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時効だし、もういいよな?

「さっき瞳って言ってたけど、同じ中学のあの瞳? てっきり、あぁいう口より先に手が出るタイプは、あんたの好みじゃないと思ってたけどまだ続いてたんだ」


「それを言うなら、元カノの恋と元々カノの零(れい)とも復縁したし、朋美(ともみ)とは昔、親友以上恋人未満の関係だったけど、115年経った今になってめでたくゴールインだ。それに、ゆかりちゃんの知らない奴で言うと、千星(ちせ)っていう異世界の妹とも、前世からの大恋愛を成就させてる」

 そっか。こいつ、エピウスでハーレム生活を送ってるんだっけ。


 にしても、警察一族のくせに遅刻魔で短気な瞳に、半龍半人でありながら創世神(クリエイター)っていう神でもある零に、元死獣神所属の殺し屋で多重人格者の朋美。んでもって、前世で禁断の愛を育んでた妹・千星。

 千星以外とは生前から会ったことあるから、よく知ってるけど、バラエティ豊かだなぁ。


 あとこれは、後日聞いた話だけど、朋美は115年の間に縁あって妖魔に、千星は1回死んだことで光のミュータントになったんだって。

 ほんと、幽霊である私が言うのもなんだけど、世の中奇想天外すぎるよ。


「それより、ゆかりちゃん。あんなに嫌がってた恋の授業を受けたんだって? 恋から聞いたぞ」


「うん。柚のことをどうしても知りたくてね」

 そう答えると、さっきまでの陽気さから一転、翔馬の表情が曇った。


「そっか……」


「ちょ、何暗い顔してんの。する必要ないじゃん。だって柚は、デモゴルゴンとかいう大魔神に利用されたせいで、あんな悪名がついちゃったんでしょ? だったら……」


「もし、本当にそうだったら、柚ちゃんはみんなから『忌み子』なんて呼ばれちゃいねぇよ」

 え? 待って待って。軽くパニックを起こしてる。


「てか、本当に何も知らねぇの?」


「う、うん……私、そん時、ずっと東大阪の墓地にいたから、テレビとか見てなくって……」

 その答えを聞くと、翔馬は恋がどういう意図で授業をしたのかわかったらしく、ため息をついた。


「……なるほどな。恋はゆかりちゃんのために、敢えて深くは語らなかったってわけか……」


「は? え? ちょっとそれ、どういうこと!? 翔馬。あんた何か知ってんの!?」

 そう聞くと、翔馬は迷わず肯定した。やっぱ翔馬も、未来同様ソロモン戦争の当事者だけあって知ってたんだ。


「……じゃあ、教えて」


「いいのか?」

 知りたいという衝動に駆られてそう聞く私の意志を確認するように、翔馬は聞き返す。

 もちろん、答えは決まってる。私が力強く頷くと、観念したらしく、話す気になってくれた。


「……わかった。隠しててもいずれバレるし、とっくの昔にもう時効になったことだ。いいだろう。ただし、聞いたことを後悔すんじゃねぇぞ」

 そう釘を刺してから、翔馬は柚に関する全てを語り始めた。

 それは、私の想像を絶する内容の数々で、まるで闇の底を見てるような気分に陥るものだった…………

 翔馬の嫁連中がどんな人物なのかについては、他作品をご覧ください。

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