第十一章 新たな恋の予感
扉が開くとワタルと真守は振り向かずに向かって行く…
ふたばと友希は暫く見届ける…
ワタルと真守の姿は消える事無い。懐中電灯の灯す灯りは見えたり見え無かったり…
ふたばと友希は鶏小屋を出て登坂伊太郎へ挨拶をし、階段を上り駐車場まで向かっていた…
300メートル地点に着いたワタルと真守は小学校の扉に着いた
ワタル「ん、何だかおかしい…」
ワタルは友希に電話を掛ける
友希「はい、もしもし」
ワタル「あっ、友希ちゃん。ちょっとおかしいんだよ…先が進め無くて…何だか向かい側の扉かな?行き止まりなんだよ」
友希「えっ?それはおかしいですね」
ふたば「友希、どしたどした?」
友希「ワッチさんから、先に進めず向かい側の扉に居るって」
ふたば「えっ?って事は剛角神社からの向かいは小学校だよね?ここから島へは辿れないって事?」
友希「って事になるよね…」
友希「ワッチさん、引き返して貰って…もう一度考えてみましょう」
ワタル「うん、分かったよ」
ふたば「お兄さん達戻って来たらどうしようか」
友希「もう一度作戦練るしか無いかなぁ……
あっ、もしかして…ちょっと考えたんだけどさ、違うルートからじゃ行けないんじゃ無い?」
ふたば「って事はつまり?」
友希「私達も鶏小屋からじゃ島へ行けないって事、即ちふたばの家からじゃ無いとって事だよ…多分」
ふたば「あぁそうゆう事‥じゃあお兄さん達は入ったトンネルからって言う事になるよね」
友希「うん、うん、そうゆう事」
ふたば「お兄さん達が戻ったら伝えよう」
友希「ふたば、もうこんな時間だけどさ、大丈夫?」
スマホの時計は夜8時を回っている
ふたば「あ〜もうこんな時間。今日は仕事休んでたから明日は仕事に行かないと…」
友希「そうだよね~私も明日は早番…」
また鶏小屋へと向かって歩き出す
伊太郎「あら、2人してどうしたの。まだ帰ら無いで、おじさんびっくりしたよ」
友希「実は…」友希は伊太郎へ伝えた
伊太郎「あら、そうなんだね。友希ちゃんのお兄さん達は山からって言ってたよね。山からトンネルへ向かうしか無いって事か…」
再び鶏小屋に着くと扉前で待っている真守とワタルがいる
伊太郎は再び鶏小屋を開けると真守とワタルは鶏小屋から出て来た
友希「あまりにも早い再会」
ワタル「やあ、また会ったね」
真守「えっ?どうゆう事?」
友希は真守とワタルに推測を伝えた
ワタル「じゃあ、僕達は山へ向かってトンネルから進むしか無いって事かぁ」
友希「そうゆう事なんです」
ワタル「どうしようか…ここから山までは1時間以上はかかるし…タクシーで下車するなんてしたら夜の山奥で怪しい人達だと通報されてしまうかもしれない…ここから歩いて山へ向かってみるか」
ふたば「どこの山かわからないけど…1時間以上かけてここから歩いて向かうのはやめましょう!」
友希「そうだよ、それは危険過ぎる!私はふたばと一緒なら山へ送り届けてあげられる。ふたば、よろしくね!」
ふたば「うーん、分かった!」
ワタル「君達には面倒かけてしまってすまない」
4人は再び伊太郎へ別れを告げ、友希の車に乗り込み
ワタルの道案内で山へ向かう事になった
その後1時間かけて山のトンネル付近へ着く事が出来た
友希「ここで2人を下ろすのは気が引けるけど」
ワタル「大丈夫、大丈夫。友希ちゃんありがとう
僕の帰りは両親へメールしておいたからきっと迎えに来てくれるから大丈夫」
友希「ワッチさん、兄をよろしくお願いします…ワッチさん…兄を送り届けて戻って来たら、私にも連絡して下さいね」
ワタル「うん、わかったよ」
友希は側道へ車を駐め、2人を下ろす。
そしてトンネルの前で2人を見送るのであった。
友希「ふたば〜、遅くまでありがとう。家まで送るね」
ふたば「友希の方こそお疲れさま。今日は私の家に泊まって」
友希「えっ良いの?じゃあ、お言葉に甘えちゃう。疲れちゃったね〜」
ふたば「ねぇ、ねぇ寝ちゃだめだよ」
友希「分かってるよ」
友希はナビでふたばの家へ登録し戻っていった
ふたばの家に着くと23時を回っていた
鍵を開け2人は中へと入る
ローズが暗い玄関から顔を出す
友希「ローズちゃん!」
ふたば「シーッ。皆寝てるんだから」
友希「あっ、ごめんごめん…」
2人は階段を上りそのままふたばのベットで横たわるのであった。
それから朝5時‥寝返りを打った友希はふたばの顔を思わず叩く
ペシッ
ふたば「ん…、イタッ…ふたばは時計を見る。友希、友希、早番でしょ、起きなくて良いの?」
友希「ん…あっ、うん、起きないとね‥」
ふたば「友希、シャワー入って行ったら?私お風呂場前で誰も入って来ないように見張ってるから。」
友希「うん、じゃあ、お言葉に甘えるね〜」
2人は階段を下りるとふたばの父がパジャマ姿で朝刊を読んている
ふたば「お父さんおはよう」
勇人「おぅ、ふたば早いじゃ無いか、あっ友希ちゃん、ふたばがいつもお世話になってます」
友希「おはようございます!ふたばちゃんにはいつもお世話になってます、お邪魔してます」
ふたば「これから友希がシャワー使うから入ら無いでよ」
勇人「はいはい、分かりました。あっそうそう、昨日ピザを買ってくれたんだって?少し残してあるよ。友希ちゃんに美味しいコーヒーを入れてあげるか」
ふたば「お父さんのコーヒーは日本一なんだよ」
友希「うわ~楽しみ、シャワーお借りします」
続いて澪花が顔を出す。
澪花「おはよう。ふたば、昨日はどこ行ってたの?メール入れてもよこさずに!」
友希「お母さんおはようございます。私がふたばちゃんを誘ったんです。ごめんなさい。」
澪花「あら、友希ちゃんも一緒だったんだね。友希ちゃんと一緒なら安心だわ。体調は大丈夫なの?」
ふたば「うん、いつもと変わら無いから、今日は仕事行って来るよ」
澪花「ほんと大丈夫なの?何だか…友希ちゃんが朝いるなんて久しぶりだからね、朝食を用意してあげるわ」
友希「ありがとうございます!早速シャワーお借りします!」
ふたば「お母さん、手伝うよ!お父さんがコーヒー入れてくれるって」
澪花「じゃあ、ふたばはお皿を並べておいて。楓もそろそろ起きて来るから楓の分も」
ふたば「はーい」
澪花は次々と料理をふたばへ渡すとふたばは皿に盛り付けた
数分後友希はシャワーから出て来る。友希とバトンタッチでふたばはシャワーへ…
楓「おは、おはよう、あっ、友希ちゃーん!」
友希「おはよう楓ちゃん!大きくなったね〜」
楓「友希ちゃーん変わら無いね〜!最近ねぇ~ねに友希ちゃんとの事話てたばかりだったけど、早く願いが叶った!友希ちゃんとあの頃のようにダンスしたいよ」
友希「私も…でもね、大人の都合で早々出発しないとね…」
勇人「友希ちゃん、コーヒー入れたから飲んでみて、美味しいから」
澪花「友希ちゃん、時間が無いなら待たなくて大丈夫だから食べちゃいな」
友希「ではお言葉に甘えます、頂きます」
友希「美味しい〜コーヒーは挽きたてのやつですね」
勇人「友希ちゃん詳しいね!コーヒーは豆から煎ってが一番美味しいよね、おじさん豆を取り寄せてるんだよ」
友希「えっ、そうなんですか!?だから尚更なんですね!あっ、そうそう…リターンカフェってご存知ですか?」
澪花「ん〜どこにあるの?わからない」
友希「それがですね、こちらの近所にあるんですよ。この間ふたばちゃんと2人で行ったんですよ。モーニングが美味しかったんですよね〜」
澪花「近所に美味しいカフェがあるんだぁ~、貴方今度行きましょうよ」
勇人「僕の入れたコーヒーの方が自信あるし…うん、まあ今度下見程度で行っても良いよ」
ふたば「お待たせ〜!友希ずるい〜一緒に食べたかった」
友希「美味しかったです!ご馳走様でした」
ふたば「友希早番だもんね!昨日はありがとう、またすぐ連絡するからバーイ」
友希「うん、ふたば、楓ちゃんバイバーイ!お邪魔しました!」
楓「友希ちゃんまたね〜」
友希はそそくさと出勤した。
澪花「話の途中だったけど、若い娘が2人夜明けまで外へ出て…口煩くは言いたく無いけどね」
ふたば「お父さん、お母さんごめんなさい決して悪い事はして無いから」
勇人「物騒な世の中何だから夜遊びは控えるようにね」
ふたば「じゃあ夜勤も控えろって事?」
勇人「そうとは言って無い。ただ、身をわきまえなさい!」
澪花「お父さんが怒るって事は心配してるんだよ。私もね」
ふたば「分かりました…」
楓「ねぇ~ね、もうそろそろ時間でしょ?」
ふたば「ほんとだ!もう行く仕度しなくちゃ…このピザ持ってくね!コーヒーもご馳走様!お父さんのコーヒー最高!行って来まーす!」
勇人「行ってらっしゃい」
澪花「気をつけてね」
澪花「楓、お姉ちゃんの事最近聞いてる?男友達の事とか…」
楓「知らなーい」
澪花「今度さり気なく友希ちゃんに聞いてみようかしら…」
ふたばは早々と仕事へ出勤をした。
その頃友希はモーニングバイキングの準備
バイキング開始の時間である
腕時計を見ながら会場前に立つ
そして時間になる
列に並ぶ宿泊客達
友希「おはようございます、何名様ですか?空いているお席へどうぞ…」
1人で来る客や子連れの客、夫婦、友人のような客層ばかり…顔なじみのお客さんも多い
すると
男性客「あっ、おはようございます!先日忘れ物を直ぐ対応して頂きありがとうございます!YASIOさん!覚えていますか?」
友希「あっ……あぁ!あの時の方ですね!!いえいえ、無事にお渡しする事が出来て光栄です!」
男性客「ほんとに、あの時は放心状態だったものでしたからお礼も出来なくて…」
友希「いえいえ、お客様へ安心をサービスするのは私達の役割ですから」
男性客「先日貴方に会えてからまた今日も居てくれるのかなって思いながらこのホテルを泊まるのが密かに楽しみになってるんだよ」
友希「そうなんですね。ありがとうございます!あっ、お待ちのお客様が居られますので…」
男性客「あ、あぁ、ついついごめんね。じゃあ、頑張って!」
友希「はい、どうぞごゆっくり」
友希(正直私目当てに宿泊されるのも嫌な気もするけど・・前向き前向きでね…)
そしてモーニングバイキングは今回は忘れ物は無く無事に終了したのだった。
ふたばというと出勤後、今日の担当ルームを確認し患者さんに挨拶に回った
そして、305号室岩田アオトの部屋へ
ふたば「おはようございます」
アオト「…おはようございます、あっ看護師さん」
ふたば「昨日は手術お疲れさまでした。眠れましたか?今は痛い所はございませんか?」
アオト「少しズキッとしてますが…大丈夫です。昨日はお休みだったんですね。手術前に看護師さんに聞いたら休みだって聞いていたので」
ふたば「はい、私達もきちんと休暇はありますので…」(休暇では無いけど)
アオト「看護師さん、この間話た内容って覚えてます?」
ふたば「黄色い服を着た高齢女性が川に入ってしまったって話ですよね」
アオト「ビンゴです!やはり看護師さんは僕を信じてくれてるんですね」
ふたば「あれからご友人は捜索に出てくれたのでしょうか?」
アオト「実は、証拠が無いという判断でした」
ふたば「て事は捜索して無いって事ですよね!なんで?」
アオト「やっぱり看護師さんは僕を信じてくれてる」
ふたば「心配なので私が調べてみますね」
アオト「看護師さん、1人で川を捜索するつもりで?それは危険です!退院して治すからそしたら一緒にあの場所へ行ってみませんか?」
ふたば「一緒にですか…時間との勝負なので早く治しましょうね!!」
アオト「こんな場所で不謹慎でしょうが、看護師さんはお付き合いしている方はおりますでしょうか?」
ふたば「…おりません」(なぜ?)
アオト「そうですか!!」(良かった〜)
ふたば「Drの回診前に点滴を繋ぎますね、では〜」
アオト「は〜い分かりました」
ふたば(何だろう…ドキドキしてしまった‥)
アオト(チャーミングで可愛い人だなぁ…早く治さないと!)
岩田アオトとの出会いはふたばにとって今後奇跡をもたらして行くのであった




