2人のこれから
その一部始終を見ていた私達は、今後の2人の恋愛模様に期待を寄せる。
「あの様子だと、卒業式が楽しみだね」
「ですね。千尋先生。愛してるからこそ真剣になり、好きな人を思いやる。僕じゃあんなセリフ、出てこないなぁ」
「ま、瓢介はどっちかっていうと、俺様系だからね。奥手なコウメイじゃ、一生かかっても出てこないよ」
私からの率直な一言に、痛いところを突かれたらしく、コウメイは、『うっ……』と発した。実際、そうなんだから仕方ないでしょうに。
なんてことを口々に言ってると、ソフィーは何かを察したらしく、ホッとしたような笑みを浮かべた。
「ですが、瓢介さんも意外と緊張してたみたいですね」
「ん? 何故そう言い切れるんだ?」
「だって、メデュシアナさんのあの表情を見て力が抜けたのか、あれから微動だにしていませんから」
ソフィーの言うとおり、確かに瓢介は全く動いていない。
(まったく……あんな石像みたいに突っ立ってたら、締まるもんも締まらないでしょうが。もう、さっきまではちょっとかっこよかったのに、だらしないな……)
…………ん? 石像? まさか!?
「臓器の停止を確認。完全に石化しています」
「やっぱりかっ! 千尋! 針治療用意!」
そう言って私達は、物陰から慌てて飛び出し、瓢介とメデュシアナの元へと向かった。
てなわけで、メデュシアナの悩み解決&告白大作戦は、保留と瓢介の石化という不完全な結果で幕を閉じた。やっぱりというべきか、石化能力を完全に制御するのは不可能みたい。
余談だけど、私達が隠れて見ていたことは、瓢介にはバレてたらしい。
原因は、私達が発する気とユリウスのバカの図体のせい。それを知った上で見せつけるとか、ほんと、食えない奴だなぁ。あぁ、ユリウスのバカには、お仕置きとして脛に1発蹴りを入れといたよ。
まぁ、それはともかくとして、2人の恋の行方はこれからも気になるから、見守っていこっかな。
そう思うと、千尋も言ってたけど卒業式が楽しみになってきた。あぁ、もう既に待ち遠しい………………




