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T・F・U物語  作者: 狼眼


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スキーはこりごり

「足が・・・尻が・・・背中が・・・。」


スキー実習が終わった後、全員で集まることなく解散となった。

まとめの挨拶くらいあっても良かっただろうに。


クラス別に解散となったので、神崎さん達とは全く接点も無く終ってしまった・・。

ちょっとは期待していたんだけどな・・・。


「ジャコ、お前、普段から鍛えてるんじゃないのか?」

「使う筋肉が違うんだよ・・・。普通のウエイトトレーニングじゃ、こんなとこ鍛えないっちゅうの。」

「でも、お前たち、ボディービルやってたじゃん。」

「・・・先輩がな?俺たちは固定の競技には参加してないんだ。っていうか、なんでもやって良いみたいだけどな。」

「珍しい研究会だな。」

「それより、もう駅に着くのか?」

「このバスは、ほぼ直行バスだからな。お前がのたうち回っている間に着いちゃったよ。」

「はぁ、ここからは電車か・・。」

「あ、俺は実家に寄ってから帰るから、ここで解散な。」

「そか、お世話になりました。」


駅前で村上と別れて電車に乗る。

大学付近の駅までは6駅ほど・・・。だるいな・・・・。


結局、ずーっと村上と一緒に行動か・・・。折角のイベントだったのにな・・・。


「あら、麝香君!電車は一緒になったのね。」

「・・・北川さん?」

「・・・なんで”?”が付いた話し方なのよ。」

「いや、今日は眼鏡をかけているから。」

「?あれ、初めてだっけ?」

「ソウデスネ。」


心ここにあらずと言った感じで返答し、辺りを見渡す。


「梨那ならさっきの駅で降りたわよ?」

「!は?なんで神崎さんの話になるの!」

「?いま、探してたでしょ?」

「・・・。首を・・・回してただけだ。」

「へぇ・・・。梨那・・寂しそうにしてたよ?麝香君が一緒じゃないって。」

「マジか!でも、全然・・・顔には・・・。」

「そういう子だから。気を使ってあげなきゃ。」


・・・そうか、神崎さんも、俺が居なくて寂しかったのか。


「で?さっきの駅って、なんで相模大原で降りたん?」

「あんたねぇ。いっぱい話す機会があったんなら、あの子の実家くらい話に出なかったわけ?」

「プライベートな事は深堀しないんで・・・。」

「はぁ?馬鹿みたい。私の事、彼氏と間違えて嫉妬してたくせに。」

「な!・・・そんな話・・・。」

「そんなナヨナヨした考えじゃ、梨那に嫌われるわよ?シャキッとしなさい!」


なんでここでお説教モードなんだ?

そうか、神崎さんの実家のエリアと好みのタイプ・・・。情報ありがとう!北川さん!!


その後、北川さんと色々話しながら大学付近の駅に着いたが、聞きたい事は何も教えてくれなかった。

北川さんとは駅前で別れたが、別れ際に「大切な事は直接本人から聞きなさい?」と言われてしまった。

まぁ、そうだよな。友人から聞くって、カンニングしているみたいだしな。

今度会ったら色々聞いてみよう。


そう心に誓いながら、駅前の自転車置き場に行くと・・・・。

俺の自転車が、不法投棄自転車の一部としてロープでくくられていた。

たった2日置いておいただけなのに・・・。


「えーと、放置自転車は、3日後には廃棄されます。詳しくは、最寄りの交番にお尋ねください・・・。マジか・・・。ロープが施錠されとる!」


それから、自転車が解放されるまで、書類の記入や、自転車の掘り出しで30分以上かかってしまった。

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