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T・F・U物語  作者: 狼眼


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ギルティ・ラーメン

明かりの消えたゲームセンターの一角で、やたらと熱を帯びた闘いが繰り広げられていた。


「マジ!お!・・・。くぁ!」

「そこ繋がるんだ・・・。」


今日の対戦は、”有罪の歯車”という格闘ゲームだ。

社長が操るキャラが、工藤さんのキャラを画面端でボコボコにしている。

どういう原理なのか、コンボの最中に敵を浮かせて、そのまま空中で一方的に痛めつけるのだった。


「・・・終わった・・・。」

「うん。まぁまぁだな。」


社長って、金が無いとか言っていたのに、どこで練習しているのだろうか?

社長が負けている所を見たことが無い・・・。格闘ゲームでは。


「2ラウンド目とかは結構危なかったな。」

「・・・とは言え、ストレート負けでしたがね・・。」


事務所の裏口を通りながら雑談が盛り上がる。

俺は最後の戸締りと、ブレーカーを落としてから店を出る。


「お?終ったか?」


深夜1時45分・・・。信号もすべて点滅になっている今、俺たちに声を掛けてきたのは舛添さんだった。


「あれ?舛添さん、どうしたんですか?車なんか乗ってきて。」

「腹減ってさ。みんなでラーメン喰いに行かね?」

「この時間にやっている店何て無いですよ。」

「この辺はな。・・・あっちの国道沿いにチェーン店のラーメン屋があって、24時間営業なんだ。」

「ラーメンが、24時間?」


深夜のラーメン店なんて、どんな奴らに需要があるのやら・・・。あ、俺たちみたいなのか?


結局、舛添さんの車に工藤さんと俺と社長が乗り込んで、海老名の車には山岸が乗り込んだ。


「この時間からラーメンなんて、なんかギルティィィ!って感じですよね?」

「毎日やってたら確実に太るな。」

「そう言えば社長は金持ってます?」

「おぉ、ほら、炊飯器買ったろ?それ以外でもバイトの給料はちゃんと残してあるよ。」

「ジャコ、今から行くラーメン店はライスのお代わり自由だからな。死ぬほど喰えよ?」

「死ぬほど・・・。ま、2杯はお代わりしますよ。」



学校がある丘を下り、国道にでると、西の方向へ。

流石にこの時間帯に走っている車は少ないな。


車で10分ほど走ると、闇の中に光る空間が出現した。

よく見るラーメンのチェーン店だ。しかし、24時間やっているとは思わなかったな・・・。


駐車場にはトラックが複数台停まっていて、店内は意外と客がいる。


入り口で食券を買っていく。

俺は・・・。チャーシュー麵、味玉のトッピングだな。


そのまま券を持って、みんなで窓側の席に座る。


「思ったより客が居るんですね。」

「な。そこそこ美味いし、安いし・・・。トラックの運ちゃん達の憩いの場だな。」


ガタイの良いおじさんが、ラーメンと餃子、それにビールを飲んでいる。

あぁ・・・、この時間に、あの組み合わせは・・・ギルティ・・・。


「お待たせいたしましたぁ。チャーシュー麺と味玉の方?」

「あ、僕です。」

「カレーラーメン、納豆トッピングの方?」

「はい。」

「カレー納豆?・・・正気ですか工藤さん!」

「は?俺の地元じゃ、味噌バターカレー牛乳ラーメンが有名何だぞ?」

「それ、3つに分けましょうよ・・・。」


青森のラーメンって・・・何なんだ?


「から揚げラーメンの方?」

「あ、俺だ。」


舛添さんはから揚げラーメンか。


「トラックラーメンの方?」

「こっちね。」

「トラックラーメン?」

「どうよ!この大盛ラーメンの野菜山盛り!」


どうやら、トラックの運ちゃん御用達のラーメンのようだ。

山岸が野菜を頬張り始めた。


「ネギラーメンの方。」

「はいはい。」


社長はネギラーメン・・・無難だな。


「クリームシチューラーメンの方?」

「ラストね。」


海老名・・・カレーは有りだと思うが、クリームシチュー?

有りなのか?行けるのか?


このチェーン店・・。まだまだやばい物が隠れているかもしれない・・・。


みんなで喰い始めるが、皆美味そうに食っている。

・・・美味いんだ。


他のメニューも気になるが、車の無い俺には、そうそう来れる場所ではないか。


「お好み焼きラーメンお待ち!」


・・・マジか!

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