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引きこもり悪役令嬢のスマホ活用術  作者: ユキア


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9/13

明け方に

 夜が明ける。ハクトが起きるとそこはベッドの上で、1人だった。ハクトは女性をベッドに連れていったことまでは覚えていた。しかしそれから先の記憶がなかった。


 「あの女は……?」


 そして、バタバタと何やら音がする。次の瞬間部屋に兵士達が駆け込んで来た。


 「第二王子ハクト!国王暗殺を企てたとして国王の命令により、御身を拘束する!!」


 「なっ?!どういうことだ?!このような朝から何を言って!?不敬だぞ!」


 「捕まえろ!!」


 「はっ!」


 兵士達によってハクトは捕まえられて牢屋へ連れて行かれた。


 「何がどうなってるんだ!?俺は第二王子だぞ?!出せ!ここからだせ!!」


 「いい気味ね?」


 「は?……お前は!!」


 そこにいたのは昨日の使用人だった。


 「お前が何かしたのか!?ふざけるな!こんなことをして許されると思うなよ!」



 「貴方が酔っている間に国王暗殺を企てた証拠を作ったの。」


 「はぁ?!どうやって?」


 「これを使ってね?」


 彼女はスマホを見せた。


 「ふんっ!そんなガラクタに何が……」


 「ガラクタ?いいえ?今これが流行しているのよ?」


 「そんなことは分かっている!どうやったと言うのだ!!」


 彼女はスマホの録音を再生する。


 「……俺はいずれ国王になる!兄上ばかり贔屓する父など要らない!!あの無能な父を引きずり下ろし、国王になるのだ!お前には俺の命令を受けて貰う!国王を殺せ!!」


 「は?」


 「貴方が寝ぼけている間に上手く引き出したの。」


 「……こんな、事が……俺になんの恨みがあるっていうんだ!?金か?!地位か?!欲しいものはやる!だからなんとか俺をここから出せ。」


 「お断りいたしますわ。」


 「ふざけるなっ!お前は誰だ!?」


 「あら、まだわかりませんの?」


 「……?」


 「私よ。私。貴方に……」


 月明かりが彼女を照らす。そこにいたのは……


 「地獄に落とされたアンソーネ・レンブランよ。」


 「!?アン、ソーネ……」


 「分からなかったでしょ?私努力致しましたもの。ダイエット。」


 「ふ、ふざけるな!!お前なんかにっ!」


 「お黙りなさい!」


 「!」


 「ふざけているのは貴方よ!なんの罪もないりくを殺した!」


 「はっ!男の事が忘れられないのか?これだから女は……ははっ!」


 「貴方はこれから更に地獄に堕ちるのよ。」


 「ふざけるな!誰か!誰かいないか!!この女を……」


 ハクトの首筋にナイフが添えられた。

 「黙りなさいと言ったわよね?」


 「くっ!」


 「私の願いはただ1つ。貴方の死よ。でも……」


 アンソーネはナイフをしまう。


 「私の手を汚すまでもないわね。ごきげんよう。」


 そう言ってアンソーネは牢獄をさる。後ろから何か喚き声が聞こえたが気にしなかった。こうして第二王子は塔に幽閉される事になった。王子の失脚により、スマホ狩令も実行されなかった。


 「……流石に処刑までは行かないわね。ごめんなさい。りく。父上。母上……。」


 その後公爵の無実を訴える署名をネット上で集めたアンソーネは父の無実を証明した。こうして、アンソーネはスマホによる力で国に戻る事ができた。


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