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引きこもり悪役令嬢のスマホ活用術  作者: ユキア


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10/13

引きこもりの悪役令嬢

「これで世継ぎが決まったわね。」

「ええ、第一王子の天下だわ。」

「全くよ。私あの方苦手なのだけど……」


「これ!何を話している!早く持ち場に戻らんか!」


「は、はい!スート様!」


 スートはレンブラン家を去った後、王城にて雇われていた。


「スート様ったらごきげん斜めね。」


「ほら、あれじゃない?」


「あれ?」


「あの人の元主が国に戻って来たからよ。」


「あぁ、あの公爵令嬢ね!」


 この頃国では公爵の無実が正式に決まっていた。アンソーネは公爵家を復興する為にスマホで奔走している。そして……


「また婚約を結ぶそうよ?」


「ええ、公爵を無実で殺してしまったことを王様が悔いたそうね。」


 そう。アンソーネは国王の温情で第一王子と婚約する事になったのだ。


「ええー、私第一王子狙ってたのにー。」

「あんたじゃ無理よ!はははっ!」

「でも、その令嬢引きこもりらしいわね?」

「そうそう。」

「引きこもりなんかに婚約者が務まるのかしら?」


 公爵の無実が証明されたとはいえ、アンソーネをよく思わない人間は少なくなかった。7歳までの彼女の行いの結果だろう。スートもまた、彼女の再婚約に反対の1人であった。


「全く、あのわがまま外道娘が帰ってくるなんてな……」


 スートは呟くと窓の外を見る。スートはアンソーネを思い出すのも嫌になほどアンソーネを毛嫌いしていた。そして、第一王子はアンソーネと再婚約した。アンソーネ15歳の時のことである。1年ぶりに会うアンソーネと王子。


「クリスト様……」


「アンソーネ。元気そうでなによりだ。」


「……はい。ありがとうございます。」


 そう短く挨拶しただけでクリストは帰っていった。アンソーネになど興味もないかのように。しかし、アンソーネの心には彼がいた。


「りく……」


 アンソーネはりくの形見であるネックレスを見つめる。地位は取り戻せても命は取り戻せないから……。アンソーネは涙を浮かべた。

 一方捕まった第二王子が変な証言を始めていた。


「公爵家を陥れたのは俺じゃない!黒幕は別にいる!」


 なんて、往生際の悪い事を言っていた。アンソーネはそれを聞いて怒りで震える。


「黒幕って誰よ!全く!!」

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