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vs.食人植物

 到着すると、そこには中庭中央を陣取り、口みたいなところから酸らしき液体を撒き散らしながら、ウネ先生や逃げ遅れた生徒達を蔓で捕らえている食人植物の悍ましい姿があった。

 そんな草の化け物からウネ先生達を救おうと、アインは腕を刃物や火炎放射器に変化させながら奮闘している。


「お嬢様! よくご無事で!」


「もう大丈夫です。早く逃げてください!」


「人はおろか、生物ですらないあなたに言われるまでもありませんわ。それでは、ご機嫌よう」

 そう言って、1人のクラスメートが執事を連れてスタコラサッサと逃げていった。


(今のアレクシアか……あのバカお嬢。助けてもらっといて、そりゃないでしょ)

 っと、今はあのバカお嬢にかまってるヒマはないか。けど、どうしよう……何か打つ手は……

 そう思い、手をこまねいていると、先生があることに気付いた。


「……マズいね」


「マズいって、何が? 先生」


「光合成のせいか、思った以上に成長速度が早い。このままだと、昼休みまでに学校の全てを食い尽くしかねない」


「そんな!」


「嘘ぉっ! どうしたらいいの!? 先生!」


「どうするも何も、仕留めるしかないだろう。もっとも、ウネ先生が捕らわれてる今の段階ではどうすることもできないし、そうでなくても、あの蔓の数では……」

 それを聞いた私は、ウネ先生を救おうと懸命に頑張っているアインに、エールを送ることしかできなかった。


 その声援が届いたのか、アインはウネ先生を捕まえていた蔓を切断。無事、救出することができた。


「あぁ、アインさん。ありがとう」


「礼には及びません。無事で何よりです」


「みんなもありがとう。なんかごめんねぇ」


「まったく、あんたって人は、ほんとに人騒がせな!」

 そう言われても尚、緊張感のない顔で生徒に謝るウネ先生を見て、アインは安堵の表情を浮かべた。


 と、油断していたその時、背後から忍び寄った1本の蔓による不意打ちをくらい、アインはそのまま、靫蔓の袋に口がついたみたいな部位の中に落ちてしまった。

 それを見ていた私は青ざめた。あいつの袋の中には酸が充満しているはず。そんなところに入ってしまったら、いくら鋼鉄の体を持つアインと言えどもひとたまりもない。


「……ウネ先生。あの中にアインが入ったら、どれくらいまで耐えられる?」


「そうねぇ……彼女なら、5分ぐらいじゃないかしらぁ」

 5分か……あんまり余裕は無さそうね。私は意を決した。


「OK。コウメイ。悪いけど、みんなと協力してあいつを弱らせて」


「いいけど、岸川さんは?」


「私はあいつの中に突入して、アインを引き上げてくる。そうすれば、アインは自力で脱出できるだろうから」


「わかった。気を付けて」


「うん」

 そう言ったあと、私は霊特有のすり抜け能力で食人植物の内部に侵入し、コウメイは人手を集めてから、狐の式神・稲荷と前鬼と後鬼を召喚して、みんなと一緒になって草の化け物の暴走を食い止めてくれた。

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