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『等価交換の創造無双 〜ジャージ姿の俺、悪意を燃料に最強兵器を創り出す〜』  作者: beck2026
第1章 等価交換のオーバーフロー 〜ジャージ姿の男、完璧な街を創って飽きる〜

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第13話:等価交換の処刑場

広大な採掘場跡を、ゴブリンたちの不快な哄笑と、檻の中から漏れる絶望の啜り泣きが満たしていた。

中央に鎮座するゴブリン・ロードは、奪ったワインをラッパ飲みしながら、怯える人間たちを品定めするように眺めている。その瞳には、知性ゆえの邪悪な悦びが宿っていた。

【検知:複数の対象からの「死への恐怖」:+400 pt(潜在的感謝)】

【検知:ゴブリン・ロードの「優越感」:+100 evil】

「……これだけ『悪意』のガソリンがあれば、派手な演出も可能か」

カイトは暗闇の中で、静かに右手を突き出した。

蓄積された悪意エネルギーを、一時的な現象へと変換する。

「悪意による一時創造――『魔力収束・掌底マナ・インパクト』」

【創造完了:悪意 450 pt を消費――一時的な衝撃変換機能を右掌に付与】

カイトの右掌が、青白い放電のような光を放ち始めた。

それは魔法というより、過負荷をかけた機械のような危うい輝きだ。

「誰だッ!? そこに誰かいるのか!」

異変に気付いたロードが叫ぶ。

だが、その声が響き渡るよりも速く、カイトは「風走」と「身体強化」を全開にして地面を蹴った。

ドォォォォンッ!

カイトが踏み込んだ地点の岩盤が、衝撃でクモの巣状に割れる。

紺色のジャージが残像となり、群がるゴブリンたちの間を縫うように疾走した。

「ギ、ギギャッ!?」

反応できたゴブリンの首が、カイトの通過と共に不自然な方向に折れる。

武器を抜く暇すら与えない。カイトの狙いは、中央で驚愕に顔を歪ませるリーダーただ一人。

「貴様ぁ! ただの人間がぁぁ!」

ロードが傍らの大剣を手に取り、なぎ払おうとする。

しかし、カイトはその大剣の腹を左手で軽く叩き、最小限の動きで懐に潜り込んだ。

「悪いな。あんたの言葉は、俺のシステムじゃ『ノイズ』にしか変換されないんだ」

カイトの右掌が、ゴブリン・ロードの分厚い腹部に吸い付くように押し当てられた。

蓄積された悪意のすべてが、一瞬で「破壊的な衝撃」へと反転する。

「――散れ」

ゼロ距離で解放されたマナ・インパクトが、ロードの巨体を内側から粉砕した。

ドォッという重低音と共に、ゴブリン・ロードは背後の岩壁まで吹き飛び、その衝撃で鉱山の天井から土砂が降り注ぐ。

【検知:ゴブリン・ロードの沈黙を確認】

【検知:周囲のゴブリンたちの「戦意喪失」:+80 evil】

リーダーを一撃で屠られた群れは、パニックに陥り四散していった。

カイトはそれを追うことはせず、ゆっくりと檻の方へと歩み寄った。

右掌の光は消え、ジャージの袖は今の衝撃に耐えきれず、わずかに焦げた匂いをさせている。

「……助けに来た。とは言わないが、あんたたちの『恐怖』は、これでおしまいだ」

カイトが「リペア」を使い、檻の錠前を構造から破壊する。

中から転がり出てきた商人や護衛たちが、カイトの足元に縋り付いて泣き崩れた。

「あ、ありがとうございます……! ありがとうございます、英雄様……!」

「ああ、神様、カイト様……! 命の恩人だ……!」

【検知:救出された人々からの「爆発的な感謝」:+1200 pt】

カイトの視界に、かつてないほど巨大な数字が躍った。

命を救われた者たちが吐き出す、純度の高いリソース。

一時的な「悪意」を使い捨てて、永続的な「感謝」を大量に買い取る。

これがカイトの選んだ、最も効率的な無双の形。

「(1200……。これなら、ついに『あれ』に手が届くか)」

カイトは狂喜する人々をよそに、淡々とシステムメニューの深層を見つめていた。

ジャージ姿の男の背中は、もはや一人の冒険者ではなく、世界の理を書き換える「執行者」の威厳を帯び始めていた。

【現在蓄積リソース:1400 pt(感謝) / 0 pt(悪意:消費済み)】

【所持金:銀貨 17枚】

【装備:鉄の投げナイフ×5】

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