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胎海  作者: 諏訪絢斗
6/7

6日目

私は夢を見た。

空には今までなかった星が出ている。

その星はたった一つだけ大きなものが流れていったあとに空を覆い尽くさんばかりのたくさんの星が流れていった。

その星はきっと人の意志の集まりだった。

その星たちは明るく輝いているものもあれば、くすんで点滅しているものまで多岐にわたる。

その星一つ一つには人の意思が内包されていて、どこか遠くに流れていっている。

私にはこの意思とやらは分からなかったけれどきっと大切なものなのだと分かった。

意思の流れ星には今の私に必要なものなのだろうか?とそう感じた。

いずれ、私の器はこの意思を受け入れるのだろうと感じた。

人の進化には大いなる意思を受け入れることが必要なのだ。

私の身体が大きくなっているのはきっとそのためであるのだ。

あぁきっとその時が来る。

私は今の私から変化するときが来るのだろう。

そう思いながら私は目を閉じた。


私は目が覚めた。

何だったんだろう。

今の夢。

自分らしくもない考えをぼんやりと考える不思議な時間。

少し前にも夢を見たあときっと自分は変わるのだろうと感じたことはあったが、その誇大妄想が現実になりつつあった。

この夢を見始めてから何度目の夜か、私は恐怖を感じた。

すぐにスマホを取り出して、職場に休むと連絡を入れる。

連絡がつかない。

すぐに上司からメールが届いた。

今日は仕事は休みらしい。

職場で殺人が起きたらしい。

次にテレビをつける。

ニュース番組では、昨夜、数人自殺者が出たのだという話があった。

そのニュース番組では、一人の自殺者が残した手紙が写されていた。

そこにはこう書いてあった。

「まず、この手紙は僕の死後、テレビや新聞などの人の目に触れるもので公開してください。夢にはたくさんの星が出てきて、自分そのものが変容していくような気がした。星は僕の中に入ってきて、僕をどんどんと変えていく。僕にはそんな星たちを受け入れられる器がなかった。きっと誰か、受け入れられる人がいるのだろう。その人はその時にはもう、その人自身ではない。これを読む方々へ、夢を見たものは自らについて形を明確にしておくこと。そうでないと壊れる、僕のように。」

震えた文字で書かれていた。

この手紙の主は壊れた心ながらもほかの人が自分のようになってしまわないようにと残したのだろう。

この手紙と職場の事件を思い出す。

自殺、殺人、不思議なことがあったのだ。

この夢と関連付けないことに無理がある。

自分の形を明確にする、そうしないと自分が壊れる。

私は自分について考えてみた。

ご飯を食べることも忘れて。

気づけば夜になっていた。

もう寝る時間だと思い、風呂にはいる。

ちゃぷちゃぷと水を揺らしていると夢のことを思い出す。

あの星たちが、人の意思たちが私の中に?

自らの形、自らの意思を保つこと。

風呂から上がりさっぱりとした頭でしばらく考えて、ベッドに入り、目を瞑る。

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