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T・F・U物語  作者: 狼眼


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クラス分け

「はい集合!」


准教授の号令に参加者全員がゲレンデに集まった。

澄み渡る空!輝くゲレンデ!!最高のシチュエーションだ!

カラフルなウエアを身に纏った面々が、スキー板を抱えて集まっている。


「では今から、この旗からあの旗までの間を一人ずつ滑ってもらう。準備が出来た奴から始めるぞ!」

「「「「は~い」」」」


旗と旗の間は約25m、間には高さ制限の棒、幅制限のストックが用意されている。


「ルールは簡単、ここからボーゲンで進んでもらう。最初のバーは、当たらないようにしゃがんで通過、その次のバーはスキー板が当たらないように、一旦ボーゲンを止めて通過する事。質問は?・・・・よし、始めよう!」


スキーに自信がある奴からどんどんクリアしていく。中には初心者で、最初のバーで尻もちをついてしまう奴もいる。

俺としては、雪国育ちで子供の頃からスキーをしていたプライドがある!


「行きます!」


俺は数年ぶりのスキー板に足をつける。ガチャという音を立ててブーツと板がドッキングする。

・・・うん。村上の言う通り・・・。昨日は観光をせず、スキーの練習しておくんだった・・・。

俺の記憶にあるスキーよりも重く、滑る・・・。行けるのか?


全員が注目する中、せめて普通に・・。神崎さんには良い所を見せておきたい!!!!


緩やかな傾斜ではあるが、意外と雪が硬いためかスキーのエッジが効かない・・・。ボーゲンだとしてもスピードが落ちた気がしない。


最初のバーは何とかクリア。次のバー・・・。板を戻し切れない・・・。


俺のスキー板は右側のストックを弾き飛ばし、そのままゴールしてしまった。


「ん~、Cクラス。」

「ん?クラス?」


どうやらスキーの技術に応じてクラスを決めているようだ。

・・・あれ?それじゃぁ・・・。


神崎さんと一緒に滑る約束はしていないけど・・。一緒に滑れると思い込んでいた・・・。


「行きま~す!」


神崎さんの声だ!どうか、Cクラスに!!


「きゃ!」


神崎さんは・・・最初のバーをぶっ飛ばし、そのままこけてしまった・・・。


「Dクラス、あっちに並んで。」

「はぁい。」


・・・隣のクラスか・・・。なら、一緒に滑る可能性も!


「よーし、クラス分け終了!今からAクラスはあっちのリフト前、Bクラスはその後ろ、Cクラスは山裾にそって中腹まで上がる、Dクラスは歩行練習からだ!」

「「「はぁい!」」」


・・・・なんで?Cクラスだけ体力勝負?・・・神崎さん・・は?

楽しそうに友達と喋っている・・・。あぁ、あの子、カレンだったっけ。


あ!神崎さんの後に、同じように滑れば良かったのか!!・・・しくじった・・・。


「おい!ジャコ!行くぞ!」

「・・・おー。」


村上の声に、力なく反応する・・。

って言うか、なんで未経験の村上がCクラスなんだよ・・・・。


俺は、楽しそうに雪を踏む神崎さんを横目に、雪中行軍の様に隊列を成し、山の中腹へ向かって歩き始めた。


「スキーって、めっちゃ滑るな!」

「滑らなきゃ・・・滑れないだろ?」


山の中腹までのかなりの時間、はしゃぐ村上の雑談に付き合う事になった。

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