表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっさんテイマー~趣味のキャンプ飯を間違ってダンジョンでやったら魔物に懐かれました〜  作者: Umi
第1章 焔が輝く狐火

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
283/300

第284話 京都での襲撃

 魔物の迎撃を受けたと思い、麗華に天井を開けるようにお願いした。

 しかし返って来た言葉は、予想していなかった言葉だ。


「ダメ。攻撃してきたのは人間だったから、もし天井を開けたら入ってくる可能性がある」


「人間かよ。俺たちのことを敵だと思って、攻撃してきたのか」


 この殺伐とした世界では、見慣れない存在は皆敵とみなしてもおかしくはない。だから向こうが悪いと非難することはできないが、だがこちらか見ても相手が善性なのか、悪性なのかが分からないため、不用意に行動することはできない。


「どうする?」


 皆の目線が俺を見ている。

 王である俺に方針を求めるのは間違っていないんだろうが、ここで敵味方を決めつけるのは難しいだろ。


「取り敢えず、地面に着陸しよう。その間も攻撃を受ける可能性が高いだろうから、何とか耐えてくれ」


「分かった」


 もし攻撃してきているのが凜々花やまいちゃんの仲間だった場合、ここで反撃をしてしまえば、絶望的な亀裂が生まれかねない。


「俺が出て、一度穏便に収束できないか、話してくるから、一瞬だけ開けてくれ」


「……分かった」


 心配そうな顔をしている麗華だったが、無理に止めようとはして来なかった。ある程度は俺の実力も認めてくれているんだろう。


 そして氷球の壁に、俺が一人通れる分の穴が開かれる。

 そこから飛び出し、地面へと降りる。地上まではそこそこの高さがあったが、怪我するほどの高さではない。まあ衝撃で、大量の土煙が俺の姿を隠してしまったが。


「――ッ!?」


 近接戦を仕掛けて来やがった。

 遠距離攻撃を得意とするタイプじゃないのかよ。


 先手を取られてしまったが、幸いなことに打撃を得意とする相手のようで、こちらも腕で受け止めることができた。もし切れ味の良い武器を得意としていた場合、右腕も切断されていた可能性もあったからな、不幸中の幸いだ。


「お前も、アイツ等の仲間だなァ!!」


「アイツ等って誰だよ!」


 左ストレートを放ってきたのは、野性味あふれる服に身を包んだ、鬼気迫る表情をしている女性だ。

 膂力は王状態のレオンと比べたら可哀そうになるほど、貧弱。ゴン太由来の力が消失する【六道】の代償下でも、受け止められていたであろう膂力でしかない。


 腹部がガラ空きだから、蹴り飛ばすなどして無理矢理距離を開けることは簡単なのだが、そんなことをしてしまえば、今後の話し合いが難しくなってしまうだろう……なんともムズムズする状況だ。


「俺に戦う意思はないから、攻撃を止めて欲しいんだが――」


「問答無用だ!」


 面倒だなぁ。

 俺は後退しながら、攻撃を軽くいなしていく。膂力もなければ、技量も圧倒的と言うにはほど遠い。全くもって時間の無駄としか表現できない、虚無な時間が過ぎていく。


「ほら、いくら攻撃しても、有効打を与えられないんだから、一旦話し合いをしようって」


「はぁはぁ、なんで片腕の奴に当たらない!!」


 こうやって何度も話し合いをしようと伝えているのに、こいつは全く話しを聞いてくれず、ただ猪突猛進で突っ込んで来ている。

 流石にそろそろ面倒くさくなってきた。


「これは最終通告とするが、お前の上司はこの行動を知っているのか? もし俺たちが正式な使者だった場合、お前は責任を取れるのか?」


 適当な言葉を吐いただけだ。

 しかし女性の拳は、俺の眼前十センチのところで止まった。


「……お前らが紛らわしい登場の仕方をしたのが悪い」


「他責かよ。しかも戦いの最中も説明し続けたってのに……まあいい。俺たちはここに居るから、お前のボスに伝えて来い。『我々窪田王国は、貴国と会談を行いたい』とな」


「帰国? 階段?」


「はぁ……そのままの言葉を伝えてくれればいい。てか、変な意味を追加しないで、そっくりそのまま伝えてくれ」


「……分かった」


 分かっていなさそうな反応なので、一抹の不安を覚えるが、既に荒廃した京都の道を駆け抜けて行ってしまったため、念押しすることはできなかった。まあ何とかなるだろう。


 その出来事に合わせて、少し浮いたところにあった氷球も降りて来た。


「悟、大丈夫だった?」


「ああ。想定の数倍弱かったから、特に困ることはなかったな。まあこの氷球を揺らせるだけの、遠距離攻撃を使えることは確かだから、真の実力は分からないが……」


「もし二人の関係者じゃなかった場合も、親交を結ぶの?」


「まあ向こうの立場次第だろうな。もし凜々花やまいちゃんと敵対関係になっていた場合、友好関係は結べないだろうな。それどころかあの襲って来た女の予感が当たって、敵対関係になるかもしれない……それにしても、アイツ等ってのは誰のことなんだろうか」


「ここら辺を縄張りとしているグループ?」


「なあ広忠」


「なんでしょうか?」


 急に敬語で話すようになった広忠に、一瞬頭がおかしくなったのかと思ったが、これから外交を始めるのであれば、ウチの上下関係を相手に見せるのは必要なことか。


「念のため、関西方面。主に京都周辺の主要冒険者を教えてくれないか」


「なるほど……京都府周辺になりますと――」



襲って来た女性の所属は―!?


ブックマークと★★★★★をお願いします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ