明け方に
夜が明ける。ハクトが起きるとそこはベッドの上で、1人だった。ハクトは女性をベッドに連れていったことまでは覚えていた。しかしそれから先の記憶がなかった。
「あの女は……?」
そして、バタバタと何やら音がする。次の瞬間部屋に兵士達が駆け込んで来た。
「第二王子ハクト!国王暗殺を企てたとして国王の命令により、御身を拘束する!!」
「なっ?!どういうことだ?!このような朝から何を言って!?不敬だぞ!」
「捕まえろ!!」
「はっ!」
兵士達によってハクトは捕まえられて牢屋へ連れて行かれた。
「何がどうなってるんだ!?俺は第二王子だぞ?!出せ!ここからだせ!!」
「いい気味ね?」
「は?……お前は!!」
そこにいたのは昨日の使用人だった。
「お前が何かしたのか!?ふざけるな!こんなことをして許されると思うなよ!」
「貴方が酔っている間に国王暗殺を企てた証拠を作ったの。」
「はぁ?!どうやって?」
「これを使ってね?」
彼女はスマホを見せた。
「ふんっ!そんなガラクタに何が……」
「ガラクタ?いいえ?今これが流行しているのよ?」
「そんなことは分かっている!どうやったと言うのだ!!」
彼女はスマホの録音を再生する。
「……俺はいずれ国王になる!兄上ばかり贔屓する父など要らない!!あの無能な父を引きずり下ろし、国王になるのだ!お前には俺の命令を受けて貰う!国王を殺せ!!」
「は?」
「貴方が寝ぼけている間に上手く引き出したの。」
「……こんな、事が……俺になんの恨みがあるっていうんだ!?金か?!地位か?!欲しいものはやる!だからなんとか俺をここから出せ。」
「お断りいたしますわ。」
「ふざけるなっ!お前は誰だ!?」
「あら、まだわかりませんの?」
「……?」
「私よ。私。貴方に……」
月明かりが彼女を照らす。そこにいたのは……
「地獄に落とされたアンソーネ・レンブランよ。」
「!?アン、ソーネ……」
「分からなかったでしょ?私努力致しましたもの。ダイエット。」
「ふ、ふざけるな!!お前なんかにっ!」
「お黙りなさい!」
「!」
「ふざけているのは貴方よ!なんの罪もないりくを殺した!」
「はっ!男の事が忘れられないのか?これだから女は……ははっ!」
「貴方はこれから更に地獄に堕ちるのよ。」
「ふざけるな!誰か!誰かいないか!!この女を……」
ハクトの首筋にナイフが添えられた。
「黙りなさいと言ったわよね?」
「くっ!」
「私の願いはただ1つ。貴方の死よ。でも……」
アンソーネはナイフをしまう。
「私の手を汚すまでもないわね。ごきげんよう。」
そう言ってアンソーネは牢獄をさる。後ろから何か喚き声が聞こえたが気にしなかった。こうして第二王子は塔に幽閉される事になった。王子の失脚により、スマホ狩令も実行されなかった。
「……流石に処刑までは行かないわね。ごめんなさい。りく。父上。母上……。」
その後公爵の無実を訴える署名をネット上で集めたアンソーネは父の無実を証明した。こうして、アンソーネはスマホによる力で国に戻る事ができた。




