対する個体の戦闘インフラ」だけを理詰めで無力化した、完璧なデバッグ。

「ふふ、世界を統括する守護者とやらも、結局は自分の利権を守りたいだけの小悪党と変わらないわね。カイト、これであの大理石の門のセキュリティシステムは完全に無力化されたわよ」

 連結通路のドアに美しく寄りかかったエルザが、調律杖の先端で優雅にグラスの氷を揺らし、赤い瞳を妖しく明滅させた。

 気圧も温度も完璧にコントロールされた最上の車内で魔力を万全に蓄えた真祖の言葉には、この聖域の都市そのものを一瞬で調律し尽くしかねない絶対的な威圧感が宿っていた。

「……肯定だ。排他的防衛インフラの停止を確認。これより、都市中央の『魔力目詰まり(ボトルネック)』の直接監査へと移行する」

 カイトは表情一つ変えずに再びギアシフトを操作し、アクセルを静かに踏み込んだ。

 重厚なキャンピングトレーラーを牽引する漆黒の移動要塞は、恐天動地して壊滅した守護騎士たちを踏み越えるようにして、淀んだ魔力が渦巻く都市の中枢へと、何一つ速度を落とさずに滑らかに滑り込んでいった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

もしこの「ジャージ管理者の等価交換ファンタジー」を面白いと思ってくださったら、ぜひ評価の「星」やブックマークで応援していただけると、カイトの魔力と作者のモチベーションがリペアされます!

よろしくお願いいたします。

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