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『等価交換の創造無双 〜ジャージ姿の俺、悪意を燃料に最強兵器を創り出す〜』  作者: beck2026
第2章:管理者の実地研修(フィールドワーク)

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第123話:潮溜まりの少女と重たい空気

岩場を抜けた先、そこはまるで「空気そのものが鉄になった」ような場所だった。

 中心に立っている青い髪の少女が、ゆっくりと顔を上げる。その瞳には感情がなく、ただ深い海の底のような暗さだけがあった。

「……邪魔。……沈んで」

 少女が静かに手を振り下ろすと、三人の頭上に目に見えない「巨大な重し」が落ちてきた。

 カイトが展開した水の壁が、ギリギリと音を立てて押し潰されそうになる。もしこの壁がなければ、一瞬で地面に叩きつけられていただろう。

「……やっぱり、あの子が原因か。……リア、左から行け! この水の壁で重さを防いでいる間に、あの子に近づくんだ!」

「はいっ! ……うう、身体が沈みそうですけど……負けません!」

 リアは、身体が地面に吸い込まれそうな重圧に耐えながら、岩の上を跳ねるように進んだ。

 カイトが作ったジャージの補助機能が、彼女の膝や腰を力強く支えている。重力に逆らうのではなく、重さに身を任せてから一気に跳ね返す。それは、回避の達人であるリアにしかできない動きだった。

「……ちょこまかと。……消えなさい」

 少女が指を動かすたびに、リアの足元の岩が粉々に砕け、深い穴が開いていく。

 だが、その攻撃は一点に集中しすぎていた。カイトはそこを見逃さない。

「……エルザ、今だ! あの子は足元の水を使って、この重たい空気を作り出している。……あの子の足元を凍らせて、水の動きを止めろ!」

「……任せなさい! ……熱いのは嫌いだけど、これくらいならお手の物よ!」

 エルザが杖を振り抜くと、真っ白な冷気が地面を這うように伸びていった。

 少女が立っていた潮溜まりが、一瞬にしてカチコチの氷に変わる。

 すると、それまで三人を苦しめていた「空気の重み」が、ふっと軽くなった。

「……あ、身体が動く……!」

「……よし、今だ、リア!」

 重圧から解放されたリアが、黒い弾丸のような速さで氷の上を滑り、少女の目の前まで一気に詰め寄る。

 少女が次の攻撃を繰り出す前に、リアはその細い手首をがっしりと掴み、そのまま岩場に組み伏せた。

「……捕まえました! ……カイト様、この子……泣いているみたいに震えています」

 カイトはゆっくりと二人のもとへ歩み寄り、少女の背中を覗き込んだ。

 そこには、少女の肌に直接突き刺さった、見たこともない「黒い杭」があった。

 その杭からは、嫌な感じの魔力がドクドクと溢れ出し、周囲の空気を無理やり重く変えていたのだ。

「……なるほど。この杭のせいで、あの子の力がおかしくなっていたのか。……よし、俺がそれを直してやる」

 カイトは無表情のまま、少女の背中にある杭にそっと手を触れた。

 カイトの指先から柔らかな光が流れ込み、少女を苦しめていた黒い杭を、静かに溶かし始めていった。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

もしこの「ジャージ管理者の等価交換ファンタジー」を面白いと思ってくださったら、ぜひ評価の「星」やブックマークで応援していただけると、カイトの魔力と作者のモチベーションがリペアされます!

よろしくお願いいたします。

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