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忘れたく無い記憶  作者: 柊海音


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第九章 絆の崩壊?

八潮友希は七瀬ふたばに直接電話を掛けた

♫♫♫♫〜

ふたば「はーい、友希どうしたの?」

友希「お兄がっ…真守お兄ちゃんがっ…」

ふたば「友希、今どこに居るの?」

友希「家だよ…うっうっ、昨夜お兄が…帰って来てうっ、高熱で帰って来たの…うっうっ、さっき早番から帰ったら…様子が…おかしいのうっうっ、君は誰…だって、うっうっ自分もわからなくなっている…みたい、で」

ふたば「友希、今家には他に誰か居るの?」

友希「私とロコ(猫)だけ」

ふたば「お兄さんが外へ飛び出したりしない様に気をつけて‥実は友希に話しておきたい事があるんだ。今日体調不良で仕事休んでたけど…今から友希の家へ向かうからちょっと待ってて。お母さんやお父さんには話さ無いで欲しい」

友希「…うん…わかった早く来て」

プーップーッ(電話が切れる)

八潮真守は熱は下がったみたいだが、階段を掛け降り冷蔵庫の中からバナナやパンを取り出し食べている

友希は兄、真守のスマホから、皆橋ワタルにも連絡する事にした

だが

(おかけになった電話番号は…)

繋がら無い

友希は真守の行動を見守るだけで何も出来なかった

友希の事が心配になったふたばは、早速行動へ移す。

ふたば「楓真、ごめん…お金渡しておくから、楓帰ったらピザ注文して…お姉ちゃんいつ帰れるかわからないから」

楓真「体調悪いのに出かけるなんて母さん絶対怒るよ」

ふたば「どうしても行かないと、いけないから…あっ、友希の所に行ってるって伝えといて」

ふたばは、さっさと着替えて車に乗り出発した

友希の家へ向いながら友希との電話中、白根ミヨリの境遇と同じでは無いか…とふたばは考える

友希の心の中に真守との記憶が無くなるのでは無いのか…と不安を感じながら…ふたばは向かうのであった


皆橋ワタルはスマホを持って居ない

この街から出たいと解約していたのだった

しかし、友希の家族の温かさで心境は変わったようだ昨夜食べたハンバーグは美味しかった。

温もりを感じていた…仕事で嫌になって飛び出すなんてバカバカしかったとさえ感じていた

ワタルは、友希宅を出てからバイクで実家へ向い、両親へ会うと、仕事が嫌になってこの街を出ていた事実と携帯を解約していた為、実家の両親へ謝りに向かった

両親より警察沙汰になっていた事実を知ると警察署に向い身元確認するのであった

ワタルは真守の状態がどうも気になっていた

その後

自分は携帯を持って居ないから連絡は出来無いと

契約中のアパートへ戻り、会社員の名簿とスマホ持ち出し携帯SHOPへと向かったのであった

名簿には真守の携帯番号が載っているからだ

再契約には少し時間がかかっていた

ふたばは、友希から電話を貰って

友希宅へ着いたら既に夕方の5時を回っていた

ピンポーン、ピンポーン

友希は、ふたばの姿をモニターから確認すると

駆け足で玄関のドアを開けた

ふたば「友希、大丈夫??」

友希「ふたば〜うっうっ、お兄ちゃんがうっうっ」

ふたば「うん…状況はわかったんだけど、今何処にいるの?」

友希「今は、2階の部屋に上がってドアを開けさせてくれないの」

ふたば「そうなんだ。他に何か変わった事無い?ちょっと気になる事があって…ミヨリさんが発熱を起こして記憶を忘れてしまった事と関係があるんじゃ無いかと思って」

友希「ミヨリさんが記憶を忘れてどうなったの?」

ふたば「友希には話て無かったね‥」

ふたばはミヨリが退院した事、それを帳消しにしている病院、そして川に入って行く女性の姿があったという男性患者からの発言を隠さず話した。

友希「えっ、じゃあもしかして兄も川へ向かうかもしれないって事!?」

ふたば「もしかするとだよ。自分が自分でもわからないとどうして良いのかわからなくなるんじゃ無いかと思って」

友希「病院で帳消しって言うのって記憶を消されているって事だったり…?」

ふたば「うん、何故か私以外の職員はミヨリさんの事知らないんだよ。まるで存在していない様に私以外記憶を消されたんじゃ無いかと思って」

友希「私はミヨリさんの存在はふたばの話でさ信じるよ。写真でも見てるしね…あっ、ほら一応このアルバムの中に綴じてあるんだよ。持って来ちゃったから返さないといけないと思うし」

ふたば「あっそういえば写真友希が持っていたんだっけね。映画みたいに写真の中のミヨリさんは消えて無いね!やっぱり存在してるよね!」

友希「いつものお兄とは全然違うし、演技している様では無いと思うんだよ。まるで存在しないかの様…」

ふたば「気はしっかり持って!友希の血の繋がった兄なんだから。兄だと分かる様証明させなくちゃ…でもこれからどうしようか?友希の両親も心配…」

友希「うん…さっきお兄のスマホからお兄の友達に連絡してみたんだけど繋がら無くて。島からお兄と脱出したんだよ」

ふたば「えっ?島にお兄さんの友達も行ってた?!友達はどうしたの?」

♫♫♫〜

その時、友希が持っていた真守のスマホから着信が入る

友希「あっ、お兄の友達からだよ!」

友希「もしもし、もしもし友希です」

ワタル「あっ、もしもし、友希ちゃん!真守は大丈夫?」

友希「お兄が私の事わからないみたいで、自分の事もわからない様子なの。熱は下がってるみたいだけど冷蔵庫の中漁って食べて…今は2階へ上がってドアは閉めっきり状態で…」

ワタル「分かった!今からそっちへ向かうよ!実は昨日家まで連れて来る時にうなされるように島の事呟いていたんだよ。気になってて」

友希「どうしたら良いのかわからなくて…今私の友達も呼んでるので、今後の事話し合いましょう」

ワタル「うん、わかった」

ワタルは電話を切った

友希「今からお兄の友達がこっちへ向かって来てくれるって」

ふたば「心強いね!良かった。うーんと、ちょっと考えたんだけど・・阿佐田さんか剛角神社さんに助けて貰おうと思ったんだけどさ…」

友希「阿佐田扶美子さんの番号は控えてるよね?剛角神社は伊太郎さんうーん、番号聞いて無いよね…」

ふたば「うん、阿佐田扶美子さんに掛けてみようか」

ふたばは扶美子へ電話を掛けた。

♫♫♫〜

扶美子「もしもし、ふたばちゃん!久しぶりだね。元気にしてた?」

ふたば「こんにちは、扶美子さん、はい…扶美子さん、ちょっとご相談がありまして…」

ふたばは、扶美子へ真守の事を相談した。

扶美子「そう、友希ちゃんのお兄さんがその島へと向かって戻ったら記憶が無いなんて…友希ちゃんも辛いよね」

友希「はい…どうしたら良いのか」

扶美子「私の家の空いてるお部屋で過ごして貰っても良いけれど…娘なら対応出来るけど男性だからね。独り身の私にはどうしてあげれば良いのかわからないな」

ふたば「突然すみません‥そうですよね…」

扶美子「お食事なら準備はしてあげられるけれど」

友希「度々ありがとうございます。あれから花陽さんの事で何か変わりはありましたか?」

扶美子「花陽の事は特に何も変わら無いね‥花陽はいつ戻って来てくれるのかずっと心待ちしてるの。あっしいて言う事は、元従業員の佐滝さんの携帯は現在使われて無いって…20年近く働いてくれた人なのに音信不通なんて…仕事仲間で夫と親交はあったのに、絆が崩壊された様な気分で何だかとても悲しいの」

友希「…それはお辛いですね…佐滝さんもどこか遠くへ行かれたみたいな感じで心にぽっかり穴が開いた気分になりますよね」

扶美子「そう、そう、そうなのよ!だから貴方達からまたこうして電話を貰ってね、嬉しかった」

ふたば「私も、扶美子さんの声を聞いて安心しました、近い内に会いませんか?近くにモーニングが食べれる美味しい喫茶店があるんです」

扶美子「それって、returncafeでしょ?夫が生前の頃は毎回行ってたなぁ」

ふたば「随分前から営業していたんですね!私はこの間扶美子さん家へ行く前に立ち寄ったのが初めてでした」

扶美子「そうなんだね。風の噂ではreturncafeのオーナーさんは飛龍家と繋がりがあるみたい?飛龍家の亡くなった主人の甥っ子がオーナーらしいんだよ」

ふたば「そうなんですね。失踪した飛龍家とどんな繋がりがあるのか…気になります」

扶美子「returncafeのオーナーも実は数年前から見かけ無くなってね…オーナーさんの淹れたコーヒーは味わい深くて美味しかったんだ」

ふたば「前回、モーニングでコーヒーを頼めば良かったです。ですがモーニングはココア限定で」

扶美子「そう…モーニングがココアに変わったんだね…元々はモーニング➕️淹れたてコーヒーで1200円だったからね」

ふたば「今はモーニング➕️ココアで700円でした」

扶美子「そうなんだね。オーナーさん来て居ないって事かもしれないね、淹れたてコーヒーは朝限定で売りにしてたから」

ふたば「そうだったんですね‥オーナーさんが居なくなったのも事情はありそうですね」

扶美子「う…んそうだね〜、今は友希ちゃんのお兄さんの事心配だからどうしてあげるのも難しいんだけど・・」

友希「剛角神社さんのお家の連絡先って分かりますか?」

扶美子「うん、うん、電話帳にあるかもしれない。待ってて……………あっ、あったあった今から言うからメモしてね○○○−6〇〇☓−〇〇51」

2人「ありがとうございます。ではまた、今度連絡しますね」

扶美子「私はいつでも貴方達からの連絡は待っているからね。何か分かったら教えてね」

ふたば「はい、また後で」

ふたばは電話を切った

友希「剛角神社の神主さんなら助けてくれるかも」

ふたば「扶美子さん、元気そうで良かった」

ピンポーン、ピンポーン

友希「あっ皆橋さんかも」

友希はモニターを確認し、ワタルだと分かりドアを開けた

ワタル「ごめんね、友希ちゃん、僕から声掛けてみるよ」

友希「よろしくお願いします」

ワタルは2階へ上がって行く…そして数分後下りて来た

ワタル「ごめん…僕の方も言ってみたけど知らない知らないっての一点張り」

ふたば「やっぱり困った時の剛角神社かもしれないね」

ワタル「あら、友希ちゃんのお友達ですか!?はじめまして」

ふたば「はじめまして」

友希「じゃあ神主さんに電話掛けてみる」

♫♫♫〜

子ども「もしもし」

友希「夕方にすみません、私先週お掃除を手伝った友希です。お父さん居ますか?」

子ども「あっ、おねちゃん!パパね、いまおしごとちゅうだから、ちょっとまってて」

………

子ども「もしもし、ちゅうもんされたごしゅういん?のきちょおででられないって、こまりごとならちょくせつきてくれればそうだんにのるって」

友希「あっ、そうなんだね。ありがとう。早速向いますって伝えてくれないかな?」

子ども「わかった。きてくれるってことだよね?やったぁパパにいうね」

プープープー

友希「神主さん御朱印を記帳してる最中で、電話は出られ無いみたい。でもお子さんからで直接来てくれって」

ふたば「困った時の神頼みだね。誰かに取り憑かれているのならお祓いして貰えばもしかして戻るかもしれないしね」

友希「取り憑かれてるって…あっ!そうかもしれないね」

ふたば「そうとなれば行動に移そう!どうにかお兄さんが部屋から出たくなるように誘導かけ無くては」

友希「出たくなるように誘導かぁ…トイレかな?」

ふたば「ちょっとね…トイレ行こうかって言うのもどうかって感じるけど」

ワタル「あっ、待って…そうそう、よく熱があってフラフラになってる時にうなされてる様に言ってた言葉があるんだよ、キンザンカ…キンザンカって言ってた様な」

ふたば「お兄さん、漁師をしてたから関係があるかもね」

ワタル「僕の方から、キンザンカ釣りに行くぞーってちょっと言ってみるわ」

ふたば「それは良いかもしれないです。後は私か友希が車を出してお兄さんを乗せて神社まで向かいましょう」

友希「私の車で良いよ!ふたば、神社へのナビお願いします

ふたば「了解」

ワタル「じゃあ、早速真守に言ってみるね」

ワタルは2階へと再び上がっていった

友希「神社寄る前に、子ども達へお土産を渡そうかと思うんだけど、ケーキで良いかな?」

ふたば「友希、流石だね、しっかりしてるは…。良いよ立ち寄ろう」

真守「行こう行こう」

ドアを開け階段を下りる真守

その後ろにワタルがつく

友希「あ、お兄ちゃん下りて来た」

ふたば「良かった〜」

早速、4人は友希の車に乗り込み剛角神社へと向かったのだった







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