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T・F・U物語  作者: 狼眼


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初・・体験

「おうジャコ。授業で会うのも久しぶりだな。」

「お前もな!村上!」

「いや、俺は真面目に出てるが・・・。」


確かに、2号館までは良く来るのだが、3号館へ来たのは久しぶりだ。


「お前、そんなんで単位取れるのか?」

「大丈夫。単位は十分とれてるって。」


・・・多分、大丈夫なはずだ・・・。


「はは、麝香じゃん。必須科目以外で会うのは珍しいな。」

「岸本まで・・・。大丈夫だって。1年でかなり単位を取っておいたから。」

「別に心配してねぇよ。ま、俺は4年でゆっくり遊ぶ予定だしな。」

「就活は?」

「今年のインターンで仮内定は貰ってる!」

「「マジか!!」」


岸本は2年でインターンへ行ったのか・・・。おれ、何も考えてなかったな・・・。


「村上は?」

「俺は、部活で忙しくてな~。インターン何て行けねぇよ。」

「だよな~。」


俺もボ研が忙しかった事にしておこう。


「そうだジャコ。これから売店に行かないか?」

「ん?ナニを買うんだ?」

「白衣。俺、持ってねぇから・・。」

「白衣?何に使うんだよ?」

「ん?農学部の友達に誘われてな・・・。あっちの授業も取ったんだ。」

「・・・おれ、必要ないじゃん。」

「いや・・・ほら・・・俺、売店行くの初めてだし・・・。」

「はぁ?コンビニと変わんねぇよ。」


売店なんて・・・・。あれ?俺も行ったことが無いかも・・・。


「・・・仕方ねぇな・・。ついて行ってやるよ。」

「おぅ!心強い!!」

「ってか、白衣なんて売ってんの?」

「あぁ、薬学部とか農学部の近くの売店なら普通に売ってるよ。」

「おれ、そっちの売店は行ったことないわ。」

「じゃぁ、初体験同士って事で。行こうぜ!ジャコ。」



・・・ここが薬学部の売店か・・・。なんか色々あるな・・・。

これは・・変わった形の計りだな・・。リトマス紙・・お、ビーカーまである。

おぉ!分子構造模型まである!!・・・誰が買うんだ?


「ジャコ、白衣あった?」

「ん?俺が探すの?・・・ってか、壁側に掛けてあるのは何だ?」

「お!あったあった。・・・え~と・・・。Lサイズ・・。あぶね、残り1枚じゃん。」

「良かったな。早く買って来いよ。俺はあそこのTシャツ見てるから・・。」


売店の入り口には、大学のロゴが大きく入ったTシャツが大量に売られている・・・。

・・あ、これって、先輩が着てたやつだ。


「な、なぁジャコ・・・。物は相談なんだが・・。金貸して?」

「はぁ?金持ってないの?」

「まさか白衣がこんなに高いとは思わなかったんだ。」

「・・・どれ?・・・5,250円・・・。貧乏学生には厳しい数字だな・・・。」


俺は仕方なく、財布から2000円を取り出す。

村上は「来週には還すから!」と、俺から金をふんだくると、レジで精算を済ませた。


・・・俺もこのT大マークのTシャツを買おう・・・かな。

1枚1200円・・・。


俺は黒字に白いロゴ入りのTシャツを購入した。


「・・・でさ、ついでと言っては何だが・・・。」

「何だよ。」

「今度、代返するからさ・・・。飯・・・奢ってくんない?」

「お前な・・・。何が喰いたいんだ?」

「あ、学校前の弁当!チキンカツ弁当が食いたい!」

「・・・美味いよな・・・。」


という事で、村上に850円のチキンカツ弁当を奢ってやることにした。



・・・代返ヨロシク!

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