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前代未聞のトラブル

 その時、扉が勢いよく開き、5、6歳ぐらいの天使の女の子が血相を変えて入ってきた。


「アインさん! 千尋さん! 大変ですっ!」


「どうしたの? ソフィー」


「ウネ先生が……ウネ先生が巨大食人植物に捕まってしまいました!」

 その知らせに私達は全員、仰天した。


「はいぃ!?」


「ちょ、なんでそんなことになってんの!?」

 私達が説明を求めると、ソフィーって呼ばれた子は、そうなった経緯について説明してくれた。


 ソフィーが言うには、その植物はウネ先生が昼休み明けの授業で使う予定だったもので、元は何の変哲もないただの植物だったらしい。

 けど、さっき階段から転げ落ちた時に持っていたその植物に、ウネ先生の傷口から出た血やら、その時に派手にぶちまけた消火器やらがかかったことで、奇跡の化学反応を起こし、現在進行形で巨大化&変異をしてしまっているそうなの。


「……それで、その様子をウネ先生も見ていたんですが、その植物に向かって『わ~。おっきくなったねぇ』って呑気に言ってる間に……」


「食われそうになってる、と?」

 先生のその問いにソフィーが頷いたのを見て、私達は頭を抱えた。あの人は……トラブルメーカーにもほどがある!


「このままでは、ウネ先生が食人植物に食べられてしまいます! それだけじゃありません。最悪の場合、この学校全てが捕食されてしまうことにも!」

 ソフィーの訴えにその場にいた全員が戦慄した。

 そんな中、アインだけは冷静沈着で、


「……ソフィーさん。食人植物の現在地は?」


「今は中庭にいます。自力で動いてるらしく、絶対とは言い切れませんが」


「了解。直ちに現場に急行します」

 と言うと、ロケットブースターの出力を全開にして、中庭へと飛び出していった。


「アイン!」


「僕らも行こう。人命救助用ロボットである彼女ほどの働きはできないかもしれないけど、できることはあるはずだ」


「だね。先生。ったく、もう! あの人は迷惑ばっかかけて!」

 そう言って私達も、ソフィーや千尋さんと一緒にアインの後を追った。

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